【山スキー入門】|雪山登山初心者の道具・装備にこれは必須

森の雪の上にスキーの跡 雪山登山・クライミング
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登山初心者におすすめのバックカントリー

 
 

山岳スキー委を設立へ=日本協会
( https://www.jiji.com/sp/article?k=2017071201276&g=spo )

日本山岳・スポーツクライミング協会は12日、東京都内で常務理事会を開き、2020年の第3回冬季ユース五輪(ローザンヌ)の実施競技に山岳スキーが加わったことを受け、山岳スキー委員会を立ち上げることを決めた。9月の臨時理事会で承認される見通し。

出典:JIJI.com

というニュースがありました。

日本山岳・スポーツクライミング協会とは、日本を代表する協会で、日本国内の登山活動の振興を行うための統括団体。

日本の最古参山岳会、日本山岳会に次ぐ古い団体です。

今回は、2020年の冬季のユースのみですが、ユース五輪の競技に「山岳スキー」が加わったという記事で、その準備などを行うための委員会を作ったようです。

記事は小さく、あまり目立たないようなものですが、自分としては衝撃的な記事。

以前、山岳スキーは冬季オリンピックの競技種目でした。

第1回のシャモニーで開かれた冬季オリンピックから、計4回、種目化され、伝統を誇るスポーツでした。

その後、オリンピックの種目から外れてしまっていましたが、今回、2020年にユースで五輪の競技に復活するということで、「山岳スキー」の気運が高まっているようです。
 
 

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1 最近の山岳スキー

ここで紹介している「山岳スキー」とは、

「山でスキーを滑る」

というゲレンデスキーの延長のようなスポーツではなく、どちらかと言えば、

「山登りにスキーを使う」

という、言わば登山が目的で、その道具としてスキーを使うと言う形が「山岳スキー」の本質になります。

日本ではまだまだマイナーな山岳スキーですが、本場欧州ではかなり活発に大会が開かれています。

近年、日本においても、マイナーとは言え、「バックカントリースキー」として徐々に人気は広まってきていて、スポーツ人口も増えてきていると思われますが、感じているのは自分の周りだけなので、実際全体でどうなのかは不明です。

ただ大手のスキーメーカーがだんだんと参入してきているようなので、人口も少しはふえていると思われます。

また、欧州では、山岳スキーはとても人気ですが、今までの山岳スキー人気と合せて、スター選手の登場が大きな要因になっているようです。

そのスター選手というのは当ブログでも紹介したことのある、キリアン・ジョルネ氏です。

以前、当ブログで紹介したときのアクティビティは登山でした。

kilianjornet

出典:https://www.facebook.com/kilianjornet/

▼キリアン・ジョルネはエベレストをなぜ2度登ったか

登山家キリアン・ジョルネはエベレストをなぜ2度登ったか|雪山登山の最高峰
登山初心者には全く参考にならないトレイルラン知識 こんな記事がありました。 「1週間でエベレスト2回登頂=「新たな可能性切り開いた」-スペイン登山家」 ()出典:時事通信社 「スペイン人登山家、1【続きをよむ】

▼キリアンの山岳スキー

Kilian – Salomon TV

▼エベレストに2度登ったときの動画

[INSIDE EXPEDITION]🎥 First images of Kilian Jornet's Everest ascent! He reached the summit after 26 hours of ascent in a single climb without the help of oxygen or fixed ropes. Congrats Kilian! Amazing job Sébastien Montaz-Rosset! #OurEverest —Primeras imágenes del ascenso de Kilian Jornet al Everest! Ha hecho cumbre tras 26 horas de ascenso en solitario, sin oxígeno ni cuerdas fijas. ¡Felicidades Kilian! Magnífico trabajo de Seb Montaz-Rosset tras la cámara! Salomon I Suunto I Summits of my life

Kilian Jornetさんの投稿 2017年5月22日月曜日

その記事の内容は連続して2回エベレストに登るという狂気じみた記録の記事でしたが、山岳スキーの世界でも絶大な人気を誇っているようです。
 
 

山岳スキーの魅力

自分もまだまだ初心者ですが、山岳スキーをやっています。

競技としてではなく、趣味の一つとして雪山に登っています。

自分も最初はゲレンデスキーの延長のような気持ちでこの世界に入りましたが、やればやるほど、登山の延長ということがよく分かります。

単に独立峰などであれば、登って滑って来るだけですが、日本の山は独立峰だけではありません。

むしろ、登っては下り、登っては下りという山が多いのが日本の特徴です。

そのため山岳スキーの内容には、滑る喜びはほんの少ししか占めておらず、ほとんどは登ることが前提になってきます。

今までも、日本の山岳スキーは「山スキー」と言われていて、少数ですが根強い人気を誇っています。
 
 

ただ、根強いですがマイナーなスポーツであるため、器具は割高になっていて、残念ながら、敷居は高いと言わざるをえません。
 
 

それでも、最近の人気のせいか、大手のスポーツメーカー(K2やバートン)などの参入で、徐々にですが、価格も下げられてきているようです。

うれしい限り。
 
 

