ゴアテックス(GORE-TEX)メンテナンス・洗濯方法
ゴアテックスの洗濯方法を紹介 メンテナンスや洗濯頻度、効果、クリーニングをしたときの価格などを書いた

目次
ゴアテックスの洗濯
洗濯はシンプル
メンテの行程は
- 1 洗って
- 2 乾かして
- 3 撥水剤塗って
- 4 もう一度乾かすだけ。基本これでOK
- 5 必要ならここでアイロンで熱入れすると完璧
と最小4工程(5工程だと望ましい)。自分は4工程で全く問題なし。
洗剤だけはいい加減ではダメ
これだけは重要。いいやつを使た方がいい。例えばこちら↓
「グランジャーズ」は、自分が好きなパタゴニアでも売ってる。そして多くのサイトで推奨の一品だ。O.D.メンテナンス ベースクリーナーは「モンベル」推奨の一品。最近はファイントラックから新しい洗剤が出ている。こちらは、添加物は一切無し。洗剤が大事だという理由は、汚れると途端に表地の撥水性が失われてしまうからだ。普通の洗剤は香料や蛍光剤など余計なものも入っていて、撥水を妨げるらしい。
ゴアテックスの洗濯を動画で説明
実際のメンテナンスの説明。こちらの動画が参考になる。かなり乱暴なアークテリクスさんのメンテナンスだが、これで良いらしい。自分もこんな感じ
↓
撥水スプレーはこれがアウトドア用か
↓
次は、アイロンでやる撥水復活の動画。自分はあまりやらないが(大変だから)やると確かに完全復活のような撥水が生まれる。
時間がある人向き
↓
ゴアテックス洗濯にエマール!?
ゴアテックスに花王の中性洗剤「エマール」を使う人が多い。結果から言うと「エマール」は使って「OK」
まずゴアテックス公式サイトでの洗濯基準は
洗濯機に入れる前にウェアのジッパーやベルクロをすべて閉じてください。機能性を維持するために、必ずメーカーの取扱い表示に従ってください。
洗濯手順
ぬるま湯(40°C)で、液体洗剤を少なめに入れ、洗濯機で洗ってください。すすぎは2回以上行ってください。粉末洗剤や柔軟剤、漂白剤、染みぬき剤は使用しないでください。泥汚れのひどい服とは一緒に洗わないようにしてください。漂白
塩素系漂白剤は使用しないでください。乾燥
軽く脱水した後、吊り乾しするか、標準温度に設定した乾燥機で乾かしてください。ウェアが乾いてから、さらに20分以上を目安に温風で乾燥機にかけると、撥水回復に役立ちます。アイロン
乾燥機を使わずに撥水機能を回復させるにはアイロンも効果的です。ウェアが完全に乾いてから温度は低温に設定し、スチームなし、あて布をしてアイロンをかけてください。ドライクリーニング
ゴアではウェアは家庭で洗濯することを推奨しています。もし、ドライクリーニングを利用する場合には、すすぎにはきれいな溶剤を使用するようにクリーニング店にお伝えください。ドライクリーニングをした後は、ウェアの表生地に撥水加工をする必要があります。ウェアメーカー指定の手順に従ってください。撥水加工
洗濯や加温をしても撥水性能が回復しなくなってきたら、市販の撥水剤のご利用をおすすめします。撥水剤はアウトドアショップなどで販売されているウェア用のものをご利用ください。特殊なメンテナンス
ネオプレンブーツと一体化している釣り用ウェーダ―は低温の水で手洗いし、そのまま吊干ししてください。柔軟剤は使用しないでください。出典:ゴアテックス公式サイト
これが基本。ここからエマールの成分表を確認
エマール リフレッシュグリーンの香り 成分情報
成分名称:機能名称
水:工程剤
ポリオキシエチレンアルキルエーテル:界面活性剤
エチルアルコール:安定化剤
プロピレングリコール:安定化剤
クエン酸塩:pH調整剤
フェノキシエタノール:安定化剤
シリコーン:繊維潤滑剤
アルキルアミドアミン:界面活性剤
防腐剤:防腐剤
香料:香料出典:エマール公式サイト
ということでしたので、ゴアテックスで禁止にしている素材
- 粉末洗剤
- 柔軟剤
- 漂白剤
- 染みぬき剤
これらを使っていない。ということでエマールは「アリ」。実際はゴアテックス以外に使われている生地もあるので、メーカーごとに異なる場合があるので注意だが、ゴアだけでみると、使うことは可能。
ゴアテックスのクリーニング料金
各社で料金についてはまちまちのようですが、いくつか調べたので紹介する。登山レンタルの「そらのした」のアウトドア専用のクリーニング「ドロップルーフ」では
レインウェアジャケット・パンツ
3,500円~
参考:ドロップルーフ
「お洗濯ドットネット」では
スキー・スノーボードウェアクリーニング 上下セット(撥水加工付き)
3,000円~
参考:お洗濯ドットネット:https://www.o-sentaku.net/winter/
「テントクリーニングドットコム」では
スキージャンパー+スキーズボン
1,520円+1,280円=2,800円
おおよそ上下セットで「3,000円」程度のようです
個人的には洗剤の価格を考えると自宅で洗濯した方が早くて安いのでよいが、時間がない人であれば、この価格を参考に、クリーニング店がよいかも。また、ドライクリーニングをする場合は、
ドライクリーニング
