沢登り初心者のための装備・基礎技術について、ボクの経験をもとに紹介します
まず沢登りの初心者装備を重要な順番で紹介↓
- 沢登り用靴
- 化繊のアンダー・インナーウェア
- 沢登りのスパッツ(ネオプレンなど)
- 防水度が高い袋(20Lくらい)
- ハーネス
- エイトカンなどの下降器
- スリング120㎝程度とスリング60㎝程度
1位の沢靴は特に重要 沢登りの事故はスリップが多いです まずは何はともあれ「沢靴」は必須
2位 化繊の速乾アンダー・インナーは水濡れが多い沢登りでは重要
3位のネオプレン製のスパッツは足の保温と水の抵抗減が優秀 スパッツの「あり」と「無し」で歩いてみると重要度がわかります
水没対策です 濡らしたくないもの(トイレットペーパー・ダウンジャケット・着替えなど)をいれてください
沢は整備されていません がけ崩れや滝などの自分のカラダの確保によく使います
沢登り初心者の場合は懸垂下降(ラペル)をするときに必要
スリングはいろいろなところで使います 初心者でもよく使うので必須です
初心者がそろえるべき重要度の高い装備の順番はこんな感じが良いと思います
▼関連記事 沢登りの靴

[沢登り初心者装備]沢登りの装備一覧
沢登りの初心者の装備について一覧にしましたので紹介します
▼沢登りの装備で初心者はこちら
※一般登山の装備で代用できるアイテムの価格は表示していません
装備名 | 説明 | 価格 |
---|---|---|
<服装> | — | |
沢靴 | 初心者はフェルト底がおすすめ | 12000円 |
ネオプレン靴下 | 保温にネオプレン製がおすすめ | 1500円 |
ネオプレーンスパッツ | キャラバンの渓流スパッツがおすすめ | 5000円 |
化繊アンダー・インナー | アンダーインナーは化繊速乾必須です | -円 |
長袖シャツ | 化繊の割合が多く丈夫なものが良い | -円 |
ズボン | 泥だらけなっても良いもので速乾系 | -円 |
レインウェア上下 | 風よけや保温に使用 | -円 |
軍手等 | 常につけていると手がふやけてしまうので注意 ロープを使うときやケガをしやすいときに使用 | 200円 |
防寒着 | ダウン系でなく化繊系の保温着が良い | -円 |
タイツ | ハーフパンツの時は必須 | -円 |
<装備> | – | — |
ヘルメット | 沢登りでは必須装備 | 8000円 |
ハーネス | 腰のハーネスは必須 | 7000円 |
カラビナ3枚 | カラビナは必須 | 4000円 |
安全環付きカラビナ1枚 | ハーネスの自己確保に必須 | 1500円 |
スリング長短2本くらい | 120㎝と60㎝がほしい | 3000円 |
下降器(エイト環など) | 初心者はエイトカンが使いやすい | 1000円 |
ハンマー | 初心者はいらないかも(リーダーは必須 | 5000円 |
ハーケン2枚 | 初心者はいらないかも(リーダーは必須 | 3000円 |
ザイル(ボクが使っているのはロープ30mで8mmです) | 初心者はいらないかも(リーダーは必須 | 8000円 |
ザック | 初心者は普通のザック(30L程度)でOK | -円 |
大型防水袋(20L程度) | 濡らしたくないものがあれば必須 | 3000円 |
コンパス | 地図とコンパス、GPSは練習しておく | -円 |
時計 | 時間の把握は重要なので必須装備 | -円 |
地形図 | 地図とコンパス、GPSは練習しておく | -円 |
手帳+筆記用具 | 記録しておくことで、計画の進行がわかる | -円 |
笛 | 熊除けや見えないところでの合図に有効 | -円 |
ヘッドライト+予備電池 | 道迷いで暗くなってしまったとき必須 | -円 |
水筒 | 沢の水はなるべく飲まない(細菌対策) | -円 |
GPS | 地図とコンパス、GPSは練習しておく スマホGPSでもおけ | – |
手ぬぐい | 汗ふき あれば便利 | -円 |
トイレットペーパー | トイレ用 | -円 |
ナイフ | ロープを切るような時や、鉛筆削りに使用 | -円 |
ゴミブクロ | 必須 | -円 |
<緊急医薬品> | -円 | |
緊急医薬品 虫刺されの薬 | 蚊やハチ対策 | -円 |
緊急医薬品 毒吸い出し | ヘビやハチ対策 | -円 |
