登山・クライミングのカラビナとワーク系・おしゃれカラビナのおすすめをまとめました
カラビナとは
カラビナとは、登山のクライミングで多く使われる連結器具のことで、「ロープとカラダ(ハーネス)」「ロープとロープ」「アンカー(ハーケンやボルト)とロープ」などをカンタンに連結できる便利なアイテム。
カラビナは英語で「carabiner」と書きます。 起源はドイツ語で、「ウィキペディア」と「dictionary.com」を見てみると、1915年から1920年ころに「独 Karabinerhaken(英 カービンフック)」から派生したようです。 「独 Karabine(karabinar)」は「英 carbine カービン銃」のこと。 「独 Haken」は「英 Hook フック」引っかけるフックのことで、カービン銃を弾薬帯に固定するためのフックが由来
(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%8A)
(参考:https://www.dictionary.com/browse/carabiner)
(▼こんな感じで腰のベルトに引っかける)
(https://item-shopping.c.yimg.jp/i/n/revolutjp_fs1591500500_2)
その後何かの文献で見たのですが、消防などのレスキューで使われたのちに登山でも使われるようになった・・・とありました(文献を探してみます)
現在、カラビナは登山・レスキューだけでなく、林業や高所作業の仕事などでも使われ、「簡易なカラビナ」は便利小物やオシャレなどアクセサリーにも使われています
(登山入門 ▼ソロ登山専門で年齢を重ねてからの「レベルアップ」の装備やコツを書いています)

登山 カラビナ|カラビナ最強クライミング用カラビナ
(▼登山・クライミング用カラビナ)
「カラビナ 最強」というと「登山用のカラビナでは?」と思います。 でも厳密に言ってしまえば、もっと耐久性のある「シャックル」や「リングキャッチ」といわれるカラビナ系の連結具があるので、登山用カラビナの「耐久性」は実は最強ではありません
(▼耐久性だけみると最強クラス2トンを引けるカラビナ(シャックル))
((https://www.amazon.co.jp/dp/B07QFM548P/)
(▼クルマの牽引用フック)
((https://www.amazon.co.jp/dp/B09LYNW2HN)
それでも登山用カラビナが「カラビナ最強」をイメージさせる理由は、その耐久性ではなく、「強度と軽さのバランスと品質の高さ」が登山のカラビナが最強といわれる理由です
(▼登山のカラビナの品質についてアレコレ書いています)
- カラビナの強度・耐荷重
- ロック付き(安全環付き)カラビナの使いどころ
- カラビナとロープの結び方
- 特に注意したい「登山カラビナの使い方」
- 荷重は2方向にする(破損防止)
- ウィップラッシュ現象でゲートが開く
- ゲートフラッター現象でゲートが開く
- ロック無しカラビナは簡単に開く
- クリップのやり方で生と死が分かれる
カラビナの強度・耐荷重
「登山用カラビナ(クライミングのカラビナ)」は、どんなに技術が上がってもおおよそ「24kN」を長年キープしているのは、それ以上の強度は「登山ではあまり必要ない」と考えられているからです
(参考: 1kN=101.97kg、なので24kN=2447.28㎏)
厚生労働省の実験を見てみると、3mくらいの落下加重がショック吸収なしで「5~6kN」、クライミングロープのようにショック吸収させると「3~4kN」という結果。 ここからみるととりあえず「24kN」というのはかなり余裕をみた数字になることがわかります。
(参考:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000158148.pdf)
日本では対人関係製品の安全率は必要な強度に「10」をかけて余裕をとることが一般的なきまりになっています。 厚生労働省の実験を例に考えると、3~4kNが必要ならそれに10をかけて「30~40kN」の製品をつくるという考え方です。 また人間は「12kN(約1.2t)」の荷重を受けると重篤な障害を受けると「UIAA(国際山岳連盟規格)」で言われていて、そのためそれ以上の強度は必要ないということから、「24kN」という数字が最大値の荷重としています。(なぜ12kNの2倍の24kNとしているかの理由は、一方で引かれる荷重が12kNなら、反対に引かれる荷重も12kNなので合わせて24kN荷重に耐えられるようにしています)
(▼参考 UIAA(国際山岳連盟規格)のカラビナの強度)
「クライミングロープの衝撃荷重の基準値がシングルロープで12KN未満というヨーロッパ基準(EN892/UIAA)がある。「12KN未満」という値は、パラシュート降下の際に人体が12KNの衝撃荷重が加わると重篤な障害を受けるという研究結果から導かれているようである。」
(文部科学省登山研修所 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000158148.pdf)
これらの「器具の安全率」と「人間の耐えられる荷重」の考え方から「おおよそ24kNが設定」され、ここを軸に登山用のカラビナが作られています
こんな感じで「24kN」を保ちつつ、ここから登山では絶対必要な「軽さの追求」をしていきます。 登山では何をおいても「Light is King」。 器具の機能も重要ですがとにかく「山屋」は「軽さを追及」します。 理由は「荷物・カラダの軽さ」は登山がラクチンになり、疲れによる遭難や転倒、その他いろいろな命に関わるマイナス面をカンタンにプラス面に変えてくれるからです。 正に「登山にとって軽さは最強」
登山のカラビナが最強と言われる理由は、この強度を保ちつつ軽さを極限まで追及した「品質の良さ」が最強といわれる理由なんです
ロック付き(安全環付き)カラビナの使いどころ
登山用のカラビナでロック機能付きのカラビナ(安全環付きカラビナ)があります
