登山靴の選び方
登山靴・トレッキングシューズの選び方はサイズ選びが重要。普段使っている靴にプラス0.5センチアップがおすすめです。足長25.0センチなら25.5センチの余裕を持ったセレクトがベター。理由は登山の靴下は厚めになるからで、下りで足先が痛くなりやすい人は1㎝アップがおすすめ。全体的にキツ目よりユル目を選ぶのがポイントです
普段使っている靴が、すでに捨て寸1.0㎝があるものと考えるので、登山靴の余裕は1.5~2.0㎝ほどになります
(==▼目次==)
登山靴 サイズ|UK・UK・EU換算表
外国メーカーの登山靴のサイズ、USサイズ(アメリカ)やUKサイズ(イギリスサイズ)、EU(ヨーロッパサイズ)の換算表です
靴のサイズ換算表 cm 22.5 23 23.5 24 24.5 25 25.5 26 26.5 27 27.5 28 28.5 US
(Men)4.5 5 5.5 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5 US
(Woman)5.5 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5 11 11.5 UK 3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 EU 35 36 37 38 39 40 41 42 42 44 45 46 47 参考:石井スポーツ(https://www.rakuten.ne.jp/gold/icisp/kutuerabi/)
登山靴下はなぜ厚手?
- クッション性を持たせて、足裏とヒザを保護するため
- 汗を吸収しやすくするため
- 登山靴とすみずみにフィットさせるため
特に長距離を歩くときは厚手の靴下はおすすめです
夏は暑いと思いますが、標高が高いと涼しいし、靴下の暑さより足が痛くなることのほうがツライです
登山靴の合わせ方は?
- 登山靴のヒモなどを一番下まで完全に緩めた状態でクツを履く
- 足の爪先を靴の先端部にトントンとしっかりと押し当てる
- かかとの部分に「指が一本」すんなりと入るなら適度なサイズの靴です
- 合わせるときは登山ではく靴下を使う
これで登山靴が自分に合うかどうか確認してください。
登山の靴下は厚めが多いので、靴を合わせるときは自分が登山で履く靴下持参がおすすめです
足幅の「3E・4E」とは
- E 細身の幅
- 2E 標準的なサイズ
- 3E 偏平足や幅が広いという人向け(日本人に多い)
- 4E 外反母趾(がいはんぼし)などにはコチラがオススメ
足幅というのは、足の中で最も横幅の広い箇所である「親指の付け根」付近から「小指の付け根」付近までの長さを測ったものです
幅のランクはJIS規格で、「AからG」までのアルファベットで決められています
日本人の足に合うような「3E」や「4E」を多くそろえているメーカーはキャラバンやシリオが有名です
(いろいろな靴を紹介しています>>登山靴おすすめ一覧)
登山靴の捨て寸は?
登山靴の捨て寸というのは足先の余裕のこと。靴のカカトに足をトントンと寄せて、足先に1.0~1.5センチの隙間ができるのが理想的。そしてしっかりとヒモを結ぶのがポイント。上手にやると足先に余裕があって、かつ靴ズレしにくいです。
「捨て寸」は登山靴に限らず1~1.5㎝程度の空間が理想的とされています
メーカーによってサイズのクセやシルエットに違いがあるので、自分に合うサイズを購入しても、なぜかキツかったり、ユルかったりすることがあります。なので試し履きは重要です
(いろいろな靴を紹介しています>>登山靴おすすめ一覧)
冬山 登山靴のサイズ選び
冬山の登山靴サイズ選びは普段のサイズより1.0センチ大き目のサイズを選び、足がむくむ午後に試し履きがおすすめ。できれば冬用のインソールがあるととても暖かなので、インソールと冬用靴下を持参しサイズ確認必須です
(▼冬山アルパインブーツ)
このアルパインブーツというのは、森林限界を超えた高度の登山はもちろんのこと、過酷な(かこくな)岩場や残雪期の登山などに対応することが出来るのが特長です
また、アルパインブーツは他の登山靴に比べて保温断熱性が高く、厳しい寒さに見舞われる雪山でも足が冷たくならないようになっていて、氷の上や凍った雪の上を滑らずに歩くためのアイゼン(登山靴の底に装着する爪)を、簡単に装着できる機能もついています(コパと言われる突起など)
サイズ選びは午後が最適
雪山用の登山靴を選ぶ際には冬の「足のむくみ」を計算に入れてください
雪山というのは当然気温が低く、寒さで身体の冷えると、筋肉が固くなり血液のポンプ作用が働かなくなるため「足がむくみます」
(参考:真壁病院(http://www.itokukai.or.jp/column/disease/post-2723/))
足がむくんでしまうと、お店で登山靴を購入する際は問題のないサイズだったとしても、きつくなって足が痛くなってしまう場合もあります
きつくなると、よけい血が回らないので、カラダの冷えが進んで集中力がなくなるスパイラルに入ってしまいます
そして最悪「遭難」・・・ということも考えられます
そのため、雪山用登山靴を購入するなら、この足のむくみも計算に入れて選ぶ必要があります
足のむくみというのは立ち仕事が長く続いた後などにも起こることが多いので、可能であれば仕事帰りなど、足が疲労してむくんでいる事が多い午後の時間帯に選ぶといいですね
冬用登山靴インソール
インソールが雪山用のものでない場合、せっかく保温性の高い雪山用登山靴を買ったのに、底の部分から足が冷やされてしまうという状況になる場合もあります
そして、そうした足の冷えは「足のむくみ」になるのでインソールもしっかりと確認が必要
インソールを別に購入する場合は、アルミ系の断熱素材をしようしているインソールが温かくてオススメです
登山靴の正しい履き方は?
