電気自動車への移行のニュースは驚いたが、自動車業界では常識の流れだった
あまり、認識されていない登山の装備があります。
それは、登山を楽しく便利にする効果がある、「クルマ」という装備です。
この考え方は、もしかしたら首都圏の方には、なかなか理解してもらうのは難しいかもしれません。
しかし、少なくとも、自分の住んでいる東北地方の市街地の周辺のは、クルマ無しでは生活をしていくのはかなり難しいです。
無理をして、自転車や、バイクなどを使っても、山の麓(ふもと)には到着できますが、労力はクルマの何倍も大変でしょう。
雨や雪の日などは特に大変で、バイクや自転車では、山に行きたくなくなるかもしれません
車中泊をするのも、中で電化製品は使えないような気がします
電気自動車では、バッテリーがあがってしまう不安にかられるからです
バスや電車が一日に何本かしか運行していない環境では、行動範囲が一気に狭まって(せばまって)しまいます。
▼登山グッズおもしろ版
電気自動車の現状
日本の車(軽自動車を含む)が80,670,393台。
EV:電気自動車・PHV:プラグインハイブリッド自動車・HEV:ハイブリッド自動車の合計は5,902,042台。
下記のデータから、日本全体で、下記のデータを確認すると、まだ電気モーターを使用しているのは、7.3%程度。
電気のみの自動車は2015年で、80,511台なので、0.1%程度です。(2015年データ)
参考:
一般財団法人 自動車検査登録情報協会
http://www.airia.or.jp/publish/file/r5c6pv0000003mvx-att/r5c6pv0000003mwc.pdf
一般社団法人 次世代自動車振興センター
http://www.cev-pc.or.jp/tokei/hanbai.html
これらを見ると、電気自動車が一般的になるのはまだまだ先のように見えます。
ボルボ全車種を電動化
2017年7月10日の「MITテクノロジーレヴュー」で、
「ボルボ、2019年から全車種を電動化 テスラはどうなる?」
( https://www.technologyreview.jp/s/47131/volvo-is-killing-off-internal-combustion-kind-of/ )
という記事がありました。
全車種電動化?
これには驚いて、何度も読み返しました。
まだまだガソリン車が全盛期の現代において、3年後から全てを電動化に意向するのは、かなりの大転換。
そして2020年には完全電動化済です
2020年11月 ボルボは全てのモデルで電動化を完了させた
(https://kuruma-news.jp/publicity/volvo_2012_1)
しかし、今回のボルボ発表に関する記事を見ていると、前々から、電動化が必須だと言うことは、自動車業界では常識だったということで、さも当然のような書きぶりで紹介されていました。
確かに昨今の温暖化や、環境汚染の現状を考えると、電気自動車がいいのはよくわかります。
2029年には今のリチウムイオンバッテリーの価格が70パーセント下がるという見透(みとおし)も、かなりの後押しになっているようです。
また、インフラ整備も経済産業省の検討委員会の資料をみると、
経済産業省「チャレンジングな、目標達成に向けた戦略を検討・・・」
( EV・PHV ロードマップ検討会 報告書 20160323002-3 )
と、かなり前向きな検討内容で、公的な協力は十分期待できます。
それでも、まだまだ自分の住んでいる地域では、充電場所は少なく、まだまだ整備が追い付いているようには見えないです。
電気のみ自動車も全く多くありません。
ボルボは、あくまで「電気モーター」を全車種にのせると発表しています。
電気モーターと分けて言っているということは、テスラのように完全電気ではなく、ハイブリッドも含めてという考えでしょう。
そして、最初のうちはハイブリッドが多くなるというのは、大体読めます。
現在の流れからすれば、ガソリン車から移行していき、ハイブリッド車が増え、最終的には電気のみの自動車に流れそうに見えますが、自分としては、最終的な電気自動車への移行はかなり難しいと思います。
登山に電気自動車
登山には完全電気自動車はまだなじまないような気がします。
その理由は、登山口での泊まりや、キャンプなどでは、クルマのエンジンを点けっぱなしにしておく場合に不安を感じてしまうからです(感じますよねー)
エアコンや充電、テレビなどの電源として使うことを考えると、バッテリーのみではどうしても不安になってしまいます。
山中でガス欠になっても、ガソリン車は燃料を持って来れば対応できますが、完全な電気自動車はこういった場合はバッテリーを交換しない限り、すぐの対応は難しいでしょう。
また、計画的な行動には電気自動車は強いですが、突発的な災害や行動には弱いと思います。
電気自動車の充電ルーティンは
- ・家では常に充電
- ・出かけるときには休みごとに30分の急速充電をする。
という流れを繰り返すのが通常だそうです。
時間がないサラリーマンにはかなり不便。
自分のように仕事が突然空いて、山に行けるチャンスが巡ってきたとしても、遠い場所には、すぐに行くことができない場合がありそうです。
そうでなくとも、そのような突発的なときは、カメラの充電などが間に合わないときがときどきありました。
充電ができていないからといって(それを理由に)、山に行かないのは、かなりの精神的ストレスになってしまいます。
電気自動車には興味はありますが、少し不安な部分があるのも事実です。
近年の電気自動車
少し前は、4WDのハイブリッドは実用性がなく、しばらく前は、ガソリンリッターあたり10kmを超えなかったように思えましたが、現在はかなり性能が上がっていて、例えば「アウトランダー」は4WD駆動のみでリッター19kmと、とても優秀な性能になってきました。
参考:https://serai.jp/hobby/191831
また、最近は「プラグインハイブリッドカー」と言って、ガソリンエンジンを積んで、そのエンジンで発電、充電、かつ家庭用電源から充電もできる画期的なクルマもでてきました。
これであれば、電気自動車のデメリットもある程度解消されて、使い勝手のよい仕様になっています。
まとめ
ボルボが電動化に進み、これからどんどん他のメーカーも電動化への道をすすむと思います。
しかし、電動自動車のみで勝負をしている「テスラ」のように完全な電動化に進むメーカーはまだしばらく出てこないでしょう。
車両の性能が格段に上がるか、バッテリーがかなり安くなり、簡単に積みかえ出来てしまわない限りは完全電動化への移行難しいと思います。
ただ、その問題ももしかすると、かなりのスピードで解消されるかもしれません。
その理由は、2019年にバッテリーの価格が70%に下がるとは、少し前では考えられなかったですし、今後も加速的に電気自動車への移行も進むことが考えられるため、予測不可能だからです。
そのような中でのボルボの全車種電動化の発表は素晴らしいものがありますが、それが吉と出るか凶とでるか、注目していきたいと思います。
参考文献:
日産:https://ev1.nissan.co.jp/LEAF/RORA/QUESTIONS/DETAIL/376
経済産業省
電気自動車等の普及促進に係る取組を強化します
http://www.meti.go.jp/press/2014/03/20150312001/20150312001.html
※2019年にはこのクリーンエネルギー自動車等導入費補助金 現在は受付を終了しています