種類はスクリュー(ネジ)式やオートロック式などいくつかありますが、使いどころはどれもほとんどいっしょ。 登山の安全確保には「スピード」と「確実性」がありますが、ここではより確実性が必要なシチュエーションでロック付きカラビナ(環付きカラビナ)を使うことになります
- ハーネスとロープの連結
- アンカーとハーネスの連結
- 確保器(エイト管など)とハーネスの連結
- 支点ビレーから確保器への連結
などなど、これ以外にもたくさんありますが、とにかく一番大事なしっかりとした連結を求められるところに使うアイテム、とりあえず腰のハーネスと何かを連結させるときにはロック付(安全環付)カラビナを使ってください
カラビナとロープの結び方
クライミングで使うなら、カラビナとロープの結び方はエイトノット安全でわかりやすい結び方です。 ボーラインノット(ブーリンノット、もやい結び)もよく使われていましたが、やっぱりエイトノットが確実。
(▼エイトノット 8の字結び)
ボーラインノットは末端処理をしておかないと動きで緩む恐れがあるので使うときには注意が必要です
(※1992年11月のオーストリアのワールドカップのコンペで事故があったらしいです)
(▼1992年11月の事故)

(▼ボーラインノットはリング負荷でほどけることも)

またボクは「インクノット」でカラビナと連結もよく使います
(▼インクノット マストノット)
インクノットはトップロープの支点との接続につかったり、リード後のセカンドの確保で使ったりします。 クルっと回しておくだけでロックされてしまうのでとても便利な結び方です
クライミングではなく、アクセサリーやキャンプでは「カウヒッチ」がとてもカンタン
(▼カウヒッチ ひばり結び)
たくさんの結び方を覚えることもいいですが、エイトノット、インクノット、カウヒッチは使う頻度がとても高いのでこれだけでも覚えておくと便利です
特に注意したい「登山カラビナの使い方」
登山・クライミングのカラビナの使い方は命に関わることがある注意すべき点がいくつかあります。 特にジムで経験を積んでから外岩に来たような人は、登れるけどカラビナの使い方がわからないことがあるので、外岩を登るときは特にしっかり勉強して登る必要があります
荷重は2方向にする(破損防止)
とにかくカラビナのチカラは「2方向」が原則
(▼こんな感じ)
(https://m.media-amazon.com/images/I/91ZKnLpOlSL._AC_SL1500_.jpg)
それは多方向から引っ張るようにはつくっていないため。 では他の引っ張り方ですぐ破損のするのかといわれると・・・、経験上ではすぐには破損しないです。 ボクもどうしようもなくて3方向から引くときがあってそれで破損したことはありませんが、間違いなく最大破断強度は低下します。 カラダで正しい設置に慣れておかないと緊急時に間違います。
よく使われるオフセットD型で説明します
カラビナ上部と下部のとんがっているところ(ブロードエンドとナローエンドといいます)にチカラが加わるように使います。 この使い方の強度が一番高い(メジャーアクシスといます)。 そしてその使い方以外の使い方はほぼ非推奨です
カラビナに書いてある高いほうの破断強度は縦の破断強度です。加えて横の破断強度(マイナーアクシスという)も明記されています。 でもこれはとりあえず書いてあるだけで、現場でこんな使い方はあまりしません。 あくまで参考程度の破断強度と考えてください
ウィップラッシュ現象でゲートが開く
有名な注意点に「ウィップラッシュ現象」というものがあります。 「ウィップ」はムチ、「ラッシュ」は「激しく打つ」という意味でその名のとおり「鞭打ち」のようにカラビナが動くとゲートが一瞬開く現象のことをいいます
ゲートが開くとロープが外れてしまうという危険・・というよりその瞬間に荷重がかかると強度が一瞬なくなるので、カラビナが破断してしまう危険の方が大きい問題です
破断はとても危険なので注意というか、破断が起きてしまうようなセットをしないことが絶対必要です
(▼ウィップラッシュ現象)
(https://www.edelrid.de/en/sports/knowledge/pics/2018/Karabiner_Fibel_EN_ANSICHT.pdf)
ウィップラッシュは自分の手でも再現できます。 カラビナの下のボディ部を利き手で持って、ゲート(開くところ)と逆のスパイン部(背中のところ)を反対の手のひらにムチのようにぶつけます。 そうすると「カチカチカチ」と音がなると思います。 これが「ウィップラッシュ現象」。 これは一瞬ゲートが開いてすぐ閉じる音です。 これで比較的簡単に開いてしまうことが分かると思います
動画でいうとこんな感じ
(▼ウィップラッシュ現象)
▼YouTubeタップで再生
(https://youtu.be/xsPNBEMoTPM)
ゲートフラッター現象でゲートが開く
ゲートフラッター現象というのは、ロープがすばやくカラビナにこすれ、カラビナが振動しゲートが開いてしまうという現象です
次の動画ではムンターで下りてきている途中に振動でゲートが開いてロープが外れました・・・これは危険
(▼ウィップラッシュと紹介されていますが、ゲートフラッター現象だと思われます)
▼YouTubeタップで再生
(https://youtu.be/JPWxCSyJtkM)
ゲートフラッターもウィップラッシュも一番危険なのは、フォール(落下)したときに起きやすいという深刻な問題。 これを防ぐには環付きカラビナかツインゲートカラビナ、ワイヤーゲートカラビナが有効。 これらのカラビナにもデメリットが存在しますが、ウィップラッシュ、ゲートフラッターには有効といえます(動画ではワイヤーゲートでも開いていますが、ワイヤーは普通のゲートよりは開く確率は少なくなります)
(参考:https://www.yamareco.com/modules/diary/32005-detail-189506)
ロック無しカラビナは簡単に開く