山岳スキーの道具

山岳スキーに入門する場合は、まず道具の準備が必須といえます。

スキーをやっているかたでも通常のアルペンスキーの道具で代用できるものと、そしてできないものがあります。

注意ください。
 
 

スキーの板

まず欲しいのはスキーの板です。

これはビンティングと相性がよければアルペンスキーと同じものが使えますが、大抵は直接ねじ止めをしているので、新しくビンディングの穴を開ける事が難しいものが多く、新しく買う場合が多数だと思います。

アルペンスキーの板と何が違うかというと、軽さと丈夫さです。

アルペンスキーはスピードを重視してますので、重さは気にしていません。

しかし、登ることを考えている山岳スキーでは軽さは重要な要素です。

ノルディクスキーの板ほどではありませんが、軽さと丈夫さを追求し、また新雪でも浮力のあることが必要とされています。

浮力を特に重視している板もあり、お化けのような幅広の板も存在します。

 
 

ストック

ストックはゲレンデで使っているアルペンスキーのもので問題ないです。

ただ、先のリングは大きいものと交換すべきです。

浮力がないリングは、それだけで危険です。

斜面をトラバース(斜面を平行に横切る歩き方)の場合、ストックがもぐってバランスを崩すと、滑落の恐れがあります。

少なくとも最初のうちは、先のリングは大きいものを使ったほうが無難です。

また、今は滑落防止に、ストックの先にピッケルのようなカギがついているストックもあります。

自分も使っていますが、持っているのと持っていないのでは、格段の差があります。

変なところで精神をすり減らさないためにもピッケル付きストックを強くすすめます。

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ビンディング

これが一番重要な道具だと思います。

まず第一に、ビンティングはアルペンスキーのものは使えません。

山岳スキーのビンディングは、滑走だけでなく、歩くことも考えなくてはなりません。

そのため、かかとがフリー(かかとが浮く)になるビンディングが必要となってきます。

かかとがフリーと言うと、テレマークスキーを頭に思い浮かべるかもしれません。

テレマークも山を縦横無尽に滑れる道具ですが、今回はアルペン用の山岳スキーとは、ブーツもビンディングも異なります。

今回は、山岳スキーなどに使われるアルペンタイプを紹介したいと思います。

山岳スキー用のビンディングは、昔はフリッチのディミアールⅡという普通のゲレンデで使っているアルペンスキーブーツでも使えるビンディングが主でした。

しかし、最近ではディナフィット社を代表とする「TLT」システムと言う、軽量ビンディングが主流となっています。

先ほども言いましたが、山岳スキーは道具の軽さが大きなウェイトを占めています。

山岳スキーの歴史は軽量化の歴史。

TLTシステムというのは、装着しづらく、強度の問題もあり、そして専用のブーツというデメリットがありますが、その圧倒的な軽さとコンパクトさで、徐々に人気が出て来ているようです。

登山初心者の方にすすめる場合、ほかのサイトなどではすすめていない所もありますが、自分はTLTをすすめます。

もし先輩などから、お古をいただけるのであれば少し考えてしまいますが、TLTシステムはビンディングとブーツがセットなので、ある程度他のシステムで足回りを揃えてしまうと、TLTに変えることが難しくなります。

そのため、ちょっと価格は高いですが、TLTにする場合は、最初から全部そろえておかないと、途中からTLTに移ると思ったときにも膨大な費用が必要になります。

自分の経験上、周りの人たちが軽いものを使っていると、自分の装備の重さに嘆く(なげく)可能性大です。

最新で、最軽量のものとは言いませんが、ビンディングはTLTに合わせておいたほうが、長く山岳スキーをやる上では、大きなメリットになるでしょう。

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シール(スキン)

これもビンディングと同じ位重要な山岳スキーの道具です。

シールと言う名称は、昔、アザラシ(seal)の毛皮を使っていたためにその名がつけられました。

最近はモヘヤ製(ヤギの毛)やナイロン製がほとんどで、アザラシの毛を使っているのは、自分は見た事はありません。

このシールを板の裏に貼ります。

シールは特殊な粘着ノリ(少し乾いた接着剤のような、固いゼリー状のノリ)が付いていて、その面を板にはります(裏面)。

最近は分子圧着などの接着方法も出て来ていますが、まだまだ一番は粘着ノリが一番のようです。

表の面は一方向に毛が寝ていて、その寝ている方向を下にして登ると、毛の全体が雪にひっかかり、滑らないで登ることができます。

これは少し練習をしないと、感覚がつかめないと思うので、ある程度練習が必要だと思われます。

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ブーツ

ディミアールというビンディングを使う場合は、通常のゲレンデで使っているアルペンスキーのブーツが使えます。

先輩などからディミアールのビンディングをもらったりした場合は、持っているアルペンブーツをそのまま使った方がいいですが、それは、板とビンディングの両方をもらったときです。