緊急医薬品 三角巾 | 捻挫や骨折対策 | 700円 |
緊急医薬品 テーピング | 捻挫や骨折対策 | 2000円 |
健康保険証 | 円 | |
虫よけ | ハッカ油など | 円 |
ライター | ビバークなどの焚火用 | 円 |
携帯電話 | 緊急連絡用 | 円 |
レスキューシート(銀蒸着) | ビバークや食事時のシートに使用 | 1000円 |
<食べ物> | 円 | |
行動食 | 動きながら食べられるもの ソイジョイやナッツ類など | 円 |
非常食 | ビバーク時に食べるもの | 円 |
お昼ごはん | 円 | |
着火剤 | ビバーク時の焚火用 | 1000円 |
<宿泊用> | – | — |
宿泊用 食器+ハシ | -円 | |
宿泊用 テント | パーティで一つあれば | -円 |
宿泊用 タープ | テントかタープ 個人的にはタープおすすめ | -円 |
宿泊用 グランドシート | -円 | |
宿泊用 ノコギリ | -円 | |
宿泊用 シュラフカバー | -円 | |
宿泊用 シュラフ | -円 | |
宿泊用 シュラフマット | -円 | |
宿泊用 ガスコンロ | -円 | |
宿泊用 コッヘル | -円 | |
宿泊用 食事 | -円 | |
宿泊用 洗面用具 | ハブラシなど | -円 |
宿泊用 蚊取り線香 | -円 | |
– | ||
<あれば便利> | – | — |
帰り用着替え | 登山道を下山する場合、気になる人はもっておくといい | -円 |
アプローチシューズ | フェルト靴で帰りの登山道で底が減る心配がある人は持っておくといい | -円 |
登高器 | 初心者はいらないかも ユマールなどあれば便利 | -円 |
無線機 | 初心者はいらないかも | -円 |
ツェルト | 初心者はいらないかも ビバーク用 リーダーが持つとよい | -円 |
沢登り装備の予算は70,000円|沢登り初心者の装備
沢登りの装備は結構費用が掛かります
一般登山をやっていたと仮定して、それらを代用し沢登り用だけの装備を揃えるとすると、約70,000円かかります
安全器具類や水対策の装備が多いので、全部そろえるとかなりの額に
大事なところ(アンダーやインナー、ハーネスや沢靴など)は専用のアイテムを購入し、それ以外のズボンなどをワークマンなどから安く購入したり工夫が必要です
パーティで1つだけ持てばいいものはリーダーなどに任せてみたりするのも良いです
とにかく安全第一を考えるとお金はかかるので余裕があるときにすこしずつ買っていくようにするしかないですね(それか借りるかです)
沢登りに靴下は必要か|沢登り初心者の装備
沢登りでは一般の登山で使うような靴下は使いません
川に足を入れるので、普通の靴下はぬれて重くなるし、靴擦れ(くつずれ)の元になるので、履かない方がいいです
代わりにネオプレン・クロロプレン製のソックスや薄手のナイロンソックスを使います
沢登り初心者にはネオプレン製のソックスがおすすめです
はだしの人もいますが、慣れていないと靴擦れでこすれて痛くなってしまうのであまりおすすめはしません
沢登り靴は最重要|沢登り初心者の装備
沢登りの靴は装備の中で一番重要な装備です
▼モンベルの沢登り靴 サワーシューズ

滑りやすい沢の中では専用の沢登りシューズを使わないと滑ってしまって、転倒の元になります
実際専用の靴でも普通に滑るので、沢登りは事故に最新の注意が必要になります
唯一滑りにくいのは、わらじだと思います
わらじはかなり優秀で、フェルト靴がニガテな花崗岩でもぬれているとフリクションがとれるし、ラバー靴がニガテな木やヌルゴケでも滑りにくいです
昔は地下足袋にわらじを履いて登っていました(先輩談)
今もわらじを使う人がいます
デメリットは耐久性がないこと
だいたい2回から3回くらい使うと壊れてしまいます
また濡れると伸びたりしてバラけてしまうので、濡らしてから使うなど、使い方の慣れが必要になります
沢登り初心者の場合は、それほど登攀が必要な沢登りをすることがないので、汎用性が高い「フェルト底の靴」がおすすめです
沢登りザックはあるものでOK|沢登り初心者の装備
沢登り初心者であれば、一般の登山につかっていたザックを使ってもOKです
▼関連記事リッジラインバックパック

その場合は、ザックの中に水没にたえられる防水バッグが必要です
