登山とジェットボイルの[所感]と[比較一覧]

ジェットボイルをもう15年くらい使っているわけだが、一番活躍しているのは「冬登山」だ。例えば「ジェットボイルZIP」の重さ+ガスが「340g+194g=534g」だが、雪からお湯が作れるので、水500mlペット(約500g)と同等で暖かいお湯が使える。そして保温ボトルを持っていけば暖かいお湯を常に持参できるので楽しさ倍増だ

夏の登山ではあまり使わない。尾根歩きでは泊まり以外でジェットボイルを使うことが少ないのが現実。尾根は水がないのでジェットボイルと水をずっと持って無くてはならない。そして沢水や雪のようにすぐに気が向いたらお湯を作れるという自由さがない。重さの割にはあまり楽しくないのだ

夏のジェットボイルは渓流釣りのときによく使う。釣りの間、ひと休憩を入れるときに沢水を使ってサっとお茶やカップラが作れるので手返しが良い。沢登りでも使う。冷えたカラダに作ったお湯はよくしみる。夏の沢では水たくさんあるので、気にせずお湯が作れるので自由で楽しい

おすすめのジェットボイル クッカー部のアップの画像

ジェットボイル性能比較一覧

下記はジェットボイル比較一覧

  1. 「JETBOIL ZIP(ジップ)」
  2. 標準タイプ。普通の登山ならこれでOK
    重さ:340g(スタビライザー、ゴトク除く)
    価格:13,750円(税込2024/6)
    容量:0.8L(アルミ合金)
    火力:1134kcal/h
    沸騰時間:0.5L沸騰2分30秒
    ガス消費量:約65g/h

  3. 「JETBOIL マイクロモ」
  4. ZIPの火力アップ版。冬の登山に強い
    重さ:340g
    価格:24,200円(税込2024/6)
    容量:0.8L(アルミ合金)
    火力:1404kcal/h
    沸騰時間:0.5L沸騰2分20秒
    ガス消費量:約120g/h

  5. 「JETBOILスタッシュ」
  6. ZIPの軽量化版
    重さ:200g
    価格:20,350円(税込2024/6)
    容量:0.8L(アルミ合金)
    火力:1134kcal/h
    沸騰時間:0.5L沸騰2分30秒
    ガス消費量:約65g/h

  7. 「JETBOIL フラッシュ」
  8. 火力は1番。ソロキャンプ用
    重さ:371g
    価格:19,250円(税込2024/6)
    容量:1.0L(アルミ合金)
    火力:2269kcal/h
    沸騰時間:0.5L沸騰1分40秒
    ガス消費量:約139g/h

  9. 「JETBOILミニモ」
  10. バックパッカー向け|ひとり料理用
    重さ:415g
    価格:25,350円(税込)
    容量:1.0L(アルミ合金)
    火力:1404kcal/h
    沸騰時間:0.5L沸騰2分20秒
    ガス消費量: 約120g/h

  11. 「JETBOILスモー」
  12. クッカー1.8L|みんなで料理する用
    重さ:453g
    価格:26,400円(税込2024/6)
    容量:1.8L(アルミ合金)
    火力:1404kcal/h
    沸騰時間:1.0L沸騰4分45秒
    ガス消費量:約120g/h

登山におすすめは「ジェットボイルZIP」

登山におすすめは定番のミスタージェットボイル「ZIP」だ。一番登山に適しているのは「マイクロモ」だが、やっぱり2万円超えは高すぎる。お湯を沸かしてカップラやアルファ米がメインならとろ火も要らないし、サーモレギュレーター(低温の火力調整装置)が無くても山で苦労せず使っている人いるし問題無い。

点火もライターで簡単にできる。ボクも点火装置ついている「SOL」だが着火が悪いときはジッポライターで点火している。価格は他のジェットボイルと比べるとおよそ半額くらい(以前は1万円を切っていたが、高くなったものだ)なので、コスパを考えるとおすすめできるのはやっぱり「ZIP」だ

お湯を湧かせる回数はおよそ37回だ(2分30秒で0.5Lを湧かせるので、2分30秒=150秒 1時間にガス65g消費するので、100gカートリッジでは100g/65g=1.538h×60分×60秒=5536秒使える。5536秒÷150秒=36.9回湧かせる)

(▼ジェットボイルZIP)
ジェットボイル ZIP 全体画像
(モンベル:https://webshop.montbell.jp/common/images/product/prod_c/c_1824325_bk.jpg)