一般的なロック無しのカラビナは、設置しやすく撤去もしやすいので、一般的によく使われます。 でも使い方によっては振動でゲートが開いてしまうウィップラッシュだけでなく、ロープでカンタンにゲートが外れてしまう欠点もあります
次の動画のツインゲートの説明で、30秒あたりからカンタンに外れる動画の説明があります
(▼グリベルツインゲートの動画 30秒あたりから)
▼YouTubeタップで再生
(https://youtu.be/jkraPv-I_Bk)
ロープが外れてしまう対策は、動画にあるとおり、グリベルの「ツインゲートカラビナ」を使うか、「安全環付きカラビナ」か「ワイヤーゲートカラビナ」を使うとウィップラッシュ現象になりにくいので安全度は増します。 でも完璧と言われたツインゲートのカラビナも使い方によっては・・「ハズレます」・・・なのでどれも使い方は注意です
(▼ツインゲートカラビナでもトップロープの墜落事故がある)
▼YouTubeタップで再生
(https://youtu.be/wYoshnb428U)
とにかくカラビナは絶対ではないので、登り始めやムーブ(動いている)しているときの目視チェック(リードが一生懸命のときはセカンドが注意を払いたいです)は必須です
ロック式(環付きカラビナ)を使うことは、ロックをかけてしまうのではずれないことがわかります。 ワイヤーゲートカラビナは「ゲートが軽い」ので慣性が働きにくいとされています。 ワイヤーゲートは完全に防ぐわけではないということです
(▼ワイヤーゲートカラビナではウィップラッシュが起こりにくい理由)
クリップのやり方で生と死が分かれる
そのほかにもゲートが開く原因はたくさんあります。 ペツル正規代理店の「アルテリア」に「こうなるとクリップが外れますよ」的な説明があります。 初心者の方ならかなり参考になると思います
(▼アルテリアのカラビナのクリップ注意説明)

<アルテリアの注意パンフレットを説明>
- アルテリアの説明で最初のヌンチャク(クイックドロー)のセットは上下どちらをアンカーにクリップするかで破損するかしないかの確率が全く違うということが書いてあります。 カラビナの滑り止めを上のアンカー側にセットしてはダメということ
- 次の説明はアンカーへのカラビナセットがテコの原理が働くようにセットすると破損するという説明
- 次の説明もテコの原理。ヌンチャクの長さが足りず、落下すると岩でテコの原理が働いてカラビナが折れます。
- スリングがねじれて、落下でゲートが岩に当たりゲートが開く。 これもスリングの長さが足りない例
- ロープをカラビナにクリップするときの手の動きの説明。 大きいカラビナと小さいカラビナでやり方がちょっと違います
- 最後にクリップの向きでフォールしたときにカラビナが外れる危険の説明。 俗に逆クリップと言って、よくやる間違いです。 分かっていても登っているときに疲れや焦りで判断できないときにそうなることもあります。 またねじれてそうなってしまうこともあるので、そんなときはビレイヤーが気づいてあげる必要もあります
とにかくゲートが勝手に開いて荷重がかかってしまうとカラビナが破損しグランドフォールします。 経験やイメージが大切でカンタンに身につかないので練習あるのみ
(▼クリップの正しいやり方のわかりやすい動画はこちら)
▼YouTubeタップで再生
(https://youtu.be/k7MXH55q28U)
カラビナ メーカー|登山版
ここでは登山用のカラビナメーカーの信頼ある人気どころを紹介
Amazonでカラビナを検索すると、中華系のきいたことがないメーカーがたくさん出てくるので、それを簡単に選ばないように。 よくみると怪しいカラビナもあるので注意ください。 ここでは昔から使われていて信頼性が高いカラビナを中心に人気の高いメーカーを紹介しています。
登山・クライミングで信頼があるメーカーというと、
- ペツル
- ブラックダイヤモンド
- エーデルリッド
- マッドロック
- トランゴ
- マムート
- クライミングテクノロジー
- コング
- カンプ
- シモン
- シンギングロック
- ワイルドカントリー
- DMM
- メトリウス
(順不同)
という感じですかね。 このあたりのメーカーなら信頼性が高いのでちょっと高価ですけど、しっかりとした背景のあるメーカーを使いたいです
ここではボクが使ったことがあるメーカーについていろいろ書いてみました
モンベルのカラビナ「トランゴ」
モンベルで扱っているクライミング用カラビナは「トランゴ」というメーカーのアイテム。 モンベルブランドではありません(まあジェットボイルもそうなのであまり気になりませんが)
(▼モンベルカラビナ(トランゴ ネオクラシック))
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00DZ0WW08/)
(▼トランゴホームページ)
日本でモンベル以外のオンライン販売でトランゴアイテムを手に入れるとなると「amazon」で販売しているくらいですかね・・。 日本ではそれほどメジャーではないですが、モンベルで扱うようになってきたので、だんだんと「ジェットボイル」のようにメジャーになっていくと思います
開発は韓国、製造は台湾。 こんな感じで開発だけメーカーでやって製造は海外というところはとても多いです。 まあ品質さえしっかりしてもらえばいいですけど。
モンベルカラビナの強度はほかのメーカーと同じメジャーアクシスで24kNから25kNくらい。 HMSのカラビナで27kNというのもあります
(▼モンベルのクライミング用カラビナ 27kNのHMS)

確保器やプロテクションなどもトランゴ製を扱っています。 これがハーネスやヘルメットになると純正のモンベルアイテムとトランゴの混合になったりしています。 だからと言って「トランゴ」より「モンベル純正」の価格が安いというわけでないので、気にせず好きなアイテムを選んで問題無いですね
モンベルはオシャレなキーカラビナも販売していますが、こちらは荷重記載もなくクライミングでは使えませんのであしからず
(▼モンベルのカラビナ風アクセサリーなど)
クライミング「トランゴ」はどこのメーカー?