防水バッグに濡らしたくないもの(GPSやアプローチシューズなど)を入れて持ち歩かないと、転んで水没したときに大変になります
そのうち滝を登ったり泳いだりするようになったときは、専用のザック(水抜き穴があったり引っかかるところが少なかったり)を買うと便利ですが、上級者でも一般登山のザックを使っている人も多いので、それほどすぐに購入する必要はないと思います
沢登りのバックパックでは完全防水タイプのザックもあります
便利ですが、穴が空くと意味がなくなるので注意が必要(完全防水タイプのザックは頑丈なものが多いので心配ないかもしれません)
それより沢登りのリュックサックとして、アミの軽量リュックもあります
同じぬれるなら、軽量化ができるアミのリュックもおすすめです
沢登りパンツはあるものでOK|沢登り初心者の装備
沢登り用のパンツは、個人的になんでもいいです
泥だらけになるので、あまり価格が高いものを買うとがっかりする羽目になるので、そこだけ注意
ボクの場合は、ちょっと高めのサポートタイツとワークマンズボン(化繊多め)を使っています
(https://workman.jp/img/goods/L/31199_t1.jpg)
この時のワークマンズボンは多少綿(コットン)が入っていても「速乾」という表示があればOK(なくても化繊が50%ならいいと思います)
ワークマンなどではムリに化繊100%のズボンを探してもあまりありません
化繊100%のワークマンズボンは夏用の生地が薄いものが多く、それでは耐久性が悪いので、あまりおすすめしません
ズボンはほぼ常に濡れているし、コットンがあってもそれほどズボンなら気にならないので、ワークマンズボンは「速乾」という表示のズボンなら間違いないです
沢登りハーネス・ロープ|沢登り初心者の装備
沢登りに使うハーネスはロッククライミングのハーネスでOKです
沢登りはロッククライミングと異なり、空中落下の危険性が少ないので衝撃荷重はそれほどではありません
そのために渓流釣りなどの場合は、ハーネスではなく「スワミベルト」という簡易的なベルトを使うときもありますが、慣れていないと逆に危険になるので、あまりおすすめしません
スワミベルトは「幅が広いただのベルト」なので、吊られるときにズレしまうと、お腹や首を圧迫する可能性があります
安くて簡易的といっても、初心者にはおすすめできないですね
今は「リードで使用しないでください」という安いハーネスがありますが、沢登り初心者の場合は、これでもOkです(リードとはガケなどを最初にロープを引いて登る人 滑落衝撃が2番目以降の人より大きい)
ただこれからレベルを上げていきたい場合は、ロッククライミング用のしっかりとしたハーネスがおすすめです
また、ロープもクライミングロープがほしいことがありますが、とりあえず初心者は軽量のロープを扱えるようにすると便利です
▼沢用軽量ロープ「ゴージュバッグ」

ファイントラックのゴージュバッグはクライミングロープのように伸びないので、クライミングには使えませんが、初心者でもゴージュバッグのような軽量のロープが1つあったほうがいいです(スリングはもちろん必須です)
ちょっと危険なところでの確保や、危なさそうなところでの休憩に威力があります
スリングもつかえるのですが、長めのロープがあると泳ぎのあるプールでも引いてもらったりに使えるのでおすすめ
ロープがないと、気をつかってしまうことがあって、そういうところが多いと気疲れでストレスがたまり、アクシデントになる可能性が高くなります
面倒でもロープは準備ください
使い方は上級者のやり方をまねて使えば、1~2回くらいである程度使えるようになります
積極的に持っていきたいです
沢登り初心者装備 ビギナー向け講習・技術
「沢登り」初心者の安全な始め方を紹介します
最近、沢登りは人気のアクティビティで、講習やツアーも多いです
ボクの場合は、最初は単独で沢に入っていて、その後沢登り初心者向けの講習を受け、それから本格的にはじめました
沢登りは普通の登山に加えて、専用の装備や技術が必要になってくるので敷居はちょっと高めです、
ここではそのときの経験をもとに沢登り初心者が安全に始めるにはどうしたらよいかを紹介します
また、始めるにあたっての装備や技術についても書いていますので参考にしてください
==▼目次==
沢はまず足回り重要!!

▼関連カテゴリ

沢登りとは?
