登山 防寒テムレスのレビュー

もう防寒テムレスを使って10年くらいになる。ボクはホーボージュンさん(有名なアウトドアのライターさん)のツイートで知ってから夏も冬も使い倒している。ここではそんな防寒テムレスのメリットとデメリットを紹介する。

テムレス登山中の防寒テムレス 右手の画像

防寒テムレスのメリット

よく言われるメリットはやっぱり「安さ」。1双で現在は1800円前後で購入可能。登山用の冬グローブなら10,000円を越えるのでこの安さはかなり優秀である。

その分破けやすいのではないか・・・と普通なら思うが、ボクが使っているテムレスでは破れたのは1つだけ(ボクは5双くらい持っている)。それ以外のテムレスは5年以上のロングランなので破れやすくはないと思っている。

ボクがテムレスを使うのは、山スキーでストックを握る場合がほとんどである。これがアックスやスコップ作業が多くなると破れたり色が剥げてきたりする。そんな使い方でも感覚的に2年くらいもつのではないかと思っている。

次のメリットは「軽さ」。防寒テムレスはシンプルな構造でとても軽い。軽いと冬登山のスペアグローブにもってこいだ。冬はスペアがないとグローブをなくした時点で遭難ほぼ確定なので、スペアグローブは必須の装備。そして重い冬装備には軽量なアイテムが好まれる。(そしてスペアで高いグローブを購入するよりも安くてスペアを準備することが可能)

防寒テムレスのデメリット

通常のウインターグローブと比較するとデメリットは「やっぱり寒い」ということ。

「マイナス60℃でも柔らかさが変わらない」というセールスポイントだが、体感的にマイナス5℃以下になると手先が冷たくなる。主観的な暖かさの比は「ウインターグローブ:テムレス=10:5」くらいか。山では風の影響があるので冷凍庫のマイナス60℃とは比較にならないと考える。厳冬期の場合は大き目のテムレスにインナーグローブとカイロがあると暖かい。

※ボクのウインターグローブおすすめはこちら>>バックカントリーグローブおすすめ

(▼中がボアでも寒いときは寒い)
テムレス登山中の防寒テムレス 中の起毛の画像

防寒テムレス使用の注意点

  • 「テムレス」と「防寒テムレス」は違う
  • 普通のテムレスは中のボアがない。防寒テムレスは中がボア加工されていて暖か。間違いないようにしたい。

    (▼普通のテムレス ボアなし)
    普通のテムレスなどの特長
    (https://m.media-amazon.com/images/I/81f84Wc1VTL._SL1500_.jpg)

    (▼防寒テムレスはこんな特徴)
    防寒テムレスの特長
    (https://m.media-amazon.com/images/I/71hK8v1m8ZL._AC_UL1500_.jpg)

  • スソは閉じない方がよい
  • スソが閉じるテムレスを使用したり、魔改造でスソを閉じるような改造をしている人がいるがあまりお勧めしない。その理由はスソからあまり雪が入らないから。ゴリゴリラッセルの登山の場合はこの限りではないが、一般的な冬登山ならスソ閉じは必要なく感じる。それより手袋をつけたり外したりのしやすさの方が良い場合もあると思う。

  • サイズは大き目がおすすめ
  • ちょうど良いサイズでは冷たくなりやすい。ワンサイズ大きめがおすすめ

  • 雨の登山にはおすすめしない
  • 雪がないシーズンでは初夏や晩秋の手が寒くなるときに使っているが、雨の登山ではどこからか水がグローブに入ると全く雨水が抜けないのでおすすめしない。雨の寒さをしのぐならネオプレンの手袋が良い(広告だがコミネのネオプレンは優秀)