調べると「トランゴ」というメーカー名のサイトが2つの国にあることがわかると思います
1つはアメリカの「トランゴ」。 もう一つは韓国の「トランゴ」
アメリカの「トランゴ」はロッククライミングやアルパインのアイテムを扱っていて、会社の正式名称は「グレートトランゴ株式会社」と言います。 韓国の「トランゴ」も販売している内容はほぼ同じような種類を販売していますが、両者のカラビナを比較してみると名前が一致しているカラビナがありませんね・・・これを見ると「これって違うメーカーなの?」と思ってしまいます
(▼韓国のトランゴのカラビナ)
(▼アメリカのトランゴのカラビナ)

これは何を意味するか・・・・実はオリジナルは韓国の「トランゴ」。 そしてアメリカの「トランゴ」はパートナーシップの協定を結んだパートナー会社です。 ここで分かりにくくしている原因は、アメリカの運営会社の名前に「トランゴ」とついているから。 これが紛らわしいのです
あくまで韓国のトランゴが主で、アメリカコロラドを含む「トランゴ」を扱っている会社とはパートナー契約をしているのが実情
(▼韓国トランゴのパートナーシップ会社一覧)
パートナーシップ一覧をみるとアメリカの「グレートトランゴ」や日本の「モンベル」が紹介されています
その証拠に日本のモンベルのカラビナを見てみると、韓国のカラビナやアメリカのカラビナが混ざって販売されているのが分かると思います。 これでどちらも「トランゴ」だということが確認できます
ちょっと紛らわしいですよね・・・
ぺツルのカラビナ
ペツルはカラビナを含むクライミングアイテム全般を販売しているクライミングのメーカー。 加えて高所ワーク用のアイテムも販売している信頼あるメーカーです。
価格はやや高め(安いアイテムでも1300円くらい)で、カラビナも玄人好みというイメージがあります。 実際の性能はほかのカラビナと差はありませんが、登山の上手い人がペツルを使っているのが多いので、自然とそんなイメージになっていったのだと思われます
実際クライミングアイテム全般を通して、高価、軽量が特徴で、よりそういうイメージになるのはしょうがないです
ペツルの珍しいカラビナが「アンジュ」
ペツルアンジュシリーズ、ゲートがかなり特殊
(▼ペツルのアンジュS)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B004G5RMJ2)
ゲートが1本ワイヤー(ワイヤーとスタンダードゲートの中間くらいの太さ)でゲートのロックするカギに部分がなく、ワイヤーゲートのデメリットであるロープが引っかかることがない画期的なカラビナ
(https://m.media-amazon.com/images/I/71UPYqKeHIL._AC_SL1500_.jpg)
とても画期的ですが縦20kNということもあり、落下が強いところではなんとなくおすすめしません。 アルパインクライマー佐藤裕介さんも「軽量重視の沢などでは使うけど登攀的なところでは使ってない」ということ(参考 https://www.alteria.co.jp/sport/athletes-review/)。 20kNでも安全率(余裕幅)があるので使ったら即壊れるなんてことはないですが、「万が一」があるのでちょっと心配なカラビナです
スクリューロックはペツルがおすすめ
スクリューロックは安全第一の赤い印がついたペツルのスクリューロックがかなりおすすめ。 カラビナがロックされていないと、赤い警告表示が見える仕組みで、安全を考えるならこれがほんとおすすめです。 ブラックダイヤモンドなど、似たような警告表示もありますが、赤でわかりやすいのはペツル。 できればほかのメーカーにもやってほしいと思うのはボクだけじゃないと思います
(▼この赤い印がわかり安い)
(https://m.media-amazon.com/images/I/612OBkhlaKL._AC_SL1200_.jpg)
(▼ペツルスクリューロック)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B071ZC17RD)
ブラックダイヤモンドのカラビナ
今、日本のクライミングの主流になりつつあるメーカーが「ブラックダイヤモンド」。 創始者のイヴォンシュイナード氏はアウトドアアパレルメーカー「パタゴニア」の創始者でもあります。(現在はどちらも経営から引退)
そのシュイナード氏は生粋のクライマーだったことから、ブラックダイヤモンドのカラビナも使っている人の要望が十分生かされているカラビナに仕上がっています。
ボクのブラックダイヤモンドのカラビナのイメージは「無骨で頑丈」。 特に他と比べて頑丈な機能が示されているわけではありませんが、クライミングギア全般を見渡すと重厚なデザインの素材が多いので、個人的にそんなイメージになってしまいます。 また価格はほどほどで比較的手に入れやすい価格に設定されているのもうれしい特長(安いやつで800円くらい)
ちなみにウィップラッシュ現象を抑える「ワイヤーゲート」を発明したのはこのブラックダイヤモンドです
(▼ワイヤーゲートの物語)

※ちなみにパタゴニアではカラビナは販売していません
(▼ワイヤーゲートの元祖ホットワイヤー)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B081B97NHN/)
(▼最軽量ミニワイヤー)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZG93CWX/)
マムートのカラビナ
まずマムートというと「いいもの」のイメージがとても強い。 石井スポーツの店員さんの言をいただくと「迷ったらマムート」というくらい信頼が厚いメーカーで有名。 クライミングギアやフラッグシップの登山用アパレルも販売している総合登山メーカーで、コアなファンがとても多いのも特長です カラビナも軽くて評判も上々です。
ボクの中で「1位はアークテリクス、2位がマムート」というくらい価格が高いので、貧乏登山愛好家には「高嶺の花」というメーカーです(安くて1700円くらい)。 でもマムートはすぐオフィシャルサイトでセールやアウトレット販売をしてくれるので、そこがありがたい(30%OFFや70%OFFみたいなお得なアイテムもあります なんとなくマムートらしくないけど・・・)
(▼オフィシャルのマムートカラビナ一覧)
(▼マムート最軽量 ウォールライト 縦20kN)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07S6K8HJ2)
(▼クライミングでは珍しい鉄製のカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07GH4GW8B/)
マムートのカラビナは、ボクの中ではそんなに持っている人は多くない印象あり。 性能がどうのこうのというよりは種類が少ないし、また「マムートのカラビナといえばコレ!!」という感じのカラビナがない気がします(あったらすみません)。 なにより高価・・。