【モンベル】JETBOILジップ
ジェットボイル®最大のメリットである高い熱効率はそのままに、必要最小限の機能に絞ることで高いコストパフォーマンスを実現したシンプルなモデルです。※点火イグナイターは付属しません。点火にはマッチ、ライターなどの火器が必要です。クッカーと熱効率【続きをよむ】

ジェットボイル マイクロモ

「マイクロモ」は「ZIP」のレベルアップ版。ZIPに下記の4点が追加で「冬に強い」ジェットボイルだ。お湯を湧かせる回数はおよそ21回(2分20秒で0.5Lを湧かせるので、2分20秒=140秒 1時間にガス120g消費するので、100gカートリッジでは100g/120g=0.83h×60分×60秒=2988秒使える。2988秒÷140秒=21.3回湧かせる)
▼ZIPとの違い

  1. 火力が強い
  2. サーモレギュレーター付き(氷点下(-6℃まで安定した火力を制御)
  3. 「とろ火」ができる
  4. 点火機能付き

これで重さは「ZIP」と同じなのでかなり優秀。収納も全部クッカーに入る。「ZIP」と同じだ。料理はゴトクありで炒め物もOKだ。ただZIPと比べると1万円くらい高いのがデメリット

ジェットボイルを使っていてボクの場合、冬で気になるのは点火しないことがあるくらいだ。ボクのSOLにもサーモレギュレーターがついているのでそのくらいに感じている。サーモがないタイプは使ったことがないのでよくわからないが、ZIPなどを冬に使うと少しはストレスがありそうだ

マイクロモとミニモの違いは下記のとおり

  1. ミニモのクッカーはマイクロモより広口
  2. ミニモはゴトクが入らない
  3. 火力・サーモ・とろ火は一緒
  4. ミニモは重い
  5. 価格はミニモが1,000円くらい高い

(▼ジェットボイルマイクロモ)
ジェットボイル マイクロモ 全体画像
(モンベル:https://webshop.montbell.jp/common/images/product/prod_c/c_1824380_scale.jpg)

【モンベル】JETBOILマイクロモ
0.8Lのクッカーと高性能バーナーを組み合わせ、携行性を重視した軽量・コンパクトモデル。ソロキャンプでのクッキングはもちろん、低温環境が予想されるさまざまなアウトドアシーンで活躍します。自動点火装置付き。クッカーと熱効率の高いストーブがセッ【続きをよむ】

ジェットボイル フラッシュ

火力はシリーズ中ナンバーワン。火力2269kcal/hはダントツだ。ただとろ火ができないし、クッカーが1Lサイズでかさばるし、サーモレギュレーター(低温に強くなる)が付いてないしなので、比較的登山にはむいてないと思っている。個人的にキャンプに向いてるジェットボイルだと思う。お湯を湧かせる回数はおよそ26回だ(1分40秒で0.5Lを湧かせるので、1分40秒=100秒 1時間にガス139g消費するので、100gカートリッジでは100g/139g=0.719h×60分×60秒=2588秒使える。2588秒÷100秒=25.8回湧かせる)

フラッシュとジップの違い

  1. 火力:フラッシュ2269kcal/h ZIP1134kcal/h
  2. フラッシュは点火装置あり。ZIPは無し
  3. クッカーがフラッシュは水量1.0L、ZIPは0.8L
  4. 重さはフラッシュは371g、ZIPは340g
  5. 価格はフラッシュが5,000円くらい高い

フラッシュはZIPの火力アップ版と思っておいてOK。火力が倍近く違う。キャンプですぐに湯を沸かしたい人におすすめだ

(▼ジェットボイルフラッシュ)
ジェットボイルフラッシュ
(https://m.media-amazon.com/images/I/61ErpELLwDL._AC_SL1000_.jpg)

【モンベル】JETBOILフラッシュ
高い火力と高いエネルギー効率を両立させ、0.5リットルの水を約1分40秒で沸騰させる驚異の沸騰スピードを実現したシリーズ最速沸騰モデル。自動点火装置や、グローブのままでも扱いやすい大型の火力調節つまみ、沸騰を色の変化で知らせるインジケータ、【続きをよむ】

ジェットボイル ミニモ

ミニモの値段は現在(2024.6)25,300円。ジェットボイルの中では「スモー」に続く第2位に高価。価格は「ZIP」より10,000円以上高い。高級ジェットボイルの一つだと思う。ちなみにお湯を湧かせる回数はおよそ21回(2分20秒で0.5Lを湧かせるので、2分20秒=140秒 1時間にガス120g消費するので、100gカートリッジでは100g/120g=0.83h×60分×60秒=2988秒使える。2988秒÷140秒=21.3回湧かせる)

