ブロックテックパーカで登山ができるのか
このパーカは、ユニクロ独自の透湿防水の機能を持った、レインウェアのようなパーカです
(出典:ユニクロ https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/404362/)
透湿防水というと「ゴアテックス」が最強(ボクはそう思っています)で、これは皆さんもわかるくらい有名です
ゴアテックスは中の汗が蒸気で抜けていって、外の雨がシャットアウトできる優秀な素材です
通常は2万円以上しますが、ブロックテックパーカは6,000円程度
これだけ見ると

と思ってしまいますが、それなりに「メリットとデメリット」があります
今回はそれを紹介したいと思います
登山に使えるのか
まずは登山にブロックテックパーカが使えるかです
結論からいいます

夏の富士山の山頂の気温は大体10℃程度
あまり寒いと結露と凍結が大きいのためか、汗抜けは弱くなり透湿性の効果が薄れてきます
でもこのくらいの寒さなら10℃前後の環境で実験しましたが問題ないと思います
でも人によっては富士山では使えないかも・・という人もいますので、判断は難しいところかもしれません
ブロックテックパーの限界値がわかると、山で使うとしたら、やはり高尾山とかケーブルカーがあるような低い山だなー。富士山で使う気にはさすがになれない
— 加野瀬未友 (@kanose) October 6, 2017
加野瀬さんの言う通り「高尾山」ならばまったく問題ないと思います
少し風があると、より透湿性の効果があがって内側の濡れも少なく感じることができるはずです
風もシャットアウトしてくれて、ゴアテックスに近い働きをしてくれます
そのために、冬や寒冷な気候を除けば、ほぼトレッキングには対応してくれるはずです
メリット
1番のメリットはゴアテックスのような「透湿防水機能」が、「6000円程度」で手に入れることができることです
先ほども書いたようにゴアテックス製品はほとんど「2万円程度」が相場
性能の差はありますが、同じような機能でこの価格差「約3分の1」はスゴイ
細かい機能性の差(やっぱり汗の抜けはゴアテックスの方が優れている感覚はあるので、機能的には劣ります)は確かにありますが、似たような機能を持っていながらこの価格は気になってしまいますよね
しなやかさもブロックテックの方が優れていて、ゴアテックス特有の「カサカサ」が気になることがありません

と思うかもしれませんが、今や防水で透湿のアイテムは1万円以下で手に入ります
こちらの製品は上下併せて1万円以下です
ブロックテックだけが特別ではありません
こちらの製品を見てみると
耐水圧10,000mm、透湿度5,000g/m2・24hと、豪雨であっても水の浸入を強力に防ぐ高スペックな基本性能
と仕様にのっています
値段を考えると、ブロックテックもだいたい同じような性能だと思われます(カスタマーに聞いたところ、ブロックテックは仕様をオープンにしていませんということ)
古い記事(町内の山さん)からの引用ですが、ゴアテックスの性能は「防水40,000mm」透湿性「13,500g/m2/24h」です
防水、透湿とも差は大きいことがわかります
この差が価格差となっていると推測されます
ボクがやったブロックテックの通常の風雨時(30分程度)の実験では浸水することはなかったので性能は問題ないレベルでした(台風時の実験はまだしていません)
ちなみに普通のカサの防水は「250mm」程度なので、それから比べればブロックテックもゴアテックスも防水としてはかなり高いレベルにあると考えられます
JIS規格に防水度試験(JIS L 1092 繊維製品の防水性試験方法)が設けられていますので、その基準で耐水度試験を行います。
雨傘は250mm以上、晴雨兼用傘は150mm以上という数値が基準となります。
出典:amvel
それでも性能が気になる人は次のデメリットを参考にしてみてください
デメリット
実験的に透湿実験をしているわけではないので、客観性はかけますが、やっぱりゴアテックスの方が透湿性は上です
着てみるとわかりますが、汗抜けはブロックテックがやや劣るのは否め(いなめ)ないです
また撥水性もブロックテックは早めにへたってしまう感覚があります
結構強い雨が降っているのでブロックテックパーカのテストで自転車で走ってきた。1時間5ミリの雨の中、1時間走ったら、撥水能力はなくなり、かなり染みていた。パーカの下に着ていたジャケットの前面は結構濡れていた pic.twitter.com/qYHOHCT3A2
— 加野瀬未友 (@kanose) October 6, 2017
こちらの「加野瀬」さんのTwitterは、ウェア関係の実験が詳細に書かれているので、とても参考になります(ありがとうございます)
このツイートを見ても撥水性の限界がよくわかりますよね
中までしみてくるようなことはなかったようですが、見た目はあまりよくないですね
また、寒さにちょっとよわいです
単純に生地が薄いため、寒さにそれほど強いわけではないんです
寒いと感じたら、中にフリースなどを着込む必要がありますが、そうなると、ジャストサイズの上のサイズがほしくなります
ボクが使ったときも、10℃以下になるとちょっと厚めのゴアテックスアウターがほしくなりました
どうしてもユニクロアイテムが使いたい人は、「マウンテンパーカ」を使ってみてください
(出典:ユニクロ https://im.uniqlo.com/images/jp/pc/goods/156377/item/69_156377.jpg)
こちらは透湿防水ではありませんが、寒冷な時期の強い味方になってくれます
もう一つは重さです
比べてみると、ややゴアテックス製品の方が軽いです
下の画像をみると10gくらいなので、差というほど大きな差ではないですけどね・・・
素材の劣化について
ブロックテックパーカの仕様に
・樹脂加工品は、時間の経過と共に、空気中の湿気や紫外線、熱や汚れなどにより、約3年で劣化(剥離・べたつき)します。
出典(ユニクロ)
と書いてあります
これを見ると

