40代登山初心者のパタゴニアの「嫌いなところ」・「好きなところ」
登山メーカー「パタゴニア」の嫌いなところと好きなところを書きました
パタゴニアは、日本では人気が高いですが、アウトドアメーカーの中では異端児(いたんじ)(日本の場合特に)
ほかのメーカーにはないことをやって注目を集めていることが多いです
そして環境面にチカラを入れているのはとてもありがたいことですが、その入れ方がちょっと矛盾しているところも個人的には見られます
今回はそのあたりを詳しく書きましたので、参考にしてください
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パタゴニアらしい事件
こんな記事がありました。
「書き入れ時に全店員が休むことを認める、パタゴニアの「企業戦略」」
内容をみてみると、福岡のパタゴニアストアで5月27日と28日に、マネージャーを含めて全店員が全員「脱走」するという事件が起きたということ。
以前からパタゴニアの環境への事業は気になっていましたが、ここまであからさまに仕事を放棄するのは、なんともパタゴニアらしいと言えばそうですね・・・。
パタゴニア(patagonia)とは
パタゴニア(patagonia)とは、アメリカのアウトドアメーカーです。
「Wikipedia」でみてみると、
アメリカの登山用品、サーフィン用品、アウトドア用品、軍用品、衣料品の製造販売を手掛けるメーカー、及びそのブランド名。環境に配慮する商品で知られており、環境問題に取り組むグループの助成を行っている
とあります。
自分は昔からのパタゴニアファンで、自分のなけなしのおこずかいの配分を見ながら、ちょっとずつ、製品を購入している、弱小ファンです。
一番最初にパタゴニアの製品を購入したときの動機は、ミーハーな動機でなんとなく恰好がよかったからだったと思います。
今回の記事では、「パタゴニアは知る人ぞ知るメーカー」と言っていますが、初めて自分が製品を買ったとき、まだ本格的にアウトドアをやっていなかった自分がすでに知っていたくらいなので、知る人ぞ・・・・ということはなかったように思えますね。
そして、そのときすでに、価格が高くて、簡単には手が出せないブランド性の高いメーカーとして、確立されていました。
倫理的な企業
この記事で、パタゴニアのことを「「エシカル(倫理的な)企業」という、少し難しい言葉を使って表現しています。
その環境や人間社会が、持続可能な社会を作るために、命題を持って正面から取り組んでいく姿勢をそう呼んでいるようです。
そういう形でブランドのチカラを確立していくというわけですね。
そういう意味では、タダでやっているわけではありません。
企業的なビジョンが、通常の企業より、少し先にあるということなのです。
企業とは、原則利益をだすことが、その存在目的です。
パタゴニアも例外ではなく、最終的には利益を出すことが目的でしょう。
ただ、やり方が他の企業と比べると変わっていて、とりあえず、持続的な環境や社会を作っていくことを前面に出しています。
こう見ると、キレイごとを言っているように見えますが、少しはこういう会社があると、現在の資本優先の社会の中で、ぎすぎすとした生活をしていると、ホッと息が継げそうで、なんとなく安心します。
こういうところが、パタゴニアが長く続いている要因なのかもしれません。
パタゴニアに反対派も多い(価格設定・シーシェパードなど)
このように、他の企業と大きく違うところのあるパタゴニアはアンチパタゴニア(パタゴニアが嫌いな人)も多いようです。
確かに企業的にいい子ぶっているように見受けられますし、特に日本人が嫌いになる理由には次の3つの理由があります。
1 日本の価格設定が本国より高い
「wikipedia」を見るとから
2015年7月くらいの情報では、直営は日本国内で20店、世界で55店となっている。
とあります。
ということは、世界の約半分近くの直営店舗が日本にあるということです。
パタゴニアが、どれだけ日本に期待しているかわかります。
しかし、いろいろなサイトにあるように、日本での値段設定(日本というかアジア地域の設定)はなぜかほかのところより高く設定してあり、ものによっては倍くらいの設定もあるということです。
また、本社のアメリカのサイトに入ろうとして、「http://www.patagonia.com」と打っても日本サイトにリダイレクトされてしまうのは、なんというか・・・確かにセコイような気がします。
「http://www.patagonia.com/us」と打つとアメリカのサイトに入れますが、確かにかなりの金額差です。
これは馬鹿にされていると思われてもしょうがないですね・・・・・・。
このあたりは自分の目で確認するといいと思います。
2 シーシェパードに関連する「捕鯨禁止」の考え方
次に捕鯨禁止を掲げていて、日本では悪名高きシーシェパードに資金を出していたことです。(あくまで過去形です)
シーシェパードは一応環境保護団体と言っていますが、やりかたは少し派手ですよね。
パタゴニアはここに資金を出していることを公的に認めていて、ある程度の理由もオープンにしています。
3 軍に製品を卸して(おろして)いる
2000年代以降から、アメリカ軍に製品を卸しています。
これが決めてとなって、パタゴニアを去る人が多いようです。