マムートのカラビナはいいものなのに、なんとなく定着しない理由の一つは、その細かいマイナーチェンジの頻度なんじゃないかと思います。 マムートはセールやアウトレットの開催が多く、その理由はマイナーチェンジがとても多いからだと思われます(自分が確認した範囲ではウェアもカラビナもちょっとした変更が多いような気がします)。 良いものを追及した結果そうなるわけですが、もう少し落ち着いてくれると、なんとなくとても人気がでてくるような気がします
ロックテリクスのカラビナ
ロックテリクスというブランドは初心者の人はあまり聞いたことがないと思いますが、日本ではマジックマウンテン社が取り扱っているドイツの信頼あるブランド。 コスパが非常に良いため、貧乏登山愛好家の強い味方です(ボクは大好き)
(▼マジックマウンテン取扱いブランドにロックテリクスがあります)
軽量で価格もお手頃(800円から1200円くらい)なのでボクもよく使っています。 アルパインクライマーの山野井泰史さんの監修のあるブランドとしても有名です
(▼マジックマウンテンには山野井泰史さんのブログがあります)
ロックテリクスのカラビナは山野井さんが監修しただけに使い勝手が良いカラビナですが、ロックテリクス自体はあまりメジャーでないのか、ホームページとかメインサイトみたいなWebで検索できる代表サイトがありません。 残念
(▼ロックテリクスのカタログ(マジックマウンテン社))
http://www.magic-mountain.jp/item/category/51_pdf/51_p27-30_rocteryx.pdf
(▼ライトテック 一番軽い28g これで22kNなので結構優秀)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B0044Z7YSS)
(▼ユタスクリュー ちょっと重いですがコンパクトで使い勝手いいのでおすすめ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00GYSI94G)
ボクのカラビナは最近ロックテリクスのカラビナが多いです。 なにせ安い。 ほかのメーカーは本社のある国では日本より20%~30%安いところが多い中、ロックテリクスは(ブラックダイヤモンドも)普通に安いんですよね。 クリップに違和感はそれほど感じないし、できればこのまま値段を高くしないでほしい・・・山野井さんお願いします
DMMのカラビナ
DMM社は1981年創業のイギリスの老舗クライミングメーカー
(▼DMMのofficialサイト)
カラビナだけでなくヘルメットやロープなどクライミング用品のほとんどを扱っています
DMM社のカラビナは安くても1700円~2000円します。 高い・・・ カラビナメーカーではもしかしたら一番高いんじゃないかと思います。 日本だとDMMカラビナ「ファントム」が2310円くらい。イギリスだと9.99ポンド(1560円)くらいなんですよね・・。 本土の価格1560円くらいならまだいいですけど、フラッグシップでないカラビナの価格が2千円を超えてくるのはちょっとキツいです
(参考:日本のファントムのカタログ http://kemjapan.com/assets/pdf/catalogue/catalogue_P029-030.pdf)
(参考:本社のファントムの価格 https://dmmwales.com/climbing-products/carabiners/phantom)
取扱いは、カラビナだけじゃなくカムやナッツ類も扱っていて、加えてワーク系のアイテムもたくさんそろえています。 なんとなくワーク系も強いのでペツルに販売内容は似ているところがありますね
高いけどカラビナのクリップのしやすさは評判がとてもいいメーカー、性能の良さは価格が高いだけのことはあります。 特にアルファ・クリップのベントゲートは特に人気が高い・・と思われます(ボクは使ったことがない)。 軽さでいえば「ファントム」。 どうしても性能も大事ですが、重い荷物がイヤなので軽さに反応してしまいます。 ファントムは28gでかなり軽い人気のアイテム。 この軽さで縦23kNをたたき出しているので、性能はピカイチ・・・なのはわかりますけど・・・価格は高い・・・
(▼アルファクリップのベントゲート)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00H8X8BT4/)
(▼DMM最軽量 ファントム)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B003D20P02/)
(▼DMMはワーク系のカラビナもあります)
ワーク系カラビナとは
ワーク系カラビナは、軽さをあまり追及せず強度を高めたカラビナのこと。 とにかく頑丈なカラビナといえばワーク系カラビナ。 カラビナというイメージよりは「連結器」と漢字にした方がワークのイメージがわきやすいかもしれません。 そして軽量化は無視です
使う場所は「トビ職など高所作業」「林業」や「車両等の牽引」「レスキューの現場」などで、レジャーではない場所のほとんどをさします。 一般的なカラビナに近いワーク系カラビナは「レスキューや林業」の現場で使われているものがいちばん近いと思います
軽いアイテムもありますが、例えば代表的なのは縦65kNとかいう鉄製のコレとかですかね
(▼鉄製 オメガ モディファイド)
強度の明記はされていますが、「機械」や「複数の人間の重さ」などの「人間1人の重量以上」のチカラを支える作業に使われます
大型のカラビナがよく使われ、ステンレスのカラビナやチタンカラビナなどもあります。 株式会社伊藤製作所の「123 カラビナ」などが有名
(▼123カラビナの伊藤製作所)

(▼高所作業用のランヤードフック)
((https://www.amazon.co.jp/B088R1CP3S/)
高所作業用の安全帯は距離がない墜落防止で有効。 ワイヤーや近くのポールなんかにフックさせて確保するためで、ランヤード自体はビヨンビヨン伸びることがないので落ちたときの衝撃はあります
(▼カラビナというか連結器のシャックル)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B003EICDZ0)
連結させるためのシャックルという器具。 これはクルマも引っ張る2tタイプですが、クライミングでも終了点の連結に使われていることもあります
(トラスコのステンレスカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B004OCMSCS)
信頼のトラスコ中山(東証1部上場企業 工具や屋外作業現場用機具の卸売りをやっています)のアイテム。 ワークだけでなく普段のアクセサリーにも使っている人もいます。
ワーク人気のカラビナは腰に道具をかけるカラビナ
ワーク系カラビナで人気が高いのが腰に道具をかけるカラビナで「カラビナフック」といいます。 これはワークでベルトや安全帯につけるカラビナです