ミニモはクッカーが広口で直接クッカーから料理が食べやすい構造。性能が近いジェットボイルは「マイクロモ」(ミニモとマイクロモの違い>>)。やや重いので登山でも料理重視の登山に適している。個人的には洗うのが大変なのでクッカーから直接食べるのは少ないが需要は結構あるようだ

料理向けのジェットボイルと言っても、ミニモもやっぱり湯沸し専用で、クッカーに入れるのは液体系のみ。固体系の炒めや揚げ物は禁止だ。雪も直接はダメで、溶かすときは水を少し入れなければならない。ダメな理由はクッカーが熱すぎになってしまうため。最悪はコジーが溶けてしまうかもしれないので注意だ

【モンベル】JETBOILミニモ
従来のパーソナル・クッキング・システムのカップに比べ、口を23mm広く、高さを45mm低く設計し、調理用に最適化。調理や食事の際に、カトラリーを持つ手がカップに触れにくく、より快適・安全に使用できます。火加減を繊細に調節できるので、強火での【続きをよむ】

ジェットボイル スタッシュ

スタッシュはジェットボイルの中では最軽量のバーナー。夏の登山に向いている。低温調整のサーモレギュレーターがないので冬はやや不利。お湯を湧かせる回数は最大でおよそ37回だ(2分30秒で0.5Lを湧かせるので、2分30秒=150秒 1時間にガス65g消費するので、100gカートリッジでは100g/65g=1.538h×60分×60秒=5536秒使える。5536秒÷150秒=36.9回湧かせる)

最軽量の呼び声が高いプリムスの「フェムトストーブ(64g)」より軽い「60g」。ガスカートリッジも小さくて済むので、アウトドア史上ほぼ最軽量と言って良いと思う。

また、「スタッシュ」は廃盤になった「ジェットボイル マイティーモ」の後継機になっている。

【モンベル】JETBOILスタッシュ
ジェットボイル®最大のメリットである高い熱効率はそのままに、ジェットボイル®クッキングシステム™史上最軽量の200gを実現した超コンパクトモデルです。クッカーとバーナーを新しく設計することで、大幅な軽量化に成功。デッドスペースを極力排した理【続きをよむ】

スタッシュは比較するとデメリットも見えてくる、それは「価格」。スタッシュの価格「20,350円」でこれは高い。バーナー最軽量の「フェムト」はバーナー8,800円とクッカー「イージークック・ミニキット 3,630円」いれても「12,430円」なのでさすがに高いのだ。

(参考:https://www.jetboil.jp/menu53/contents1185)
(参考:https://www.iwatani-primus.co.jp/products/primus/products/stoves/p115.html)

 
 

ジェットボイル スモー

大容量で寒い時期用のジェットボイル。とろ火もOKで、-6℃の外気のときも「サーモレギュレートテクノロジー」で安定した火力が得られる。ミニモ・マイクロモの大きいバージョンと思って良い。個人的には登山でもキャンプでも使いにくいように感じるが、昔からあるシリーズで人気が高いようだ。皆何につかっているのか・・・

お湯を湧かせる回数は1.0Lで最大でおよそ12回だ(公式で「「ジェットパワー100G」1缶で約12Lの水を沸騰可能」と言っている)。ほかのシリーズは0.5Lを目安にしているので比較しにくいが、0.5Lなら24回と考えていいと思う

【モンベル】JETBOILスモー
ジェットボイル®クッキングシステム™の中で最大容量のモデル。高い熱効率が時間のかかる大容量の調理に効果を発揮します。バーナーは低温環境でも安定した火力を発揮するサーモレギュレーターを搭載。自動点火装置付き。クッカーと熱効率の高いストーブがセ【続きをよむ】

昔のジェットボイル

ジェットボイル マイティーモ 販売終了・・・

ジェットボイルのシングルバーナーと言えば「ジェットボイル マイティーモ」だった。現在は販売終了で後継機は「スタッシュ」だ。「マイティーモ」はいままでの「一体型」のモデルではなく、一般的な「シングルバーナー」にモデルチェンジした最初のジェットボイルバーナーで、ジェットボイルとしてはかなり冒険をしたのでは・・・と感じた

ジェットボイル マイティーモ
(https://webshop.montbell.jp/catalog/pdf/jetboil2019.pdf)

(▼ホーボージュンさんの記事 こちらも参考に)

