ハイキングとトレッキングの違いのまとめです
日本では山に登る行為を「登山」「トレッキング」「ハイキング」で区別することが多いです
日本では、「登山とトレッキングの違い」は「登山」には整備された登山道を使わない山登りも含まれていて、「トレッキング」はほぼ整備された登山道を使う山登りに区分けできます
「登山とハイキングの違い」は、目的の違いです
登山は「山頂や山小屋にたどりつくこと」を目標として登りますが、ハイキングはどちらかというと、「景色や道程を楽しみながら、目的地で食事(おやつも含む)をすること」が多いですね(あくまで日本の場合においてですが)
それ以外にもクライミングやマウンテニアリングなどという言葉も使われることもあって、それらの区別はなかなか難しいように感じます
ここからは違いについてまとめてみましたので参考にどうぞ
ハイキング・トレッキングの違い|「登山」とは
「登山」とは主に山頂、もしくは ほかの目的地にたどり着くために、山を登ることをいいます
オンライン百科のウィキペディアでは
山に登ることに楽しみを求め、登ること自体を目的とすること。そのようなスポーツ。
(出典:ウィキペディア)
こんな感じに書いてあって、ウィキペディアでは目的を持つ、持たないは明確にしていないです
が、やっぱり登ること=目的(目標)があることだと思います
そして、その目標は、山頂だけを目指すピークハントだけが登山というわけではなく、山頂だけでなくてもOK(山小屋だったり、碑だったり)
ある目標に向かって山を登ること、これを登山といいます
登山とトレッキングとの違いは、「登山」には整備された登山道を使わずに目的地にたどりつく「沢登り」や「バリエーションルート」なども含まれていることです
ここが一番の違いと言えます
そして日本で言われている登山とハイキングの違いは目的です
「目標(山頂など)にたどりつくこと」が登山で、目標(景色の良いところ)で食事もしくはおやつを食べることがハイキングと言えます
また登山のことを欧米風に訳すと「クライミング」「マウンテニアリング」と言われることが多いです
「クライミング」は高度な技術や道具(ピッケル、ロープ、ハーネスなど)を使う登山で、ロッククライミングやそれに類する登山を指し、「マウンテニアリング」は、クライミング的な要素も含まれていますが、どちらかというと、山に登ることを楽しみながら、登ること自体を目的にした広い意味があり、日本の登山に近いイメージがこちらにあたります
外国の登山というのは、ピークハントを目指す場合、山頂はほぼ「岩場」が多いので必然的にクライミングの技術が必要になります 日本の登山では、クライミングの技術がなくてもピークハントができる山が多いので、100%「登山=クライミング」という図式は当てはまらず、どちらかというと、日本の登山は欧米の「クライミング」と「ハイキング」が混ざった意味合いが強いです
世界的に見ても日本の山の山頂付近の起伏はそれほど激しくないようです
ヒマラヤ山脈やアルプス山脈で見られるような極めて急峻な山稜や岩壁は日本の高山帯では多くない。これは日本の高山帯は氷期に氷河による侵食活動の影響が比較的少なかったことと、日本の高山帯がヒマラヤやアルプスなどよりも新しい時代に形成されたためと考えられている
(文献:ウィキペディア)
そんなことから、日本では当たり前の「クライミングをしなくてもピークを踏める」という行為ができる日本の山は、とても貴重だと言えますね
ハイキング・トレッキングの違い|「トレッキング」とは
トレッキングとは、日本でのイメージは「軽登山」というイメージが強いです
標高の違いで区別する考えもありますが、なんとなく違うような気がします
軽登山の定義ははっきりしていませんが、「軽登山」とは、必要最小限の荷物で山に入ること、もしくはその程度の荷物でもOKの登山のことを日本では指しています
ボクの軽登山の荷物のイメージは
- リュック
- 水
- お菓子・お弁当
- 軽めの登山靴
これだけを持っているとハイキングと同じですが、これに加えて
- コンパス
- 地図
などが必要な登山で、本当に最小限の荷物で登山をすることが日本でいう「軽登山」です
例を挙げると、安達太良山のあだたらスキー場からくろがね小屋までの登山道は軽登山・・という感じでしょうか
そして、登山とトレッキングの違いは、登山道を使うか使わないか・・です
トレッキングとは、ほぼ登山道を使って山に登ることを指しますが、登山はそれに加え、登山道を使わない登山も指します
この違いが一番おおきな違いです
欧米でのトレッキングというと、登山というよりは、「旅」というイメージがあります
語源の「トレック(trek)」は「数日間に渡って、長距離を移動する 長く厳しい旅・移住」という意味があって、どちらかというと、勾配のゆるい土地を泊まりながら旅をするという意味になります
そのために必ずしも登る必要はなく、ロングトレイルを歩く・・という感じがしっくりきますね
ハイキング・トレッキングの違い|「ハイキングとは」
ハイキングの日本のイメージは、登山というよりは、「景色の良いところでお弁当(おやつ)を食べるために山に入る」という感覚が日本にはあります
登山靴でしっかり・・というよりは、普段の運動靴で行けるくらいの範囲で山を歩く行為をハイキングということが多いです(ハイキングシューズなどは底が柔らかく、軽めに履ける普段の靴のような靴が多いです)
トレッキングのような「旅」というイメージとも異なり、「散策」というイメージが強いですね
日本で言われている「登山とハイキングの違い」この目的の違いが大きく、登山ではとにかく目的地(山頂など)にたどりつくことを優先にしていますが、ハイキングは目的地で景色を見ながら食事(おやつを食べる)ことを優先にしています
あまり違いがないように思えますが、目的が違うと荷物や時間の感覚も異なってきますので、この目的が大きな違いの分岐点になります
欧米のハイキング(hiking)は、「自然の中を歩く行為」すべてをハイキングといいます
- 湖の周りを歩く
- 低山の登山道を山頂まで行く
- 長い距離のトレイルを歩く
- 3000m、4000m級の山の登山道を歩く
これらはすべて「ハイキング」です
登山、トレッキングより日本と欧米の意味の格差が大きいのがこの「ハイキング」です
(参考:「Siete Vidas」さんより)
まとめ
登山とトレッキング、ハイキングは日本では登山の難易度のレベルに使われていることが多いようです
また、これらの違いはきっちり決まっているわけではなく、それぞれが曖昧(あいまい)になっていますので、友だちと言葉を共有するときには、そこを細かく確認しておかないと、
「いっしょに登ったら、イメージとかなり違っていた・・・」
ということもありますので、注意してください
以上です