ユニクロ ブロックテックパーカ レビュー
ユニクロブロックテックパーカーをレビュー。ボクは登山で使用してます。透湿防水なので普通の雨くらいなら使えますが、圧力のかかるリュックの肩などは、雨で半日程度使っていると染みてくることもあり。ゴアテックスと比較するとさすがに透湿・防水とも劣ります。それでも登山で突然の雨などでは十分使えるのでコスパを考えると優秀です
※ブロックテックパーカの公式ページはこちら>「ブロックテックパーカ一覧」
==▼目次==
ブロックテックパーカの評価調べ
ブロックテックパーカの評価は、コスパが良くて透湿防水ですが一日雨の「激しい登山」には使えないという評価が多いです。今回はツイッターやユニクロの公式ページの口コミから調べました。
結構強い雨が降っているのでブロックテックパーカのテストで自転車で走ってきた。1時間5ミリの雨の中、1時間走ったら、撥水能力はなくなり、かなり染みていた。パーカの下に着ていたジャケットの前面は結構濡れていた pic.twitter.com/qYHOHCT3A2
— 加野瀬未友 (@kanose) October 6, 2017
「加野瀬」さんのTwitterは、ウェア関係の実験が詳細に書かれているので、とても参考になります(ありがとうございます)。このツイートを見ても撥水性の限界がよくわかりますよね。1時間くらいの自転車で中までしみてきているようです
(▼こちら「低い山専門がよい」という判断)
ブロックテックパーの限界値がわかると、山で使うとしたら、やはり高尾山とかケーブルカーがあるような低い山だなー。富士山で使う気にはさすがになれない
— 加野瀬未友 (@kanose) October 6, 2017
加野瀬さんの言う通り「高尾山」ならばまったく問題ないと思います
少し風があると、より透湿性の効果があがって内側の濡れも少なく感じることができるはずです
風もシャットアウトしてくれて、ゴアテックスに近い働きをしてくれます
そのために、冬や寒冷な気候を除けば、ほぼトレッキングには対応してくれるはずです
(▼こちらのブロックテックパーカを評価する公式の口コミです)
防水と撥水効果は30分が限度。雨の中ハイキングで利用するために購入しましたが、途中から透水していることに気付き、中のインナーまで濡れだして後半は体温が奪われ続ける事態となり、急ぎ脱いで着替えました。
【UNIQLO 口コミ】https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/404362/
雨の度合いにもよりますが、30分で浸水はちょっと早すぎるかも。ボクの経験から言うとウェアのどこかが開いていて、そこから雨水が入ってきた可能性もありますね
袖(そで)の周りが密着していなければ、手を上げれば袖から入ってきますし、フードをかぶってもきっちり伸ばしていないと雨水が伝ってきます
特に初心者の人は注意が必要で、急いでいたり、疲れていたりすると、経験者でもやってしまいがちなので注意です
「軽登山やトレッキング」では十分にチカラを発揮してくれるはずですなので、試してほしいです
※ブロックテックパーカの公式ページはこちら>「ブロックテックパーカ一覧」
ブロックテックパーカが蒸れる
ブロックテックパーカも激しく使うと蒸れます。まあ普通にゴアテックスも蒸れますからね・・短時間のウォーキングくらいでは蒸れませんが登山道を1時間くらい登れば徐々にやっぱり蒸れてきてしまいます。これは単純に汗の量が多くなってきたからで、ゴアテックスもさすがに蒸れることがあります。でも蒸れてからの汗抜けは断然ゴアテックスが早い。このあたりは性能の差ですね。
口コミでは濡れなのか汗での蒸れなのか不明な口コミが多いような印象でした。
ゴアテックスも雨の中活動していると汗蒸れと雨伝いでウェアが濡れることが多いです。ただそこからの汗抜けはやっぱりゴアテックスは優秀で、ブロックテックは時間がかかり、雨がやまないとなかなか抜けてくれません
ブロックテックパーカの劣化について
ブロックテックパーカは接着剤の部分が時間の経過で約3年で劣化します。空気中の湿気や紫外線、熱や汚れで剥がれたりべたつくと公式には書いてあります。ボクの場合使って3年以上ですがまだ劣化は見られないですが、ボクのブロックテックパーカそろそろ劣化してくるかもしれません。
(▼劣化に関する公式説明)
この商品には樹脂を使用しています。
・樹脂加工品は、時間の経過と共に、空気中の湿気や紫外線、熱や汚れなどにより、約3年で劣化(剥離・べたつき)します。
空気中の水分により劣化しますので、新品のまま収納していても劣化を抑える事は出来ません。
長期間、折りたたんだ状態で保管しないで下さい。
お取り扱いにより、劣化が促進される場合がありますのでご注意下さい。
(https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E404362-000/00)
カスタマーセンターに問い合せたところ、布と布を糸ではなく、接着剤で付けているため、その接着剤が劣化してしまうということでその部分のはがれは避けられないようです
ボクのブロックテックパーカは3年以上使っていますが、まだ剥がれがないので、これはラッキーのケース
ユニクロ製品は安くて毎年マイナーチェンジを繰り替えしているので、2~3年くらいで買い換える人が多いです。あくまで個人的な印象ですが、3年という耐用年数は買い換えにはちょうどいい期間かもしれません
ゴアテックスは10年以上使えるといわれています(ボクのウェアは10年くらい)ので、ゴアテックスかブロックテックか、価格と自分の買い換えサイクルを考慮して検討してみてください
ブロックテックの寿命は?