沢登り初心者に「沢登り」をわかりやすく一言(ひとこと)でいうと、
「山の渓流を下流から上流に登る、登山の一種」です
一般の登山道を使った縦走のように、ある程度管理されている登山道を使わないで、道なき道をすすみ、そして山頂に向かう行為です
登山道も使うときはあります
それは、どうしても越えられない滝がある場合や、下りで登山道を使ったほうが、危険が少ない場合や、時間の調整が必要な場合に使われます
しかし、基本的には登りでは「水線」といって、渓流の中や、そのすぐ脇に沿って登ります
同じようなスポーツでキャニオニングというアクティビティがありますが、これは沢の中を「下る」ことをメインにするスポーツ
「降りる」と「登る」の違いだけですが、まったく違います
似たような行為で、同じような装備でも、一つ一つの道具の重要度や、考え方が違い、アクティビティとしては分けて考えられています
沢登りの安全な始め方[ツアー・講習・山岳会]
沢登りは大変危険で困難な行為で、場合によっては大けがや死亡するようなこともあります
そして、登山の初心者が何も分からないまま始めるにはちょっと危険なことが多いです
沢登りは、縦走などの登山とは違うので、縦走の経験があるというだけでは、安全ではないと思います
普通は登山初心者に簡単にオススメするようなスポーツではないのですが、やり方によっては、初心者でも楽しく、ワイルドなこの沢登りを体験することができます
キーワードは「安全」
登山は楽しいですが、その安全は確実には約束されません
それでも初心者が、このワクワクするような体験をするには、いくつかの方法があります
- 地元の山岳会に入会する
- ツアーでガイドと一緒に沢にはいる
- 沢登りの講習・教室に参加する
1つ目はツアーガイドと一緒に沢登りをすること
ツアーで沢登りをすることは、費用を払っているということもあって、一番安全に始める方法だと思います
2つ目は沢登りの講習を受けてみることです
登山のメーカーや各種教室で開催している沢登り講習を受けることも近道の一つです
3つ目は沢登りをやっている地元山岳会に入会することです
コスパを考えると山岳会はかなりおすすめ
会費自体も安いですが、運が良ければ沢登り道具のおさがりがもらえたりします
また沢登りのパートナー探しもとてもラクになります
地元の山岳会に入会する|沢登り初心者におすすめ
山岳会に入ることは一番の近道です
経験豊富な先輩方や、また団体の講習会などに参加できるので、上達が早くできます
また装備も先輩の中古品をいただけたりすることがあり、メリットは大きいです
しかし、「団体行動が基本」ですから、それが面倒な人は無理をしないほうが、お互いのためだと思います
また、どこの山岳会もそうですが、あまり活発でない山岳会の場合、若い方が入って来ると、事務局などの仕事を預けられることがあります
これはちょっと注意
しかし、都内などの「人数も多く」「活発に活動」をしているところは、新しく来た人にすぐ事務局を預けるところはまずないと思います
山岳会を選ぶとき、そのあたりを指標(しひょう)にしてみてください
山岳会やサークルに入って、教えてもらう方法は、初心者に一番のおすすめなので、検討ください
▽こちら東京近辺の山岳会が検索できます
ツアーでガイドと一緒に沢にはいる|沢登り初心者おすすめ
ツアーガイドに依頼すれば、沢の「歩き方」や「装備」などを細かく、本人に合うようにアドバイスをもらえるので、お金はかかりますが、これも間違いないオススメです
また、ガイドによって「全くの初心者は断われてしまうこともあります」ので、確認が必要です
それだけ、沢は危ないということですね
ガイドは、お金はかかりますが、何度か一緒に山に行くようになれば、レベルにあった的確なアドバイスももらえるので、上達の近道になります
「参考」
こちらに沢登り初心者へ個人的にオススメの「ツアーガイド事務所」のリンクをつけておきますので、参考にしてください
季刊「渓流」でも人気の豊野さんのHP
渓のポパイ豊野則夫の山岳ガイド事務所
沢以外にも、いろいろなガイドをやっている島田さんのHPです
島田ガイド事務所
沢登り講習・教室に参加する
集団行動になじめないかたや、単独が好きなかたは、山岳会などにはいるのは抵抗があると思います(自分もソロ大好きです)
お近くの山岳系の団体や、登山雑誌、メーカーなどで、部外の人を対象とした講習会を開催していることがあるので、利用してみるといいです