と感じるかもしれません
カスタマーセンターに問い合せたところ、布と布を糸ではなく、接着剤で付けているため、その接着剤が劣化してしまうということです
劣化は避けられないようです
ボクのブロックテックパーカは2年くらい使っていますが、まだ剥がれなどはないです
個人的ですが、ユニクロ製品はコスパが良くて、ファッショナブルな流行を取り入れているため、2年くらいで買い換えしています
ブロックテックパーカも同様でそろそろ買い換えの時期かな・・と思っています(サイフに相談ですが)
3年という耐用年数は買い換えにはちょうどいい期間なのではないでしょうか
あくまで個人的な印象です
ゴアテックスは長くもつと10年以上使える(ボクのウェアは10年選手です)ので、価格と自分の買い換えサイクルを考慮して検討してみてくださいね
ユニクロブロックテックパーカの気になる口コミと2019版仕様
いろいろデメリットやメリットをみてもコスパがいいのは確かですが、どんなに機能性が良くても、沢登りやアルパインのような「激しい登山」には使えないと思います
でも「軽登山やトレッキング」では十分にチカラを発揮してくれるはずですなので、試してほしいです
最新ブロックテックパーカの口コミで

防水と撥水効果は30分が限度。雨の中ハイキングで利用するために購入しましたが、途中から透水していることに気付き、中のインナーまで濡れだして後半は体温が奪われ続ける事態となり、急ぎ脱いで着替えました。
【UNIQLO 口コミ】https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/404362/
と書いてあったのが気になりました
ボクのブロックテックはしばらく雨の中にいても浸水しなかったことから、個人的な経験則から言うと、ウェアのどこかが空いていて、そこから雨水が入ってきた可能性があります(そうでない可能性もありますが)
知り合いもこれで「低体温症」になりましたし、ボクも経験があります
袖(そで)の周りが密着していなければ、手を上げれば袖から入ってきますし、土砂降りでフードをかぶらなければ、首から伝ってきます
特に初心者の人は注意が必要で、急いでいたり、疲れていたりすると、経験者でもやってしまいがちです
それさえ注意すればファッショナブルで使い勝手がよく、しかも安さを考えると、ブロックテックパーカは優れていますよ
参考にしてください
(https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/404362/)
(https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/419913)
<製品説明>
・耐久撥水、防水、防風、透湿、ストレッチ性を持つポリエステル100%素材。
・汗によるムレやベタつきを抑えるため、裏面はサラサラした感触の素材に改良。
・裾の前後の長さを同じにすることでコーディネートしやすいシルエットに。
・フードや裾のストッパーをシンプルにして、よりミニマルなデザインに。
・お客様の声にお応えして、フードがあごに当たらないように形を見直し、フロント側の縫い代も少なくすることで改善。
・お客様の気になるポイントであった裏面のベタつきを改善しより着やすくアップデート。
・ポケットの内側にはベンチレーションとなる穴を開け、通気性をアップ。
・容量のアップと物を入れた時のふくらみの軽減するために、ポケットにダーツをプラス。
・袖口のステッチをなくして圧着仕様にすることで、よりクリーンな印象に。
・袖口のベルクロも光沢感を減らし、表地になじむデザインに。
・カジュアルにもスポーツにも映える洗練されたカラーをラインナップ。
出典:ユニクロ
(https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/404362/)