ブロックテックパーカの寿命は公式では3年としています。その年数になると接着部の樹脂がはがれてくる恐れがあるからです。生地自体は丈夫なので3年経っても全く問題ありません。レビューを見るとやっぱり3年くらいが寿命のようです
いまのブロックテックパーカの仕様には3年という区切りは書いていませんが、以前は書いてありました。そのためもしかして丈夫になったのかとカスタマーに聞いたら「3年で劣化は変わらずです」という回答でした
ほかの樹脂接着のウェアを参考にみてみると、やっぱり5年くらいからはがれが出てくることが多いです。3年くらいで劣化が始まることはほとんどなく、ボクのブロックテックもまだまだ現役。公式では3年ですが、大抵はもう少し使えることが多いと思います
ブロックテックパーカ値下げから見る原価
ブロックテックパーカは6,000円くらいだったアイテムが500円に値下がりします。大抵は以前のアイテムの消化が目的です。ユニクロはさすがに原価以下にすることはないような気がするので、この差額は全てもうけなんでしょうね・・・
※ブロックテックの値下げページはこちら>>「公式ブロックテック値下げ一覧」
ブロックテックパーカで登山をする方法
ブロックテックパーカは登山をしていたら突然雨が降ったので着る・・というのが一番効果的な使い方。一日雨がひどいときの登山ではレインウェアとしては使うのは厳しいです。長時間行動をすると染みてくるためです。
ブロックテックパーカを登山で使うにはウインドブレーカーか、急な雨用のレインウェアが無難。強い雨のとき長時間使っていると染みてくることもあるので注意です
このパーカは、ユニクロ独自の透湿防水の機能を持った、レインウェアのようなパーカなので、ある程度の登山は可能です
透湿防水というと「ゴアテックス」が最強(ボクはそう思っています)で、これは皆さんもわかるくらい有名
ゴアテックスは中の汗が蒸気で抜けていって、外の雨がシャットアウトできる優秀な素材です
通常は2万円以上しますが、ブロックテックパーカは6,000円という価格差があるので、使う頻度が少なかったり雨の日は登山をしない人はブロックテックパーカが良いです
※登山でユニクロを使うときはこちら>>「登山の服装ユニクロ一覧」
ブロックテックパーカは富士山で使えるか
だいたい10℃くらいのところなら問題なかったので、夏の富士山くらいならちょっと厳しいですが使えると思います
夏の富士山の山頂の気温は大体10℃程度
(▼2019年の8月15日はちょっと低いですが、大体7℃から8℃くらいでした)
(出典:気象庁)
あまり寒いと結露と凍結が大きいのためか、汗抜けは弱くなり透湿性の効果が薄れてきます
でもこのくらいの寒さなら10℃前後の環境で実験しましたが問題ないと思います
でも人によっては富士山では使えないかも・・という人もいますので、判断は難しいところかもしれません
ブロックテックパーカ寒さに弱いかも
寒さにちょっとよわいです。生地が薄いため、寒さにそれほど強いわけではないんです。寒いと感じたら、中にフリースなどを着込む必要がありますが、そうなると、ジャストサイズの上のサイズがほしくなります。ボクが使ったときも、10℃以下になるとちょっと厚めのアウターがほしくなりました
どうしてもユニクロアイテムが使いたい人は、「マウンテンパーカ」を使ってみてください
(▼ユニクロマウンテンパーカ)
(出典:ユニクロ https://im.uniqlo.com/images/jp/pc/goods/156377/item/69_156377.jpg)
こちらは透湿防水ではありませんが、寒冷な時期の強い味方になってくれます
ブロックテックとゴアテックス
ブロックテック1番のメリットはゴアテックスのような「透湿防水機能」が、「6000円程度」で手に入れることができること。ゴアテックス製品はほとんど「2万円以上」が相場なので価格のメリットは大きいです。でも性能の差は主観ですが透湿も防水も半分の性能といったところ。
やっぱり汗の抜けはゴアテックスの方が優れています。価格もこんなに違うので、ブロックテックが機能的には劣るのは確か。
ブロックテックが良いのは「しなやかさ」。これはブロックテックの方が優れていて、ゴアテックス特有の「カサカサ」が気になることがありません
ブロックテックとゴアテックス 重さの違い
重さはほぼかわりません。比べてみるとややゴアテックス製品の方が軽いですが10gくらいなので誤差内ですね
▽こちらブロックテックパーカ 348g程度
ブロックテックの機能は?