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07DTHRFYX/)
腰のベルトにセットするタイプでかなり売れている便利品。 同じような形状のベルトフックもたくさん販売されています
おすすめカラビナ おしゃれキーホルダー版
アクセサリー用のおしゃれカラビナの紹介です
(https://www.amazon.co.jp/dp/B08QHDRDKX)
(▼キーホルダーカラビナのおすすめなど)
- カラビナを100均で買いたい人へ
- カラビナ キーホルダーおすすめ|信頼とコスパでチョイス
- 株式会社 中村製作所のカラビナ
- 「ナイト アイズ」のカラビナ
- 「コロンビア」のカラビナ
- 「ノース フェイス」のカラビナ
- ミリタリー カラビナ
- 腕時計をカラビナで簡単に改造する
- カラビナ ブランド|ファッションアクセサリー編
カラビナを100均で買いたい人へ
カラビナを100均で購入した失敗談を書いてみます
とある100均ショップでアクセサリー用のカラビナを工作用に大量に購入したのですが、全体の3割は使う前に破損してしまいました。
まだダイジョブな100均カラビナもありましたが、しばらく使っているとバネの部分が折れてしまい、結局全体の6割くらいは使えなくなってしまいました。
(▼100均カラビナの破損例)
どうしようもなくなり、ほかの100均ショップからも購入しましたが、結局似たような割合の破損結果になったので、100均はやめてホームセンターのちょっと高めのカラビナに変えました。
ホームセンターのカラビナは期待通りの耐久性で満足できる買い物でした(価格は1個300円弱くらい)。 100均のカラビナは少なくても落として困るものはつけることはできません。 実際使い続けても壊れず今も現役の100均カラビナもありますがやっぱり心配。 たぶん100均カラビナは品質管理がされず販売されているので、品質が均等でない感じがします。 「買ってみたらすでに壊れていた・・」ということがあってもしょうが無いという気持ちで購入するのが100均カラビナだと思います
100均カラビナは「100円ショップ セリア」のカラビナの評判がいいようです。 でもどんなにカタチを変えようとも100均は100均。 セリアのカラビナも同様にカンタンに破損する可能性は高いと個人的に考えます。(ボクはセリアの100均カラビナは使ったことがないので、あくまで想像です)
カラビナ キーホルダーおすすめ|信頼とコスパでチョイス
株式会社 中村製作所のカラビナ
最近コスパで人気の「中村製作所のカラビナ」を紹介
新潟三条市の会社で、信頼あるAmazon直接販売にも出品されているし、ワーク系の販売サイト「モノタロウ」でもメーカー特設コーナーがあるなど、どのサイトでも信頼が厚いです
(▼住所はこちら)
株式会社 中村製作所
〒955-0168 新潟県三条市下大浦600−1
(https://m.media-amazon.com/images/I/81DmIZbUFkL._AC_UL1500_.jpg)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B088KJZR72)
独自のアウトドアブランド「冒険倶楽部」「タフレーベル」があります。 このブランドのアイテムがあったらほぼ間違いないのでおすすめです
(▼ボクがお世話になっているタフレーベル)
(▼冒険倶楽部 カラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B0017M9MV8/)
(▼タフレーベル カラビナコード)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B003H526O8/)
「ナイト アイズ」のカラビナ
アウトドアのバックパッカーに人気のアメリカのメーカー。 アメリカの有名な雑誌「バックパッカー誌」Editors Choice賞も受賞しています、それも2年連続・・・すごい
(参考:https://www.aandf.co.jp/brands/nite_ize)
(▼オフィシャルサイトはこちら)
(▼取り外しラクチンでシンプルなカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B08ZS48LRF/)
(▼外れないようにロックできるカラビナ 画期的)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B08NDMMHPY/)
「コロンビア」のカラビナ
コロンビア カラビナも人気
以前は三角形のカラビナが人気でしたが、現在は販売していません。 残念。
(▼コロンビアの三角カラビナ(廃盤))
(https://m.media-amazon.com/images/I/61VUAQqp8yL._AC_UL1300_.jpg)
三角のカラビナはありませんが、アウトドア風のカラビナリングは販売中
(▼コロンビアのカラビナ)
「ノース フェイス」のカラビナ
ノースフェイスもおしゃれなキーホルダー的なカラビナを販売中
これといった特徴はなく、アクセサリーとして楽しめるアイテム
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07V2NKJL8/)
ノースフェイスは登山系のメーカーですが、クライミングのカラビナは取り扱い無し。 ノースフェイスが手を出していないということは、あまり売れないから・・・ということかもしれません・・・
ミリタリー カラビナ
ミリタリーのカラビナというと、まず考えるのが「グリムロックカラビナ」
(▼グリムロックカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B08KXW6G9W/)
これはD型のカラビナで、米軍の依頼で「ITW Nexus社」が軍のために開発したカラビナです。 手袋をしてもプッシュしてロックしやすく、カラビナ本体がベルトなどの取付面に対して垂直になるように作られているのが特長。 小物の吊り下げがとても便利です
(参考:http://kinryu.jp/cp-bin/wordpress/tag/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%A0%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF/)
腕時計をカラビナで簡単に改造する
腕時計の懐中時計化をするための、簡単なグッズを紹介
(▼こんな風にカスタム可能)
(https://m.media-amazon.com/images/I/51XrUu-E3qL._AC_.jpg)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00I2K0F8W/)
そのほかいいなと思った便利カラビナ
いろいろ調べた中で、便利そうな(ほしいと思った)カラビナをまとめてみます