また、講習会のレベルもいろいろあるので、山岳会などの事務局に確認をし、レベルの高さが、「初級」なのか「中級」「上級」なのかを確認することが必要
いまは、いろいろな講習会がありますので、1つだけでなく、いくつか見て検討するといいと思います
「参考」
神奈川県山岳連盟 登山教室(沢登り、岩登り、縦走)
広域社団法人 東京都山岳連盟 沢登り教室
沢登りの基礎技術
ここでは「必要最小限の技術」を紹介します
装備の項目でもいいましたが、沢登りは、「縦走の技術」と「ロッククライミングの技術」と「沢特有の技術」が必要です
特有の技術としては、沢の水の中を歩く技術や、岩についたコケの処理の技術が重要になってきます
これ以外にも覚えるべきたくさんの技術がありますので、先輩に聞いたり、本をみたりして知識を蓄えていってください
安全に必須!!ロープの結びかた|沢登り初心者
ここでは沢登りでよく使われるロープの結び方を紹介します
シンプルでも確実に覚えたいです
ヘトヘトに疲れても、確実に結べるように、テレビを見ながらずっと練習するといいですね
8の字結び|エイトノット
用途は広く、ハーネスとロープを縛るとき、いろいろな状況でカラビナにロープをかけるときなどで使います
しっかりキレイに結び目を作ると、荷重を強くかけてもロープが抜けません
プルージック結び
登高器の代用、細いブッシュに支点をとるとき、テントの張り綱など、これも用途は広いので、覚えておくと便利です
片手簡単にできて緩め(ゆるめ)れば移動可能で、引くと締まり(しまり)ます
かなり使えるので、反復練習が重要
マスト結び(インクノット)
簡単に結べて、荷重を抜けば簡単に外れるので、カラビナにセットときに便利です
よく使うのは、滝を登った後、後続をロープで引き上げる時の支点づくりのとき
荷重を抜くと、ロープの長さが調整できるので便利です
半マスト結び(ムンター)
懸垂下降で下降器がないときによく使います
あまり使いすぎると、ロープが傷む(いたむ)ので注意です
ロープ同士を結ぶ(8の字結び)
ロープ同士を結ぶときには、いろいろな結び方がありますが、これが一番確実と思っています
でも結び方は慣れるまでちょっと面倒
スリング作成(ダブルフィッシャーマン)
最近は既製品をつかって、あまり自作はしませんが、スリング作成など、ロープとロープを結ぶ際に使用します
これも慣れないとちょっと面倒
スリングの自作は、結び目をキレイに仕上げないと、抜ける恐れがあるので、作るときは要注意です
ハーケンの使い方
リス(岩の割れ目)にハーケンを打って、それを支点としてカラビナとロープをセットします
ハーケンを打つ場合は「鳴かせる」といって、ハンマーを打つと、「キーン」と高い音がなるまで打つことが基本です
しかし、ハーケンを確実に打てるところは限られていて、これは経験しないとものにすることは難しいです(確実にきめることができなければ、1つだけでなく、2・3つくらいハーケンを打つようにする)
何より、いろいろなシュチュエーションを経験して、練習することがとても大切
やっぱり熟練者と自分と比べると、作業のスピードが違います
登攀の技術の基本|懸垂下降・歩き方
登攀は「3点支持」が基本
必ず、2点(手足4本の2点)が壁に接していることが基本です
出典:ヤマケイオンライン
懸垂下降
懸垂下降は理論的にわかっても、なかなか実践では簡単にはいかないと思います
最初はなるべく経験者と練習をしてから本番にいどんでください
経験者がいない場合、傾斜の緩い場所で練習するといいと思います
ひとつ間違うと大けがにつながるので、注意して練習が必要
出典:ヤフー知恵袋
沢の中の歩き方
沢を歩く場合は、まず思ったよりかなり重く歩きづらいことを念頭にいれなければなりません
ひざくらいの水量だと、かなり身動きがとれなくなります
最初はゆっくり慣れることが大切です
徐々に慣れてくればどのくらいが危なくて、どのくらいまで問題ないかがよくわかりますので、最初はゆっくりなれてください
沢登り入門にはこの本
沢登りはまだマイナーなスポーツ
ですが、徐々に初心者の本やガイドも増えてきているようです
ここからは、初心者用にオススメで、とてもためになる本を紹介します
「沢登り (ヤマケイ・テクニカルブック 登山技術全書)」
これは王道中の王道
自分もこれで勉強しました
しかし、技術全書とは書いてありますが、やや大味な内容となっています
