【焚き火のやり方】登山・沢登りの「テント泊」で料理・暖をとる場合

山や沢で【焚き火】やり方・グッズを紹介

登山のテント泊で【焚き火】をする【やり方】や【グッズ】を紹介します

焚き火の画像 テント泊で焚き火をする方法

縦走などではあまり焚き火はできませんが、沢登り冬の登山では、【焚き火】をする場合がありますが、登山をするエリアは国立公園が多く、その場所での焚き火は緊急避難的な理由でないと、怒られてしまう場合があります 

そういったことから、楽しく焚き火をするためには、一番はマナーが重要です この記事を見て参考にしていただくと助かります

 
 

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男性でも女性でもなぜか焚き火は好きです。

最近までは、男性だけが特別好きなのかな?と思っていましたが、登山友達の女性もほとんど全員好きなようで、男性、女性変わらず、焚き火は好きですね

最近は、直火をする人は少なく、焚き火台を使った焚き火が多いです

火をみていると、ボクは昔を思い出します。

昔、ボクの家では米を作っていましたが、そのときに稲わらを燃やす仕事がありました

田んぼのいくつかのエリアに稲わらを集めて、火を軽くつけるだけで稲わらはすぐ燃え広がります。

稲ワラ独特のなんとも言えない香ばしいにおいが広がり、懐かしい気分になります。

登山で焚き火をする場合は、あくまで緊急避難の場合

確かに山で焚き火は楽しいですが、そこは注意ですね

 
 

 
 

<沢での焚き火の方法>

 

キャンプ場での焚き火の方法は前回簡単に説明しましたので、今回は、登山など、沢の脇で野営をするときの「焚き火」を説明してみます。
 
 

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<1 薪(まき)集め>

薪集めをしている二宮金次郎の銅像

まずは薪(まき)集めからはじまります。

沢では、流れてきて溜まっている流木でも乾いていれば火がつきますので、火床の近いところから順番に集めていきます。
 
 

1) 細いもの(小指より細いもの)は最初の焚き付けに使いますので、束にして両手のひらで持てる分を3つ~4つくらい用意します。

2) 直径2センチくらいの薪を、両うでで抱えられる量で3つくらい準備します。

3) 直径2センチ以上の薪を集めます。
 
 

燃え出して火力が強くなってくると、細い木ではすぐ燃えてしまいますので、とても太い木(15センチ程度)も何本か必要になります。

また、太い木を2本火の上に平行にそろえて、五徳(ごとく)のように焚き火の上に敷き、その上にナベなどを置きます。

これはすぐ燃え尽きない15センチ以上くらいの木でないといけません。
 
 

また、ナベのかけ方はいろいろあります。

例えば上からナベを吊るす方法もあります。

これはツルが付いているコッヘルでないとできません。

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<2 火を熾す(おこす)>

沢周辺に落ちている木の枝などは、乾いているものがほとんどのため、着火剤を使えばほとんど問題なく火をつけることができます。

着火剤は直(じか)に地面の上に置くのではなく、少し太い木(2センチくらい)を並べた上に着火剤をおくといいと思います。

そして着火剤の上に燃えやすい、紙や細い木(1センチ以下くらい)を並べて行きます。

着火剤はこれが安くて軽くておすすめ。

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このとき、平行に並べてもいいし、イガタをつくるように三角形に並べても構いません。

平行に並べるときは、沢と平行になるように並べると、空気が良く入ってよく燃えます
 
 

ある程度、着火剤が見えなくなるくらい上に並べたら、下から着火剤に火を点け(つけ)ます。

火を点ける時は、1か所だけではなく、四方からつけるとなお良いですね。

火をつけづらい時は、一度上にある木をとってから、着火剤に火を点け、その後、そーっと木を上に重ねる方法をとります。
 
 

ここからが肝心!