(▼ちょっとダサいけど便利なスマホストラップに使える「ナスカン」)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B002P8FF8M/)
(▼キーカラビナに使うとオシャレな「ギャルソンカラビナ」)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00MEHVAAG/)
(▼車のキーホルダーカラビナおすすめ ベンツ版)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B09K663NDD/)
(▼車のスマートキーカラビナのおすすめ ホンダ版)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B09KGLNRW1/)
(▼真鍮のさびにくいおしゃれカラビナ
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00L29HZKG/)
(▼カラビナ付きのバッテリー 一番大きい6000mAhタイプ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B091C444BZ/)
カラビナ ブランド|ファッションアクセサリー編
ちょっとアウトドアチックでオシャレなカラビナキーホルダーブランドを集めました
ウィチャードのカラビナ
「ウィチャード」はフランスのヨットなどのマリンスポーツ、レスキュー、スカイダイビングなどの世界的メーカー。 おしゃれで高品質が特長
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00K6DRHG6/)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B01AI0H79S/)
オフィシャルサイト
https://marine.wichard.com/en
チャムス カラビナ
リュックメーカーの「チャムス」から、トレードマークの「ペンギンさん(ブービーバードといいます)」のカラビナが販売されています
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07HTTYYFR/)
メゾンマルジェラのカラビナ
フランスのファッションデザイナー「マルジェラ」のおしゃれカラビナ
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07FQ8RF1T/)
アウトドアではなく普段使いで使いたいですね
「エンダー スキーマ」のカラビナ
日本のシューズブランド、「エンダー スキーマ」のカラビナも人気が高いです
(https://www.amazon.co.jp/dp/B0976TM5XR/)
ユニフォームエクスペリメント カラビナ
ユニフォームエクスペリメントという最近作られた藤原さんのブランド。 ここにもおしゃれなカラビナがありました
カラビナ 使い方の例
カラビナの使い方はその種類(強度や大きさ、重さなど)によって使い方が大きく変わります
(▼カラビナ種類など(キャンプでの使い方とか))
カラビナの種類や違い
カラビナの種類と使い方の説明です
大きく種類は3つに分かれます
- 登山用カラビナ
- ワーク系カラビナ
- アクセサリー用カラビナ
目的がどれも異なり、それにより強度・軽さ・価格などが異なります
登山・クライミングに使うカラビナの種類
まずは登山やクライミングに使うカラビナの種類を説明します
登山・クライミングにジャンルを絞ったとしても種類はたくさんあるので、ここではメジャーなアイテムを解説します。(一部マイナーなアイテムも紹介)
オフセットD型カラビナ・D型カラビナ
現在クライミングなど登山関係ではほとんど「オフセットD型」のカラビナが使われています
また、オフセットD型の前身である上下対象の「D型カラビナ(上下対象になっている)」はO型(オーバル型)の進化版で、そこからオフセットD型(変形D型)に改良されました。 現在はオフセットD型がよく使われ、「D型カラビナ」はほとんどみることがありません
オフセットD型がよく使われる理由は、この形は軽量化を図っても他より強度を保つことができるためです
(▼D型カラビナ 最近はあまり使われない)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07569PBMS/)
HMS形カラビナ
ドイツ語で「Halbmastwurf Sicherung」の略。 英語でいうと「ハーフクローブヒッチビレイ」と言って、ムンターヒッチ(半マスト結び)が使いやすいようにできているカラビナで、ムンターで作るコブがクルっと返りやすいように上部が広くできています
※ムンターヒッチとは確保器等がないときにカラビナ1枚で懸垂下降ができる結び方
(▼HMS型のロック式カラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00GYSIOEG/)
ボクがムンターヒッチを使うときはエイト環などの確保器を忘れたときがほとんどなので、そのようなときにHMS型カラビナもほとんど使うことがありません
使うのは腰のハーネスとロープのつなぎでよく使います
何枚も必要なカラビナではなく、初心者ならばちょっと大き目のロック付きのHMS型カラビナ一つあれば十分ですし、なくてもなんとかなります
O型カラビナ
昔よく使われていたカラビナです。 今は年齢がかなり上の先輩がいくつかもっているのを見るくらいか、レスキューなどでまだ使われているくらいでしか見ることはありません
(▼ロックテリクスO型(オーバル型)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07PYFGMN9/)
現在の「オフセットD型」の方が強度を保ちつつ軽くすることができるので、O型は駆逐されてしまっています
ゲート部分の種類の違いによる使い方
カラビナのゲートの違いもあります
その違いは大きく3つ
- ストレートゲート
- ベントゲート
- ワイヤーゲート
「ストレートゲート」は一般的なゲートでクセはありません。 ほかのゲートの種類はこのストレートゲートから進化していきました。
「ベントゲート」は少し内側に中央が曲がっているゲートで、ロープをクリップしやすいというのがメリットで、ストレートと比べると確かにとても使いやすいです。 デメリットはカラビナ内にロープがあるときに、逆に曲がりのところにロープが引っ掛かりやすいと言われています(ボク的には気にするほどではないです)
「ワイヤーゲート」は軽量化が必要な厳しいクライミングでよく使われます。 またウィップラッシュ現象という自然にゲートが開いてしまう現象が起きにくいのもメリット。 デメリットとしてロープやラック外しのときに引っ掛かりやすいといわれていますが、ボクはあまり引っ掛かかるような経験がないので、山奥の登山では積極的に軽いこちらを使うことが多いです
