登山の落とし物|初心者に知ってほしい落し物・忘れ物を見つける方法
ここでは登山で落し物をしたり、忘れ物をしたりしたときの対処方法と予防方法を書きました
ボクのの登山落し物列伝
まずは、自分や友人の落し物経歴をざっと紹介します。
決して忘れ物にしてはいけない「サイフ」
多分、燧ヶ岳(ひうちがだけ)だったと思いますが、山スキーで山頂まで完登し、余韻に浸りながら下ってきて、そしてクルマについたときに、サイフを落としたことに気づきました。
サイフと言っても仮のサイフで、1万円くらい入っていましたが、戻るにしても、どこに落ちているのかも分からず、途方にくれてしまったのを覚えています。
結果的には、実はクルマにありました。
ポケットに入れるのを忘れてしまっていたのが、不幸中の幸い。
ですが
「落とした!!」
と思った瞬間、バンジージャンプをするときのような、吸い込まれるようなヒヤッとする感覚は、今でも覚えています。
心臓に悪いです
これも落とすとがっかり|クルマのカギの落とし物
これは友人の話。
場所はどこか忘れてしまいましたが、山スキーを始めたばかりの友人が、経験豊富な先輩と、急な沢地形をくだったときの話。
友人はスキーが得意でしたが、山で滑る経験は少なかったので、何度も転んだそうです。
先輩方は、転ぶ度(たび)に止まってまっていましたが、友人は待たせることを気まずく思い、転んだら毎回急いで立つようにとても焦っていました。
そして、クルマのところにたどり着き、さあ帰ろうとした時、クルマのカギを落としたことに気づきました。
その日は暗くなってきたので、クルマを置いて帰って、後日クルマをとりに来たそうです。
よく落とすNo1|カラビナ
これは、結構落としています。
自分の場合は、沢登りのときが多いでしょうか。
カラビナもそうですが、スリングとハーケンも同じくらい多いですよね。
スリングやハーケンはわざと残置(そのまま残してしまうこと)する場合がありますが、カラビナは単に忘れてしまうことがあります。
ビビリながらの登攀(とうはん)のあとに、ちょっと一息 ←ここ危ないです
また、沢の中に落としてしまうことも多いですね。
単純に自分がまだ、沢にまだ慣れていない証拠ですね
反省です。
登山での落し物・忘れ物の探し方
大事なものであれば戻ることも選択肢です。
しかし、だいたいの場合はすでに手遅れで、戻ることをためらう状況がほとんどでしょう。
戻るほどの落し物と言うと
- サイフ
- 携帯電話(スマートホン)
- GPS機器
が高額で、とりに戻らなければと思うもの
このほかで高額というと、トランシーバや、ビーコンもそうです
夏の縦走をメインに考えると、上記の3つが高額だと思います。
山頂などで落し物に気づけば、ピストン(来た道を戻る登山の方法)で戻ります。
自分のように下ったときに気づいた場合は、
- 明日は仕事で時間の余裕はない
- 体力も限界
- 気力も限界
という状況でしたので、とてつもない絶望感がありました。
自分はサイフに1万円しか入っていませんでしたが、これがクレジットカードやキャッシュカード、運転免許証などが入っていた場合は、目も当てられません。
カード類が入っていた場合は、すぐカード会社や銀行などに電話をして、無効にしなくてはなりません。
その後カードを再発行するにしても、運転免許証がないとカード発行がダメな場合もあるので、それには、まず運転免許証の再発行が必要になってきます。
落し物をしてしまうのは、一瞬ですが、その後の膨大な事務量と時間量を思ってしまうと、絶望がより大きくなり、どうしていいかわからなくなります。
これ、とても重要【まずは深呼吸!!】
落し物をしたら、
「まず、深呼吸!!」
これがなにより大切だと痛感しています。
落ち着くと、いろいろな方法も思い浮かびます。
自分が落した場合、(自分にとって1万円は大金ですから)最初はかなり焦りました。
右に行ったり、左に行ったり、とても変な行動をしていたことを覚えています。
友人からいろいろ気遣いのアドバイスをもらっていると、だんだん冷静になってきました。
落とし物・忘れ物をしたら、まず「警察」に届ける
結局自分の場合サイフは見つかりますが、この時の考えた対応は、
「最寄りの警察に落し物をしたと届ける」
と言う方法でした。
普通に考えれば当たり前ですよね。
例えば自分がサイフを拾った場合、近くの公的な施設か、警察に届けます。
今のご時世ですから、「ネコババ」されてしまうことはあまり考えられないと思います。
例えば、場末の繁華街などではあきらめてしまうかもしれません
しかし、登山をする人は、そういう人は少ないんじゃないかな・・と思います
そうなると、自分が拾った場合は、最寄りの警察に届けるだろうと思いつくようになります。
焦っているときは、まったくそんなことを思いつくことはありません。
それ以外にも、近くの人が常駐している施設、例えば
などに話しを通しておくといいかもしれません。
しかし、そこにだけ話して終わるのはダメ、NGです。
その後は正式に、ちゃんと警察に届けをしておかないとダメです。
公的な施設であれば、ある程度対応はしてくれる場合がありますが、通常ある売店は、あくまで普通の一般の人が物を販売しているだけの場所です。
もし落し物などの管理などをしてくれるところがあれば、それは親切心でやっているだけ。
「忘れ物案内」という商売をやっているのではありません。
そこのところを注意して売店などにお願いすれば、大抵は話を受けてくれると思います。
忘れ物掲示板サイト
また、最近では、忘れ物の掲示板がオンラインでいくつかありましたので、紹介します。
【フェイスブックのクライマー御用達の忘れ物ページ】