ジェットボイル史上最小最強モデル ついに(やっと!)日本上陸 | バーナー・燃焼器具 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
鍋を選ばないので、料理の幅が広がる! ジェットボイルといえば「瞬間湯沸かし器」の異名をとる超高効率ガスストーブ。省燃費で予備燃料を持たずに済むから装備の軽量化にも繋がる逸品だ。 そのジェットボイルから、ついに(ポット一体式ではない)ユニバー

 
 

ジェットボイル「SOL」・・・販売終了

冬用のジェットボイルだった「SOL」。後継機は「ジェットボイルマイクロモ」だ。自分が持っているタイプがコレだ

▼「今の手持ちのジェットボイルSOLはコチラ」
ジェットボイル 全体画像

▼参考カタログ
https://webshop.montbell.jp/catalog/pdf/jetboil2013.pdf

 
 

ジェット ボイル フラッシュ ライト・・・販売終了

ジェット ボイル フラッシュ ライトは、ジェットボイルでアルミを使った最軽量のシリーズだったアイテム。

シリーズ最軽量のジェットボイル 『Flash Lite(フラッシュライト)』販売開始!|新着情報|JETBOIL(ジェットボイル)
●小さな火力で素早く沸騰させる低燃費クッキングシステムの「Jetboil(ジェットボイル)」公式ブランドサイト。独創的なデザインにより、わずかな燃料で素早く湯沸かしや調理のできるアウトドアクッカーを考案したパイオニア・ブランド。クッカーとバ【続きをよむ】

ジェット ボイル フラッシュ ライト  122 スモール

ジェットボイルの原理は?

ジェットボイルが速効でお湯が沸く原理は、フラックスリングで火に当たる面積が大きいため。
参考までに、フラックスリング炎を受ける面積は292.8㎠。普通直径約9㎝で炎を受ける面積63.585㎠くらいなので、約4.6倍火に当たる面積が大きいと言える。
※フラックスリング(1.4㎝+1.4㎝+0.3㎝+0.3)×1.2㎝=4.08㎠/0.35㎝間隔 リング中心円周8㎝×3.14=25.12㎝程度なので約292.8㎠
※底面積:直径約9㎝で炎を受ける面積63.585㎠

デメリットは熱が空気中に逃げないので、朝のジェットボイルはテントの中が暖まらない・・・・普通は暖房に使ったりしないのでデメリットと言えるか微妙。

(▼波型の「フラックス」とはコレ)
ジェットボイルの原理 フラックスリング説明

▼フラックスリング説明

ジェットボイル ガスカートリッジ

ジェットボイルのガスは長持ち設計。ほとんどの登山でこれ1個(内容量100gタイプ)で十分こと足りるしなかなかガスがなくならないので、もう少し小さなカートリッジでも良いのでは・・・と思ってしまう

▼ジェットボイル100gガスとコールマンの230gガス
ジェットボイルガスカートリッジとほかのガスと大きさ比較を上から見た画像

▼ガス漏れでジェットボイルが溶けた話

ジェットボイル ガスカートリッジの注意点
ジェットボイルのガスカートリッジ使用の注意点 ボクも危ない経験をしたことがある

ジェットボイルの使い方

ジェットボイルの使い方

  1. ガスカートリッジをバーナーに取り付ける
  2. ガスカートリッジに倒れないようスタビライザーを付ける
  3. クッカーをバーナーに取り付ける
  4. 水をクッカーに入れる
  5. バーナーのガスコックを回しガスを出す
  6. 付属点火装置かライターなどで点火する
  7. 沸騰したらクッカーについているネオプレン製のコジーの取っ手を持ってお湯を注ぐ

基本は湯沸し専用。ただおすすめはしないが焼肉もできる

(▼ヤマップの「いちろう」さんは焼きそばで肉押しつけ作戦)

いつもの日の出山で焼肉と焼きそばを楽しむ / いちろうさんの大岳山・御岳山・御前山の活動日記 | YAMAP / ヤマップ
友人と利尻山に登るので、打ち合わせも兼ねて、日の出山に行きました。 緊急事態宣言中なので、昼食は、山の上で頂きます。 カインズで買った500円フライパンが大活躍です。 ジェットボイルのカートリッジは割高なので、(100g入り500円)230

▼湯沸しの方法

(▼焼肉用フライパン「サミットスキレット」)
ジェットボイル サミットスキレット
(https://m.media-amazon.com/images/I/51PQ-Cl5wgL._AC_SL1000_.jpg)

(▼こちら以前のフライパン フラックスリングタイプのフライパンは取扱が苦労するので人気が今一つだったようだ→参考ブログ
ジェットボイルフラックスリング
(https://m.media-amazon.com/images/I/41tXXhx4-gL._AC_.jpg)