板だけやビンディングだけもらった場合は、やはりもらったものは使わず、TLTシステムに向けて買いそろえた方が、結果的には納得のいく山岳スキーができると思います。

ブーツもTLT専用のブーツがあり、価格はとても高いです。

しかし、山岳スキー用のブーツはどれも高いので、跳びぬけてTLTのブーツが高いわけではありません。

また、ブーツとビンディングと板はオンラインで買うこともいいですが、なるべくお店で買うと失敗が少ないかと思います。

オンラインで買う時も、必ずその3セットが合うのかどうかの確認を電話で直接問い合わせてたほうが大変無難。

この世界は、秋葉原と同じで皆知っているものとして売ってきます。

そういう意味では初心者には敷居はより高いですね。

なるべく初心者だということを前面にだして、かつ、こだわりを持って問い合せをするといいです。

25.0

レディース

 

 

 

スキーアイゼン(クトー)

これは、雪面が固くて、氷のような状態の場合、シールだけでは登れないためアイゼンのような効果を期待できる道具です。

カタカナの「コ」の字になっていて、スキーの板の上からはさんで、雪にかませます。

これも、ビンディングと板との相性があるので、注意が必要です。

例えば「コ」の字の幅が狭いとスキーの板にハマらなくて使えなくなる場合があります。

買う時にはよく注意して買うといいです。

これは慣れないうちにはよく使うかもしれません。

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安全器具

まず「三種の神器」と言われる

1 ビーコン

2 スコップ

3 プローブ(ゾンデ棒)

などは必須です。

滑走系の冬山登山は、ツボ足系とは違って、滑走の場合に雪崩れを誘発しやすいので注意が必要です。

その場合、特にビーコンとスコップは必須で、雪崩に巻き込まれたときに、これがないと手も足もでません。

必ずビーコン、スコップは必須中の必須です。
(ビーコン)

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(スコップ)

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(プローブ)

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そして、ビンディングなどの器具が壊れたり、ネジがゆるんだりした場合のために、工具類も必須です。

自分は

1 ドライバー

2 ペンチ

3 鉄線

4 ビニールテープ

の4つは必ず持って行くようにします。

簡単に説明しますと、

1のドライバーは、固い雪面などを滑ると、振動でネジがゆるむ場合があるので、その時に使います。

2のペンチは、木にぶつかったビンティングの曲がったところを直したり、鉄線を工作したりするときに使います。

3の鉄線は、ブーツやビンディングの締める部分が壊れてしまった時に、応急的に締めるために使います。

4のビニールテープは、ビンディングの固定するところがゆるんだ場合や、シールが貼りつかなくなったときの応急仮締めにつかいます。

全て、実体験です。

山に行くと、道具を直すものは現地の物を使うしかなく、現地の物で直せないものは、修理道具などを持って行かないと、直すことができません。

壊れると、致命的なものは壊れた場合を想定して修理道具を準備していくようにしましょう。
 
 

ヘルメット

ちょっと前の山スキーと言われるスポーツでは、ヘルメットの人は少数派で、大多数は毛糸の帽子をかぶっただけでした。

最近では、事故のニュース報道や、山岳会などの啓蒙活動(けいもうかつどう)によって、ヘルメットが徐々に浸透してきています。

自分もヘルメット派で夏冬兼用の物を使っています。

夏と冬では別々のヘルメットを使っているかたが大多数ですが、自分は費用的な問題から兼用です。

自分の場合を紹介すると、夏のヘルメットにバラクラバとアウターのフードを使用して、冬でも夏のヘルメットを使えるようにしています。

 
 

服装

服装は冬季登山の服装でいいです。

ゲレンデスキーの服でもいいでしょう。

1 アンダーは化繊

2 中間着は汗を吸いこんで発散するもの

3 アウターは風を遮断し、蒸気が抜けるもの(ゴアテックスなど)

4 バラクラバを使うととても便利

5 ゴーグルかサングラス(サングラスの場合は寒いかもしれません)

6 冬用手袋(スペアも必須)

この6条件を必須の条件として服装の計画を立ててください。

参考記事

 
 

その他の道具

その他に必要な道具は冬に登山をするばあいの道具が一式必要です。

1 コンパス(必須)

2 GPS

3 地図(必須)

4 ホイッスル

5 テルモス(お湯)(必須)

6 バーナー(テルモス(お湯)があれば必要ではないときもあります)

7 ツェルト

8 携帯電話(必須)

9 ライター

10 食糧(必須)

11 ザック(スキーであれば、両サイドにスキーが付けられるもの、ボードであれば、背面にボードをくくりつけられる物が適しています。)(必須)

などなど、あとは山に行って自分に必要なものを検討して、徐々に自分流に考えていきましょう。

参考記事

 
 

まとめ

費用の面と道具の習熟が必要なことから、山岳スキーは、他のスポーツと比べると敷居は高いのは否めません。

それでも、夏の登山と違って、雪の白い世界を自由に動き回れる何事にも代えがたい「自由さ」があります。

貯金や勉強などが必須なスポーツですが、登山初心者でも楽しく入門できるスポーツですので、ご検討ください。
 
 

↓参考に 山岳スキーの主なアクション


 
 

参考文献:
日本山岳スキー競技協会

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