これはFACEBOOK(フェイスブック)のページで、フェイスブックに登録していないと、見たり、登録したりできません。
主にクライマー(岩場を登る系)御用達の忘れ物掲示板なので、人気の岩場などの、カラビナとかクライミングロープとかの忘れ物が多いです。
登山道に落としたものなどがチラホラでているようなので、ダメ元で検索してみたり、落し物の掲示をしてみる価値は十分あると思います。
【オンライン登山SNSヤマレコ】
ヤマレコすごいですね。
登山の落し物掲示板みたいなこともやっています。
厳密には「質問箱」ですが、カテゴリーで「落し物」とすると、落し物をした人や拾った人の掲示が多数出てきて、とても助かります。
【落とし物専用のサイト】
このサイトは落とし物専用の掲示板です。
山だけでなく、下界の落とし物にも使えるので、大変便利ですね。
よくある登山道具の落し物
ストック
これについて、自分は忘れたことはありませんが、オンラインを見ると、よくどこかに立てかけておいて、写真をとって、そのまま下山してしまう、という体験をみます。
まず手にもっているものは、忘れ物の筆頭 ということを常に考えておかないといけません。
サイフ
これを落とすと、かなり凹み(へこみ)ます。
これは持って行かない方がいいですが、車上荒らしに遭う場合があるので、難しいです。
お金が必要な場合は、仮サイフを用意しておいて、本サイフはザックの奥にいれておくといいと思います。
帽子
これは落とすと言うより、風で飛んで行く事がほとんどだと思います。
飛ばないようにヒモ付けが基本ですね。
携帯電話
これも忘れてしまう場合があります。
最近はスマホがGPS・カメラ・メモ の代わりになることがほとんど。
そのために、出し入れがとても激しい道具の一つです。
ヒモ付けしましょう。
落とし物・忘れ物をしないようにするための予防方法
忘れないように!! と思っていても忘れるものは忘れてしまいます。
落さないように!! と思っていても落としてしまいます。
それでは一体どうしたらよいでしょう。
落し物・忘れ物をする原理
忘れ物をするのは、「不注意」と「記憶」がキーワードです。
簡単に言うと、登山道具や装備を使ったり出し入れをしているときに、ほかの事に気を取られていると、忘れます。
また、急いで出立(しゅったつ)しなければならないときなど、こんなときもありがちですね。
そのようなあわただしいような状況が「不注意」を呼び込みます。
そしてその「不注意」が、物を忘れないために必要な「記憶」の定着を邪魔するのです。
「そんなのはみんな知ってるよ」
と、そう思われるかもしれません。
そうなんです、自分も不注意をしないようにするために、いろいろな方法(自分の中にもう一人の人格を作る・・・みたいな)ことをしましたが、やっぱり難しい。
特に登山中でのアクシデントは、かなり慣れていないと焦ります。
それこそ、まんが「岳」の「島崎三歩」級でなければ焦ると思います
そのように、焦りを治すのは難しいと考えて、逆に焦っても忘れ物を「なるべく」しないような方法が必要になってきます。
そして落し物。
例えば、サイフや携帯電話などの落し物が一番多いシュチュエーションは、転倒です。
転倒すると、恰好悪いせいか、すぐ起きて何事もなかったように歩き始めるひとが多いです。
このとき、転んだところを入念にチェックしないといけません。
恰好などを気にするより、高額な登山道具を落し物する方がとてもがっかりします。
落し物・忘れ物をしないために
まずは、落し物をしないために。
そのためには、
「転んだら転んだところを見る」
を心掛ければ問題ありません。
これは、夏の縦走路だけでなく、冬の山スキーでも同様です。
山スキーのときは、みんなが遠くに滑っていってしまうので、確認を怠って(おこたって)しまいます。
特に冬の山スキーのときは注意してください。
次は忘れ物。
先ほどもいいましたが、慌てないことが一番ですが、みんな好きで慌てているわけではありません。
そのため、今回は慌てることを前提に考えて、下記のことを提案してみたいと思います。
忘れ物・落とし物防止の「ICタグ」
今は便利なICタグという道具があります。
これは、忘れそうなもの(サイフ)とかに、タグ(小さなカード)をサイフなどに入れたり、ヒモで縛ったりしておけば、どこに行ったか分からなくなったときに、その場所が受信機(スマホの場合もあります)で分かるとう優れもの。
す。
少し割高ですが、レビューなどをみると性能はいいようです。
伸びるチェーン
あとは、このアナログな感じが大好きな
「伸びるチェーン」
です。
アナログで、少しかさ張ってしまいますが、効果は絶大。
付けてると落としません。
自分は小物を洗濯メッシュに入れて、これでザックなどにかけておいています。
とても便利。
でもたくさん持って行くと、意外と重くなるので、あまり使わないものには、伸びるチェーンでなく、ビニルヒモにしたほうがいいです。
小屋泊やテント泊のときには
泊まりの時は、道具類はいつも決まったところに入れたり置いたりすると、忘れ物は少ないです。
テント泊でもそう。
などのように決めておきます。
そして、なるべくザックの周りに道具をまとめておきます。
整理整頓は登山の基本です。
道具をぶちまけるような泊まりのスタイルでは、忘れ物以前にみんなに迷惑を掛けてしまう事もあるので、気を付けるようにしてください。
まとめ
山での落し物や忘れ物は皆さん、少なからずあると思います。
道具を使えば、楽に落し物を減らせると思いますが、一番は自分の不注意を無くすことが大前提です。
慣れるには難しいですが高額なカメラやトランシーバなどを落とさないように、登山は整理整頓が基本ですので、それで、楽しく登山ができるようになるといいですね。