戦争肯定を掲げているようなものですからね。
サイトによっては企業理念とかけ離れているのでは・・と言われているようですが、これも公式回答をしています。
その回答を見ると「軍ではなく、個人に供給している」という少しこじつけな回答がありました。
確認しようと、元ネタを探したのですが、わからなくなってしまったので、わかり次第アップいたします。
現在は、Googleの検索で、「パタゴニア 米軍」と検索すると、「米軍納入品」がズラリと楽天やAmazonで確認できます
~参考サイト~
NAVERまとめ:https://matome.naver.jp/odai/2139297442831101201
いろいろありますが、自分はこうします
それでも自分はパタゴニアを買うと思います。
その理由は、現在のところ、どの企業よりも(偽善的かもしれませんが)環境への関心が深いのは確かだからです。
有名な漫画「沈黙の艦隊」で登場人物に、政権を取れなかった「大滝淳」と「河之内英樹」という対象的な2人がいます。
「大滝」は、政権は取れませんでしたが、自分の信念を曲げて、保守党に迎合され、自分の信念の看板を下ろして内閣に入り、自分の理想は心に秘めて前に進んでいきます。
自分に入れてくれた票を無駄にしないという考えなのですね。
もう一人の野党の党首 「河之内」は、ピュアな性格なのか、味方に裏切られて、ずたずたになった党と、一緒に散ることを覚悟します。(最後には大滝に救われますが)
このように「大河内」のように潔く散る(パタゴニアを諦める)か、「大滝」のように偽善といわれようと前に進むよう(とりあえずパタゴニアを買う)にするかは、その人の考えなのでしょう。
どちらがいいとは言えません。
諦めるのもカッコいいと思います。
この世に自分の考え方に100%マッチするような企業や他人などは、なかなかないと思います。
それがあるとするならば、その方にとっては、それはかなりの幸せでしょう。
自分は今のところ、60~70%くらい自分の考えにあっているようなので、とりあえずパタゴニアで手を打って、様子を見てみたいと思っています。
その後はなるべく自分の理想に近づいて行ってほしい思いますし、パタゴニア以上に環境に関心のある企業がでてきたら、その場合にまた検討してみることとし、現状保持とします。
これが、いまの自分の精一杯の選択です。
※それにしても、価格が高いのは何とかしてほしいですし、そのアジア圏だけ価格が高い理由を、パタゴニアがはっきりしてくれれば、少しは溜飲も下がるんですがねーー(´;ω;`)ウゥゥ
最後に(ダムネーション)
最後に、最初に紹介した記事に、ダムの反対運動がありましたので、それを明記したいと思います。
これは、パタゴニアが日本を馬鹿にしているかどうかということからは、少し切り離して考えてもいいと思い、下記のように紹介いたします。
この動画は、パタゴニアのダム反対運動に関する映画の紹介です。
↓
映画『ダムネーション』 予告編 パタゴニア提供 ユナイテッドピープル配給
また、記事にあった石木ダム建設反対運動の現地に住む地権者(土地の権利者)の石丸勇氏のスピーチの抜粋を紹介します。
これは一読してもらいたいです。
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ここにお集まりの皆さま、私たちのために記者会見の場を作っていただき感謝いたします。
私は、石木ダム建設計画地の住民で石丸勇と申します。
もう半世紀近くダム問題で苦しめられています。
私たちの人生の大半は、ダム問題に翻弄され続けた人生だと言っても過言ではありません。
これからも続くと覚悟はしていますが、何とかこのダム建設を止めたいと考えています。
石木ダム建設予定地は、日本の原風景が残る素晴らしいところだとよく言われます。
私の住む川原(こうばる)は、今、石木川のほとりに黄色の帯のように菜の花が咲いています。初夏にはホタルが飛び交い、秋にはコスモスの花が咲きます。素朴な里に13戸60人が家族のように助け合い、質素ながらも心豊かに暮らし石木川流域の自然を守っています。
~中略~
私の田んぼも強制収用の最初の対象地になっています。
近々収用裁決が出ると聞いていますが、収用裁決されても田んぼを作り続けます。
今年も耕作の準備を始めました。
手前味噌ですが、川原の米はとても美味しいのです。
出来れば、ここで皆さんに食べていただきたいくらいでした。黄金色の稲穂の美しさ、自分で作った安全・安心のご飯を食べる時、私は幸せを感じます。
戦後繁栄し贅沢になった日本ですが、これこそ真の贅沢であり最高の幸せです。
この幸せを子や孫に残さなければなりません。
この田んぼを守り続けていかなければなりません。
水は無いより有った方がよい、でも、強制収用までしてダムを造らなければならない理由はどこにもありません。
私たちは、不要なダムのためにこのふるさとを水の底に沈められることが、どうしても我慢できないのです。
「義は私たちにあり」と自信を持っていますが、悲しいかな、今の日本の政治は理に適っていません。自然は破壊され続けています。
私たちは今窮地に立たされています。ご支援をよろしくお願いいたします。
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詳細は下記よりごらんください。