(▼ストレ-トゲート)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B00UVB99ZA)
(▼ベントゲート)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07CQHKNP4/)
(▼ワイヤーゲート)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07QT9RBMS/)
ロック部分の種類の違いによる使い方
ゲートのロックについては一般的に次の3つの種類があります
- ロックなし(安全環無し)
- オートロック
- スクリューロック(ネジ式)
(▼ロック無しカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B082GRZVRQ/)
ロック無しのカラビナは自分のハーネスとロープをつなぐときや、懸垂下降などで要(かなめ)となる支点「以外」で使われ、ごく一般的なカラビナの形態と言えます。 設置しやすく撤去しやすいですが、状態によっては外れやすいので注意が必要
(▼オートロック式)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B01MYQ8JNU/)
初心者がハーネスとロープを結んだりするときにはこれがおすすめ。 ちょっと設置しにくいけど閉め忘れがなく、やや外れにくいので、安全度が高いです(ツイストロック カラビナなど)。 ただ冬は手袋をしながらの作業はやりにくくなり、凍って動かなくなったりします
(▼スクリューロック)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07NKJ2B4D/)
スクリューロック(ネジ式ロック)はわかりやすくロックもしやすい定番アイテム。 デメリットはロープでこすれてネジが外れたり、初心者では閉め忘れがあったりがあるところ。 加えてスクリューが半締め状態でスクリューが引っ掛かりロックがかかってないことがあるので確認が必要です。 そして沢登りではなるべく使わない方が良いのが、このスクリューロック式。 理由は小石が挟まってネジが動かなくなることがあるからです
珍しいクライミングのカラビナ
ここでいくつか珍しいカラビナを紹介
珍しいといってもわざと珍しいものを作っているわけでなく、安全性・機能性を得るために必要な機能だったりするので、これらはこれらでちゃんとした使い道があります
カラビナは動きや岩の状態によっては外れる危険もありますが、このブルームはゲートが2つ。 外側のゲートは外側に開くタイプで、これで「ほぼ絶対」外れないカラビナの完成です
http://www.magic-mountain.jp/item/category/63_pdf/63_p34-35_grivel.pdf
(▼グリベルのクレプサイドラ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B011BF7IPW/)
(▼こちらもツインゲートの決定版)
▼YouTubeタップで再生
(https://youtu.be/FJplafyAYTY)
(▼裏にカギがついているペツルのフレイノ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B000T29QFE/)
裏のカギは確保用でロープの滑りを調整するためのカギ。 カラビナと確保が一つでできるので軽量化に使える便利品です。 でも6237円もするので、ボクは持っていません
カラビナの便利なキャンプとかの使い方
登山やアクセサリーでよく使われるカラビナですが、キャンプとかアウトドアでも活躍してくれるので、そのやり方を一部紹介します
ハンモックとカラビナの結び方
ハンモックをつるすときにカラビナを使うとかなり便利です
体重を支えるので、アクセサリー風のカラビナや荷重が書いていないカラビナはつかえないです。 クライミングのカラビナは高価ですがやっぱり一番安全
そして長さの調整はクライミング用の「デイジーチェーン」がおすすめ
((https://www.amazon.co.jp/dp/B0736KP41Y)
デイジーチェーン側を支点にくくりつけて、ハンモック側の末端にカラビナを結んで中間に並んでいる「輪っか」でハンモックの長さを調整します
(▼イメージはこんな感じ)
クライミング用のアイテムを使うので、これからそれらを購入する場合、コスパはそんなによくはありません。 でもすでにクライミング用のカラビナを持っているならば挑戦すべき
また、クライミングの装備がない場合は、ハンモック用のカラビナ付きロープなども販売しています。 こういうのは安心できそうです
(▼ハンモック用カラビナ付きロープ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B086VBZ5ZY/)
タープでカラビナを使う方法
タープのロープの結び方でカラビナを使うととても便利です
タープやテントを引くときはそれほど荷重はいらないので、クライミング用のカラビナじゃなくてもオーケー。 でも100均のカラビナはNGです。 ボクの経験では使う前に壊れることがあるくらいもろいので、テントに風をはらんだときに曲がってしまう可能性が高いです
(▼タープの設置にカラビナが便利)
できればある程度の荷重に耐えるカラビナが良いかと
こちらのテント風圧実験をみると、安くても40kgくらいの荷重耐力がないとちょっと不安です
(▼テントの風圧実験)
こちらの風の実験では、だいたい5m/s、10m/sの風で100N~500Nくらいのチカラが支柱にかかっているようです。 グラムにすると10kgから50kgくらい。 カラビナにピンポイントでその荷重がかかるわけではないのであくまで目安の最大値ですが、注意が必要なのは確かです
(▼798円/10個で50kgまでのカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07VL15CM4)
このくらいの荷重耐力がないとちょっと不安ですね
しまうと忘れるけど出すと邪魔なアイテムを吊っておく
これ、ボクがよくやっている便利な方法
キャンプでちゃんとしまうとどこに入れたかわからなくなるけど、出しておくとジャマになるアイテムを支柱とかに吊っておくととても便利
(▼リングにカラビナをつける)
ボクの場合はヘッドライトとかクルマのカギとか。 ライターとか吊れない小物は、透明なビニル袋に入れて吊っておくとかなり便利。 ビニル袋に吊る取手とかがなければ、ガムテ張ってそこに穴を開ければ破れないのでおすすめです
おしゃれに飾るときはリングチェーンにカラフルカラビナがおすすめ
(▼カラーのカラビナ)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B07X611W29/)
(▼チェーンリング)
(https://www.amazon.co.jp/dp/B09BCQHZWQ/)