火がある程度大きくなるまでは我慢です。

(がまん、がまん)

食べ物を待てでガマンしている犬

 
 

ここでいじってしまうと、勢いが弱まり、すぐ消えてしまいます。
 
 

ある程度太い木(2~3センチくらい)に火が点いて来たら、太い木をくべていきます。

ある程度燃えてきたら、自分の場合、まとめて固めて燃やしてしまいます。まとめて燃やしても酸素が入るような隙間は欲しいので注意が必要です。

自分の場合は平行に並べて燃やすので、上にどんどん重ねても上と下に隙間は常に開いています。
 
 

一気に重ねてしまったら、あとは何もいじらず、別の仕事をします

別の仕事をしていると、もくもくと出ていた白い煙が落ち着いてきて、透明な煙になってきます。

ここから、少しずつ薪をくべるようにします。
 
 

完全燃焼になって落ち着いてきた証拠で、最終的には、きれいに熾火(おきび)という、炭が赤くなっているような状態が作れれば、焚き火で炊事が終ったあとも、なかなか消えません。

熾火の状態にしておけば、通常夏の沢でしたら、朝にもう一度、その熾火をつかって火をおこすことが可能です。
 
 

参考に「サバイバル登山家服部文祥」さんの焚き火のやり方です。


 
 

<最後に片付け>

片付けをしている人形たち

最後にテンバを去る時には特に注意が必要です。

まずは、水をかけて熾火を十分に消します。

かければすぐ赤いおきは消えますが、煙がなくなるまで消さないと、中でくすぶって再び発火してしまうことがあります。

水を掛けた後に煙がなかなか消えない時には、踏んだり(沢靴や溶けるクツで踏まない事)木でつぶしたりして確実に消すことが重要です。

消えたら使った木や炭を散らします。炭は土に中に入れると、発火も防げて一石二鳥です。

完全に痕跡を消すことはできませんが、なるべく元に戻すように心がけることが肝心です。
 
 

<焚き火のマメ知識>

 

1 枝を折った時に、「パキッ」と音がしたら、ほとんど燃えます。

表面が濡れていても、この音がしたら燃えます。
 
 

2 焚き火の脇で寝る事は可能です。

そのときは、火の粉が飛んできても穴が開かないようにシュラフに工夫が必要です。

今は難燃性の生地のシュラフがありますが、難燃シートをかける手もあります。
 
 

3 松ぼっくりは天然の着火剤。かなり使えますので、見つけたら拾っておくと、便利です。
 
 

<沢での焚き火は>

 

沢での焚き火は、キャンプ場などでやるより、とても簡単にできるような気がします。(気のせいかもしれませんが)

また、ワイルドで自由度が高いですね。

キャンプ場などで、みんなが見ているところで、緊張の火点けをすると、火が点かないで、ガッカリの視線を浴びることが少なからずありますが、沢では、なぜかほぼ百発百中です。

不思議ですね。

どうしてでしょうか。

まあそれは置いといて、注意をひとつ。

誰も見ていないからといって、乱暴に焚き火をすると、山火事の恐れや、自然環境を破壊するような焚き火をしてはいけないです。

あくまで、法律は、国立公園内での焚き火は禁止で、止むを得ない場合(生命の危険などがある場合)はしょうがない、というスタンスであることを忘れてはいけません。
 
 

焚き火は法律で制限されています|火事には十分気を付けること

江戸の火消し め組の入り口

 
 

焚き火は法律である程度制限されています。

平成29年2月10日に消防庁から

「平成28年(1月~9月)における火災の概要」

という報告を出していますが、それによると全火災の出火原因は

28,441件

のうち焚き火が原因とわかっているものが

6.5%

ということでした。
 
 

6.5%というと少ないように見えるかもしれませんが、件数で表すと
 

1,860件の焚き火が原因の火事。

 

1,000件を超えているとかなり多いような気がします。

細かく言うと、日本の人口が現在1億2730万人といいますから、約6万8000人に1人が焚き火で火事を起こしています。

こう考えると宝くじより確率が低いようにみえますが、全人口で割ったものなので、もっと細かく、山での焚き火が原因を分子にして、山で焚き火をする人(林業者、登山者など)を抽出して分母にすると、もう少し割合はあがると思われます。

細かいデータがないので、確認できませんが、宝くじに当たらず、火事に当ってしまうのはバカらしいので、細心の注意が必要でしょう。
 
 

<最後に一言>

山において、緊急避難的に焚き火をする場合は

1 まず周辺の可燃物を焚き火位置から撤去する。
2 天気を確認し、風が強いときには焚き火は控える。
3 焚き火から目を離さない

これらが重要だと思います。

最近山火事が多く発生しているようです。

どんなに山奥深くで焚き火をしていようと、見られているということを常に頭にいれて、十分に安全を配慮しながら、楽しく焚き火をしたいですね。