夏の登山で注意することは一番の注意点は「遭難しないこと」です
初心者の場合は人がいる登山道がおすすめで安心しますが、逆に人が多い登山道ばかり歩いていると、「人についていけばいいや」と考えてしまって、人が少なくなってしまったときに道迷いが発生、遭難してしまうことがあります(具体的な対策はこちら>>)
==▼目次==
▼初めての登山[服装・持ち物など]
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[夏山 登山の注意点]登山初心者の遭難対策
登山初心者の注意点では、まず「登山初心者の遭難」が第一に気をつけてほしいことです
とくに遭難は「道迷い」が多いです
警察のデータでは遭難者全体の38.9%が道迷いで、次いでは転倒が16.8%、滑落が16.5%となっています
(参考:警察庁 令和元年における山岳遭難の概況(https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/chiiki/R01sangakusounan_gaikyou.pdf))
遭難が多い条件を揃えてみると、
- 形態は登山
- 年代は40代以上
- 行動人数はソロ
という条件で道迷いによる遭難が多いです
最近の登山初心者は、始めは山岳会や友人などといっしょに行く人もいますが、はじめからソロという人も多いです
また年齢も若い人ばかりでなく、中年以降の人も初心者で山に入ることも多く感じます
そんな人は天候判断を間違ったり、装備不足などの知識や経験の不足が原因で遭難してしまうようです
特にソロの場合は、相談する人がいないので全て自分流で考えてしまいがち
心理的なバイアス(かたより)などの知識を知っていないと、ピンチのときの判断ミスはほぼ確実に起きてしまいますね
初心者の人が遭難しないようにするには、まず簡単なのはGPSです
今はスマホでも簡単に使うことができるので、とにかくGPSをセットしてください
▼こちらのジオグラフィカは優秀です
ジオグラフィカ | 登山用GPS
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次は登山計画書です
遭難したあとの対策としても有効ですが、計画書をかくことによって、地図などを全体的に見渡すことができるので、道迷いには効果的です
▼登山計画書はコンパスが便利です
迷ったら元に戻る|登山初心者の注意点は・・
これは初心者の人でもなんとなく分かる遭難解決方法です
でも実際、なかなかコレができない!
なぜかというと、今まで頑張って進んできた道を戻るのは今までのことが全て無駄骨になると感じるからです
これも心理的なバイアス(かたより)です
今までやったことに無駄骨を感じてしまうので、「ムダになるのはイヤだ、前に進めばなんとかなるだろう」と前に前に進んでしまいます
こうなってしまうとなかなか遭難から脱出するのは難しくなるので、そうなる前に負の連鎖を断ち切る方法が必要になってきます
ここでボクが迷ったときの対策を一つ紹介します
「迷った!」と感じたらそれ以上動かず、とにかく「休憩」、これが大事です
そして地図やGPSをみてみます(地図がない場合は深呼吸をして何か食べます)
ボクの場合ですが、地図を見るとある程度落ち着くことが多いです
どこまでは確実に道は合っていて、どこから道が怪しくなってきたかなどを見てみると、大体このあたりのどこかで迷っているんだな・・となんとなく分かってきます
そうすると、ある程度の対策がとれると感じて段々落ち着いてくるはずです
そして、戻ることもムダに感じなくなってくるはずです
おすすめのやり方なので覚えておいてほしいです
でも難しいのが「休憩」の決断でこれは最初に「〇〇の時点で必ずやる!」と最初に決めておくべきです
そうしないとズルズルと悪い方にすすんでしまいます
「何があっても休憩する!」という気持ちが大切なので、やってみてください
日が暮れる前にビバーク準備|登山初心者の注意点は・・
日が暮れる前のビバーク準備も、知識ではわかっている人もいると思いますが、実際現地ではなかなか決断できない遭難対策の一つです
知人の話や先輩の話を聞くと、どうしても決断が遅れて日が落ちそうになってからビバーク準備を始めてしまう人が多いです
ボク自身もそうあるようなことではないので、なかなか対策が思いつかないですが、有効な方法としては、「何時になったらビバーク準備」とあらかじめ冷静なうちに決めてしまうことが有効だと思います
もう少しで下界に帰れるから・・と思ってしまうと行動が止まらなくなってしまします
ピンチのときこそ時間を区切って考えるクセをつけることが大切です
ビバーク準備の最低限の装備は
まずはこれ
ちょっとしたハイキングでも非常用以外でも使えるのでもっていってほしいです
ヘッドライトはリュックの中の荷物を探すときや、山のライトがないトイレでつかったり、エマージェンシーシートは休憩のときのザブトンとして使ったり、寒い時には行動中でもカラダに巻いておくと暖かく感じる裏技があります