ゴアではウェアは家庭で洗濯することを推奨しています。もし、ドライクリーニングを利用する場合には、すすぎにはきれいな溶剤を使用するようにクリーニング店にお伝えください。ドライクリーニングをした後は、ウェアの表生地に撥水加工をする必要があります。ウェアメーカー指定の手順に従ってください。出典:ゴアテックス公式サイト
ということで、「すすぎにはキレイな溶剤」をお願いすることを推奨(すいしょう)
ゴアテックス 水洗い
ゴアテックスの公式では「ぬるま湯を推奨」しているが、これは「汚れ落とし」と「すすぎ」をしっかりやるため。
洗濯手順
ぬるま湯(40°C)で、液体洗剤を少なめに入れ、洗濯機で洗ってください。すすぎは2回以上行ってください。粉末洗剤や柔軟剤、漂白剤、染みぬき剤は使用しないでください。泥汚れのひどい服とは一緒に洗わないようにしてください出典:ゴアテックス公式サイト
個人的にやるときには、キレイなお湯を準備できないので、水でやっている。水でもしっかりやると撥水効果も透湿効果も問題なく洗濯できる。
水の場合は、
- 洗濯を通常の2倍の時間
- すすぎは2回のところを5回程度
を目安に洗濯する。特に「すすぎ」はしっかり。これをしっかりやっておかないと、撥水がすっきりしない。すすぎは重要。
ゴアテックス 洗濯 頻度
洗濯の頻度(回数)はそれほど多くはいらない。ゴアテックスでなくても、あまり多く洗濯すると生地が傷む(いたむ)。ゴアテックス製品を洗濯する場合は次の3つ
- 汚れがひどくなったとき(泥だらけ)
- 撥水効果が弱くなったとき(水がべっとり染みる面積が1/3くらい)
- シーズン最後でしまうとき
なるべく洗濯する頻度を多くしたほうがいい・・という考え方もありますが、その場合は手洗いなどで、ソフトに洗う。自分は面倒なので、洗濯機と乾燥機で仕上げてしまうため、頻度は少なくしている。
ゴアテックスの歴史は古い
歴史は古く、1969年にさかのぼる。1969年はなかなかピンとこないが、ウィキペディアで見ると、
- ・NHKのFM が始まった年
- ・サザエさん が始まった年
- ・8時だヨ!全員集合 が始まった年
こう考えると、かなり古い戦後の昭和が1969年。この年、アメリカのボブ・ゴア氏が、ある条件下でポリテトラフルオロエチレン(PTFE)というポリマーを伸ばし、メンブレインの原形ができる。その後、1970年に特許と取得し現在に至る。真新しい技術と思っていましたが、意外と古い。
現在は、改良を重ね、GORE-TEX? メンブレンは、1平方センチメートルあたり14億個以上の孔(あな)があり、優れた防水性、防風性、透湿性で透湿防水のジャンルの頂点に立っている。
これ以前のゴアテックスがない時代は、透湿なしの防水カッパか、防水無しの透湿のヤッケ(目の粗いビニルカッパ)が主だったので、まさに革新的なウェアが登場したということ。
こちらのサイトは、平成19年からあるサイト。
防水透湿性生地の透湿性能比較実験
いろいろな実験をして、細かい考察をしている。見ていただくと分かるが、考察の進め方がすごい。論文調で、表(ひょう)と写真が何枚かで、あとは膨大な文章。
透湿が効かない環境|ゴアの注意点
ゴアテックスというと、濡れない布地で、透湿防水を売りにしているが、透湿が効かない環境が、無敵のゴアテックスにも存在する。これを忘れると、荒天や、環境が激しく変わるような場合に、失敗して低体温症になる可能性もあるので、特に注意が必要。
ビチャビチャに濡れるとダメ
メンブレイン、もしくはメンブレインの外側の表地、もしくは裏地の面が濡れていると蒸気が抜けない。水の膜は蒸気を通さないのです。
- 1 ○ 表地の撥水が良く効けば、透湿効果はでます。
- 2 ○ 裏地の面が汗であまり濡れていなければ、こちらも透湿は期待できます。
- 3 × 汗で内側が濡れいてる状態では透湿効果はあまりありません。
- 4 × 表地も、雨で撥水がおいつかず、水の膜ができている状態のときは透湿は追いつきません。
温度差(おんどさ)・湿度差(しつどさ)がないと透湿は頑張れない
- 1 ○ 体が暖かくて、外気が寒いと湿気は抜けやすい。
- 2 ○ 空気が乾燥していると(外気が飽和していないと)湿気は抜けやすい。
- 3 × 外気とウェアの内側の温度に差がないと、湿気は抜けにくい
- 4 × 外気の空気中の水分が飽和していると、湿気は抜けにくい。
水蒸気は原則暖かいところから、寒いところへ向かうので、温度が一定か、もしくは逆の場合は湿気は抜けない。また、土砂降りのような環境では、外気の空気の中の水分が目いっぱいのため、湿気を受け取ってくれない。
濡れているときに行動を止めてはいけない
汗が抜けなくなったからといって諦めて動かなくなるのは避けるべき。大事なのは、このような状況で、体が冷えてしまうような休憩に入らないこと。動かないで休憩に入ると、体が冷たくなってしまいますので、休憩と言えどもじんわり暖かい余韻(よいん)は残さなくてはならない。(ストレッチや、屈伸など)






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