- 面倒でも全体のヒモをユルめる
- クツをはいたらカカト側に足をトントンと詰める
- 足先の捨て寸1㎝程度を確認しながら適度な強さでヒモを締めていく
- ここでキツすぎると歩いているときに、足の甲やアキレス腱の付近が痛くなることあり
- これで15分くらい歩いて違和感があれば休憩を入れて靴ヒモやクツが当たる部分を調整する。これを違和感がなくなるまで続ける
- 違和感がなくなれば本格的にトレッキング開始
登山靴の正しい履き方はありますが、その人に合ったフィッティングは、人それぞれに足型があるので、微調整が必要です。
特に新調したあまり履いていないクツは最初から完全フィットするのはあり得ないので、少しずつ調整していく方法がおすすめです
登山靴の締め付け感は?
最初は登山靴はヒモをややキツめ、締め付け感は足の甲が痛くない程度に締まっているところから始めます。15~30分程度歩いてキツさを感じるなら休憩して緩めるようにします。そうして自分に最適な締め付け感にしていきます。最初からユルい状態では最適な状態わかりにくいのでおすすめしません
登山靴の呼び方は?
日本の登山靴は履き口が高いハイカットの靴は「マウンテンブーツ」。履き口がミドルカットの靴は「マウンテンシューズ」と呼ばれます。軽登山靴は「トレッキングシューズ」「ハイキングシューズ」という呼び名と同義扱いが多いです。よく使われている呼び名は「トレッキングシューズ」です
登山靴の種類
登山靴は大きく3つあります。普段使いにも使いやすい「ハイキングシューズ」。低山登山メインの「トレッキングシューズ」。2,000m級の登山に使える「マウンテニアリングブーツ」です
ハイキングシューズの特徴は?
軽量で柔らかい素材を使用。足首を固定せず、ミドルカットかローカットの普段使いしても目立たないようなシューズ。透湿防水素材を使っていないシューズも多いです。重さの目安は片足400g程度
(▼キーンのジャスパーはハイキングシューズ)
歩きやすさを重視しており、低山でのハイキングや、よく整備された登山道を歩くのに適しています
それほどガッツリ登山をする人でなければ、最初に初心者が登山を始めるにはハイキングシューズがおすすめ。
トレッキングシューズの特徴は?
トレッキングシューズは軽登山靴と言われていて、ミドルカットからハイカットが多く、登山靴の中でも種類が多いクラスです。足首をサポートすることでネンザなどのケガが起こりにくい構造になっています。また透湿防水素材を使っている靴が多く、重さの目安は片足500g程度
(▼トレッキングシューズ代表 キャラバンの「C1_02S」)
(▼メレルのモアブ2もトレッキングシューズ)
低山でのハイキングから森林限界(木が十分に成長でき、森が形成されることが出来る高さ)を超えない程度の高さの夏山登山・縦走に適しているタイプです
ちょっとムリをすれば初冬の山もクリアできる万能さあり
トレッキングシューズのデメリットはほぼないです。強いて言えばどのシチュエーションにも中途半端になっていること。ややゴツいので普段使いしにくいし、寒い時期も厚手のフェルトソックスを履かないと寒くてはけません。
マウンテンブーツの特徴は?
おおよそ2,000m級に対応した登山靴で冬にも対応しています。固めのセッティングで厚みと安定性がある構造になっています。重さの目安は片足600g程度がこのクラスです
初心者の人でも、「これからもガッツリ山に浸り(ひたり)たいんだ!!」という人はこちらを選ぶといいです
- トレッキングシューズより頑丈な作り
- 森林限界を超えての登山や春・夏・秋など雪のない季節の縦走や低山ハイクに向いています
- 重い荷物を背負っての行動にも対応出来るのが強みですね
- デメリットは丈夫な分「比較的重い」ことが多いです
- 普通のクツと履いている感覚が違います
- 初心者の人は慣れないと逆に歩きにくいかも