こんな記事がありました。
「1週間でエベレスト2回登頂=「新たな可能性切り開いた」-スペイン登山家」
(http://www.jiji.com/sp/article?k=2017052900139&g=int)出典:時事通信社
「スペイン人登山家、1週間で2回エベレストに登頂」
出典:AFPBB News
この記事は自分にとってはかなりのセンセーショナルな記事でした。
まだ中国チベット登山協会の認定がないようですが、ニュースに出ているので、ほぼ間違いないようです。
エベレスト登山は、自分には縁遠いとおもっているので、あまり調べたことはありませんでした。
オンラインで調べてみると、こちらに詳しくかいてありました。
【エベレスト登山】簡単説明。山登りしない人でも分かるエベレスト登山
このスペイン登山家は、北面から登って、また戻って、再度アタックしたようです。
標高8000mから上は、どれだけ激しく訓練しても、また、万全に体調を整えたとしても、全く通用しないデスゾーンと言う場所です。
どんなに頑張っても48時間が限度。
死体もたくさん。
そのラインを超えると文字通り、命の保証はないといわるところ・・・・それがデスゾーンです。
そこを1週間で、2回もアタックしているんですね。
人ならざるものの所業(しょぎょう)ですよね。
北面はというと、中国側で、一番厳しいルート。
通常一般的には、2~3週間でエベレストは登頂するということですが、それを6500mから8848mまで26時間でかけ登るのは尋常(じんじょう)ではないと言うことがわかります。
スピード重視の登山
確かに自分も、スピード重視で山に登ることを考えることはあります。
荷物を極限までに削り、必要最小限の荷物だけを持っていく先鋭的な登山にすれば、身体が、軽く、パフォーマンスは感覚的に、通常の1.5倍くらいになりますので、それだけで、疲れもスピードも大変楽に感じます。
そのため、ゆっくり進まず、自分の限界のギリギリを図って、軽装アタックをすることは、有りだと思います。
簡単に言うと、息を吸ってどこまで潜れるか・・ということをやるのです。
自分の力量をある程度把握しないと、途中で息が続かなくなり、最悪死んでしまいます。
しかし、キリアン氏は、この世界でも類を見ないような極限の環境でそれができる人なんですねー。
世界は広い・・・。
それでもわからないのは、記事を見ると、一度目で、すでに最速登頂を済ませているのに、また再度登っていることです。
ここが理解に苦しみます。
自分ならば、最速登頂したという記録を、大事に、細心の注意を払ってもって帰りたいと思います。
多分ほとんどの方がそう思うでしょう。
キリアン・ジョルネ
このキリアン・ジョルネ氏は、登山家というよりは、トレイルランナーといったほうがが正しいようです。
このひとは、圧倒的な力で10年間負け無し。
10年間負け無しはスゴいですよね。いま29才ということですから、19才から負け無し!?
どういう世界がみえているのでしょうね。
キリアン氏の紹介をみると、小さいころから、その片鱗は見えていました。
なんと、6歳には4,000m級の山に挑戦
そして、10歳には42日間でピレネーを横断(T-T)
この時点で、将来の方向性はほぼきまりだと思われます。
どうして、2度登ったのか
本日核心のこの命題は、キリアン氏の哲学的な精神が影響しているようです。
レースは芸術作品のようなもので、レース中やゴールした時に感じる感情や体験は、レースが終わった瞬間に消えてしまう
こんな風にキリアン氏が言っていることから、ゴールしてからの満足感と栄光を目的としているのではなく、走っているときの、充足感、と高揚感というと俗ですが、ただとりあえず、「走ることが好き」なんだと思います。
こちらの「ランチップ」さんのサイト(https://runtips.jp/48)にもそう書いてあります。
だから短期間に2度登るという行為ができることも、うなずけます。
登っているときが一番楽しいときなんでしょう。
これらのオンラインの記事を見ていると、キリアン氏の走ることに対しての情熱と、その走ることに哲学を見出すその異端な精神は、ほかの人にはまねできない「常人ではない」ところがあります。
そしてその「常人ではない」ところに周りの人は魅入られてしまうのでしょう。
2017/6/27追記
キリアン・ジョルネ氏が、また快挙。
↓
2017/6/25
「エベレスト2回登頂のスペイン登山者キリアン・ジョルネがモンブラン・マラソンを制覇!」
( http://www.pressdigitaljapan.es/texto-diario/mostrar/761154/ )
すごいです。
一体どこまで行くのでしょうか・・・
キリアン・ジョルネ氏のトレーニング2017/10/3追記
トレーニングというよりは、どちらかといえばプロモーションのような映像ですが、こんなことやっているジョルネ氏はすごいというか、楽しそうというか・・・。
エベレスト登頂者の壮絶なトレーニング映像が公表!
http://www.pressdigitaljapan.es/texto-diario/mostrar/767484/