そして
があればより体力の消耗を最小限にすることができます
また、ビバークの練習も必要です
初心者の人は「えーここまでやらないとダメなの~」と思うかもしれません
ハイキング程度の登山ならやらなくてもいいかもしれませんが、ハイキングでも楽しく練習をすればいいんです
ボクの場合は練習というよりは山にいるうちにときどき使うようにすることで練習をかねています
休憩のときにツェルトやエマージェンシーシートを出してかぶってみたり、余裕があって長い休憩をする場合は、ツェルトをちゃんと設置してみたりしています
エマージェンシーシートも使ってみないとどのくらい暖かくなるのかがわからないと、現場での判断材料が不足しがちです
道具は実際使ってみないと緊急時には使えないので、緊急のときに使う道具ほど、普段から使うようにしてみてください
[夏山 登山の注意点]危険な体験談
登山初心者の危険なことはたくさんありますが、その中から特にボクが嫌だった話(ハチ、サル、SNSの友だちと)
初めて登山のときの注意点として考えていただければと思います
- ハチ
- サル
ハチは登山道脇に巣を作っていて、近づくと襲われることがあります。
ボクの経験では標高がやや高いところ(2000m級くらい)ではあったことはなく、里山や1,000mを切るようなところでみることが多いように感じますが、標高が高くてもいる場合があるので、一概に言えないですね
まず「スズメバチ」ですが、山のスズメバチはほとんど土の中に巣を作ります
登山道の脇の倒木の下やヤブの中に巣を作って守備範囲が広いので、攻撃されやすいです
土の中なので、最初から簡単に巣を見つけて避けるのは難しいですね
▼スズメバチの巣 実際はこんなのが土の中にあります
スズメバチの場合は近づくと何匹か巣からでてきて威嚇してくるので、それを気づかないで近づくとさされることが多いです
ほかに山で会いやすいのは「スガリ」「ジバチ」と言われているクロスズメバチです
スズメバチよりはほっそりしていて、ちょっと黒いです
個人的に刺された経験からいうと、スズメバチよりは長引かない印象ですね
でも刺されると痛いです
守備範囲はそれほど広くないので、巣の近くに寄らなければ刺されることは少ないですが、四つん這いで進む登山道などで、手を置いた先に巣があってそこで刺されることが多いですね
乾燥したところに巣を作るので、登山道上に巣があることが多いです
山ではあまりハチにあうようなことは少ないですが、刺されてアナフィラキシーショックになってしまうと命に関わるので、応急処置は知っておいた方がベスト
(参考:豊島区保健福祉部生活衛生課:http://www.city.toshima.lg.jp/214/kurashi/ese/nezumitomushi/gaichu/hachi/001735.html)
とにかく現場でできる応急処置はこんな感じです
そしてショック症状(息苦しさ・喉の渇き、冷や汗、しびれ、嘔吐、じんましん)などがでたら速やかに病院です
でも山の中では病院にいくのは時間がかかりますよね
これがソロの場合なら、容体が悪化してもだれもいなければそれまでになってしまいます
ソロでアレルギーの症状がでたら、まず周囲のひとに状況を説明して、連絡をしてもらうとよいです
でも誰もいない場合は自分で電話などをするようになります
そして電話がつながらない場合は歩くしかありません
こうならないために「ハチ」には注意をしないといけません
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あまり話題になることはないですが、個人的にクマなどより「サル」は危険だと思います
サルは動物園などで人気、野生でもクマよりは姿を見せてくれるので、クマよりは身近に感じて油断してしまいます
ボクの経験からすると、基本的にクマは早めに人間から離れてくれることが多いですが、サルは集団なので、会うことが多いです
ニホンザルは1匹で人間の大人と同じくらいの戦闘力があります
サルは1対1で会うよりは、集団で会うほうが多いです
ボクも威嚇されたことありますが、何匹ものサルに威嚇されるのはかなりビビります
またサルの対策はよく言われるクマの対策とは違います
クマは「目を見て後ろに下がる」と言われますが、サルは目を合わせてはダメ
サルと目線を合わせると威嚇されたと思い、人が視線をそらせた時に襲う場合があります。
サルの目を見ないでください。
クマと違ってサルは目をみると因縁をつけられたと思うんですね・・なんとなく人間と一緒です
あまり言われることがすくないサルですが、山で会ったら注意してください
知らない人と登山に行く危険性|初心者の注意点
SNSで知り合った初めて会う人と登山をすることが多くなっています
お互いSNSで紹介している記録を元に、「この人と一緒に登りたい」と誘い合うのですが、SNSだけではわからないお互いの差が問題になることがあります
一番は休憩の差です
人によっては山頂まで3回以上の休憩する人や、1回の休憩で30分くらい休憩する人もいます