ブロックテックの機能は耐久撥水性と防水性、防風性に透湿性が備わっています。公式には数値まで発表はしていませんが、使った感触ではどれもトレッキングレベルでは満足いく機能だと思いました。また公式では防水性と言っていますが、同様に「完全防水ではありません」とも言っています。これはどういうことかユニクロに聞いてみたところ、「長時間雨にさらされると雨水がしみてくることがある」ということでした。それはファスナーの部分や縫い目などではなく、生地自体からしみてくるということのようです。
そこから考察すると、公式発表にはありませんが、使っている透湿防水素材はパーテックスシールドのように親水性無孔質PUメンブレンと推測されます。(個人の見解)
(参考:https://www.yamatomichi.com/journals/5040/)
親水性無孔質PUというのはスポンジが湿気を吸ってそれが面で自然と拡散させるようなシステムのこと。しなやかで、雨がしみてきて、軽いというブロックテックの性質に当てはまります
(参考:https://funq.jp/peaks/article/535049/)
(参考:https://www.uniqlo.com/jp/ja/products/E444551-000/00)
※ブロックテックパーカの公式ページはこちら>「ブロックテックパーカ一覧」
ブロックテックの特徴は?
ブロックテックの特徴は、耐久撥水性と防水性、防風性、透湿性がありますが、どれも比較的やや弱い機能というところがブロックテックの特徴です。ゴアテックスと比べてしまうと価格差が性能の差になっているので、これはしょうがないと思います。ただどうしても比べられてしまうみたいですね。そのため防水をうたっているのに、注意書きに「完全防水ではない」とわざわざ書かなくてはならないようです
ブロックテックパーカ 3Dカットと今までの違い
今までのブロックテックパーカと3Dカットの違いは肩まわりが立体的で腕が動かしやすい3Dカッティングが特徴ということ。ボクの印象ではやや肩周りがふっくらとしましたが、それほど大きく変わった印象はありません。タイトさがなくなったので、よりレギュラーサイズに近くなった印象です。
ほかの3Dカットと旧版の違いはこちら↓
▼ジッパーが止水ジッパーになった
▼腕のスソがベルクロになった
▼裏面がメッシュからポリ生地に
ブロックテックパーカの耐水圧
公式の発表はありませんが、価格が近いワークマンのレインウェアを参考にすると、ブロックテックパーカの耐水圧は耐水圧10,000mm、透湿度5,000g/m2・24hくらいと推測されます
(https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/404362/)
1万円以下のワークマンのアイテムと比較しました。価格が近いので、機能も同じと考えると「耐水圧10,000mm、透湿度5,000g/m2・24h」程度
こちらの製品上下併せて1万円以下で販売しています。安くて透湿防水はなにもブロックテックだけが特別ではありません
仕様は
耐水圧10,000mm、透湿度5,000g/m2・24hと、豪雨であっても水の浸入を強力に防ぐ高スペックな基本性能
値段を考えると、ブロックテックもだいたい同じような性能だと思われます(ユニクロのカスタマーに聞いたところ、ブロックテックは仕様をオープンにしていませんということ)
古い記事(町内の山さん)からの引用ですが、ゴアテックスの性能は「防水40,000mm」透湿性「13,500g/m2/24h」です
ゴアテックスと比較してみると防水、透湿とも差は大きいことがわかります。この差がブロックテックとゴアテックスの価格差となっていると推測されます
ボクがやったブロックテックの通常の風雨時(30分程度)の実験では浸水することはなかったので性能は問題ないレベルでした
参考までに普通のカサの防水は「250~300mm」程度。これは生地の張りで水をはじいているので耐水性はそれほどなくてもOK。それから比べればブロックテックもゴアテックスも耐水性は高いレベルにあるように見えますが、生地を張っていないとこれより高い耐水性があっても水は染みてくることがあります
参考:https://www.amvel.net/2019/02/08/傘生地の防水と撥水の違い/
ブロックテックパーカを洗濯する
ブロックテックパーカは洗濯が可能ですが、部分的に樹脂の接着剤を使っているので弱めに洗う必要があります。そしてできればなるべく洗わないほうが長持ちします。ゴアテックスのように洗わないと防水性と透湿性が弱くなるような感じもなく、予想どおりブロックテックが「親水性無孔質PUメンブレン」ならば洗わないことが機能の大きなデメリットになることがないからです
※洗い方はこちら>>「ブロックテックパーカの洗い方」
ブロックテックパーカの洗い方は?
ブロックテックパーカの洗い方は漂白剤や蛍光剤が入っていない洗剤で手もみ洗いが原則。桶に洗剤を入れて手もみのあと、何度かすすぎをして、ウェアを振り、水を切ってから陰干しするのが公式アナウンスです
ボクのやり方は非推奨ですが洗濯機の「弱」でほかの服と一緒に洗ってしまいます。その後15分ほど「弱」で乾燥機にかけます。強くかけると劣化してしまうので、乾燥機でたまっている水を切るようにするのがコツ。この時洗濯機が異常振動しないよう、水がたまらないようにほかの洗濯物といっしょに、そしてタオルを腕通しに縛って脱水乾燥させます。これもコツです。その後陰干しで乾燥させます。ボクは手もみがとても面倒なので、洗濯機を使ってしまっているのが実情です。
洗濯機は防水ウェアは洗濯禁止。ユニクロ公式ではブロックテック乾燥機禁止なので自己判断で行ってください