ボクの休憩はかなり少ないほうなので、リズムの違う人と初めて山にいくのはかなりのストレスになってしまいます
こんなリズムのズレを解消するには、細かく計画書を作ることで、お互い登山に行程を共有し、登山の違いを早めに確認すればストレスはかなり軽減されます
面倒ですがあとから「うーん違ったな・・」と思われるよりはいいと思います
そしてそれに沿って登山をするということが必要です
[登山の注意点]登山初心者の「あるある」を紹介
「登山初心者のあるある」ということで、いくつか紹介
初心者の人ならば、どれかは「あるある」と思うと思いますが・・・
- 天気予報は晴れだけど山で雨
- 荷物が多くなる
- カップラーメンが激うま
- 登山道などの距離表示は水平距離
天気予報は晴れなのに山に行ったら雨が降っていた・・・ということはよくありますね
少なくても天気予報で「~所により雨」「」という予報があったら、平野部は晴れでも山は雨が降ると思っていいです
「所により」がなくても雨が降ることもあります
直近の雨の状況を知りたければYahoo!の雨雲レーダーが簡単でおすすめ
▼Yahoo!雨雲レーダー
スマホの場合は1時間先くらいしか予想が見ることができませんが、PC版に切り替えて見ると6時間先までみることができます
どんなに快晴でも山では雨が降る確率は0%になることはないので、雨具は必須ですね
荷物が多くなる・・これは初心者にありがちなあるあるトップだと思います
これは心配性の人がおちいりがちで、どうしてもあれこれ入れてしまいます
ボクの友人はなぜかおしぼり4つくらい持ってきていましたし、そのほかいらない本とか大量のカロリーメイトなんていうのもありました
その人がどうしても必要ならばいいですがボクが拝見するにそれほど必要性は感じない荷物でした
荷物が多くなったときの一番のデメリットは、同行者がいる場合です
同行者と比べると荷物が多い分疲れがちになってしまって、悪態をついたり、機嫌が悪くなったりすることがあります
これがソロならば荷物が重いだけで自分のペースで行けるので、それほどの弊害はないです
どうしても人間は人と比べてしまうので、こんなデメリットがでてきてしまうので、荷物もほどほどを意識することがおすすめです
山ではカップラーメンが異常にうまいです
疲れたカラダに濃いめの塩分が特にしみてくる感じ
にお湯を持っていけばなんとかカップラーメンを作れる温度を持続してくれますが、そうでなければ を持っていってお湯をつくるようになりますお湯を持っていかなければならないので、荷物は若干重くなりますが、それでも持っていくだけの価値はありますね
登山道でみる「山頂まで〇㎞」などという標識はたいてい水平距離です
道のりの距離ではない場合が多いので、急な登山道ほど初心者の人はこれをみて「もう少しだ・・」と思ってしまいます
ぬか喜びしたあとのガッカリ感は意外と疲れに影響がでてしまいます
そうならないように、なるべく時間が書いてある地図(山と高原、ヤマケイ地図)で現在地と残り時間確認するようにしてください
初心者が注意しなくちゃならないこと
登山 初心者 特徴の中でちょっと迷惑な特徴を紹介してみます
- 写真をとるために木道をはずれる
- 生ゴミを捨てる
- 終わりの時間から逆算して出発の時間を決めていない
木道がある登山道で、ときどき足跡や踏み跡が木道の外に伸びているように見えるときがあります
これは、木道を外れて人が歩いた跡の場合がほとんどです
木道が設置してあるということは、その周辺の環境が一度壊してしまうとなかなか元に戻らないエリアということになります
それらがわからず花などの写真を撮るために中に入ってしまうことがあります
上級者でもときどきありますので、「自分だけならよいのでは・・」と思わず木道から脇に下りないようにしてほしいですね
休憩している場所で、よく生ごみを捨てる人をみます
よくみるのはカップラーメンの残りのお湯を捨てることです
そこはキッチンのシンクではないので、分解するにはかなりの時間がかかります
残りを捨てるならば、食べられるだけの小さなカップラーメンにしてほしいです
また、キュウリ塩漬けのヘタの部分や、ヒドイ人ではバナナの皮を捨てる人もいます
みんなが歩くところなので、いくら登山道の脇だからといって気分のいいものではないです
生ごみを捨てると、そこにクマや野生の動物が寄ってきてしまいます
注意してほしいですね
登山初心者の人は、終わりの時間を決めてない人が多いです
早く出発しなくてはいけないのはわかっているようなのですが、
「5:00より早起きはムリ」
という感じで、終わりの時間からではなく、出発の時間を先に決めてしまいがちです
登山の基本は午前中行動が基本です
できれば午後14:00くらいには下山できるように考えることが安全だと思います
それを考えると山によっては午前3:00起床になることもあります
逆算して行動するクセをつけないと何か山でトラブルあったときに、戻りが夜になってしまうので、注意ください