こういう技術もあるのだと確認する上では初心者には「良書」だと思います
これをみて後は現場で実践あるのみ
「沢登り (ヤマケイ入門&ガイド)」
これはハウツーとガイドの両方が入っており、とてもお得な本
著者は「手嶋亨さん」
沢登りと山スキーで有名な「童人トマの風」という山岳会の会長であった方で、ある雑誌を拝見すると、「テジちゃん」のあだ名で親しまれていたようです
手嶋さんが好きなので、この本も紹介しました
童人トマの風の山行と同じように、とてもバラエティに富んだ内容で、手軽な沢からステップアップが必要な沢まで楽しく読み進めることができます
「沢登りはじめました 基礎から楽しみ方、おすすめコースガイドまで」
著:増田 美和、監修:深瀬 信夫
(スポンサーリンク
女性目線での沢登りのハウツーです
監修は「東京マタギ」で有名、日本で最初の沢登り専門のガイド深瀬信夫さん
とても有名なかたで、ナイフも作っています
これもハウツーとガイドの両方が入っています
初心者であった筆者が、座学から段階を踏んで沢登りにのめり込んでいく内容になっています
徐々に沢登りの知識を蓄えて行き、いよいよ沢に行く!という感覚は、見ていてとてもわくわくする書き方になっていて、やる気がわいてきます
「外道クライマー」
宮城 公博 著
これは 【レビュー】沢登りの本「外道クライマー」|セクシー登山部 宮城公博を知るをみてもらうとうれしいです
この本は少しクセがあってこれを見ると沢登りがとても好きになるか、それともちょっと引くかのどちらかだと思います
読み物としては、大変楽しい
滝あり、大河あり、警察ありの人間模様ノンフィクションで、飽きることはありません
なるべく好きになって、これで沢登りのモチベーションをこれで上げてください
沢登りと焚き火
沢登りで宿泊するときは、寒さを軽減したり食事をしたりするために焚き火をすることがあります
大抵の場所(沢登りの焚き火をしたくなる場所)は国立公園に指定されているような場所で、国の土地だったり個人の土地だったりします
そこで焚き火を目的とする場合は、管理している人に許可をもらわなくてはなりません
詳しくは神奈川県の記事がわかりやすいので、参考にどうぞ
▼神奈川県「焚き火、テント、バーベキューについて」

ここに書いてあるとおり管理している人とお話ができない場合は、原則的には焚き火はできないことが多いですが、場所によっては学術的な理由や緊急時などはやむを得ないということになっているようです
沢登りでの焚き火はこの命を守るための緊急的な理由に該当するということで焚き火をすることが多いです
ですが、火事になったり景観を損ねるようなことになってしまうことがあるので、そんなときでも必要最小限にとどめるよう努める必要があります
いろいろ難しいことを書きましたが、緊急的な焚き火でも迷惑をかけないように細心の注意が必要というわけです
なお詳しい山での焚き火の仕方はこちらの記事をごらんください↓

[沢登り初心者装備]沢登りの服装
沢登りの服装は「速乾・やや厚手」が基本
沢登りウィアといっても基本は一般の登山の場合も同じ「速乾」が基本なので同じような服装でもOKです
おすすめの服装は沢登り専用のアイテムを多数そろえているモンベルであれば、ほぼ間違いないです
沢登り専用ではありませんが、子供用の装備もモンベルなら各種そろえてあります
そしてコスパを求めるなら化繊で速乾性が高ければ、ワークマンのウェアでも問題ありません
沢登りの装備を安くするには、やっぱりワークマンが便利
ワークマンで購入する場合はファイントラックやモンベルなどのウェアを見てから、素材などのイメージをつかんでワークマンに行くと失敗がありません
実際ボクの周りの人もワークマンのウェアは御用達の人が多いです
「外道クライマー」を書いた沢の専門家「宮城公博さん」も厳しい山行以外はワークマンで通しているようです
だからアウターはワークマンの作業着とか、買い取り王国とかBOCK・OFFの中古化繊服になっちゃうのよね(宮城公博氏談)
(出典:セクシー登山部)
▼こちらゲドークライマー
沢登りの服装は、一般の登山と比べると破れたり泥だらけになったりすることが多いので、続けるためにはコスパも重要ですね
沢登り系の服装の中では、ファイントラック社の服装が一番高価で、女性の場合沢登りのファッションとしては間違いないです
ワークマンのウェア類は、「速乾」といいながら綿素材が多めに混入されていることもあります
沢登り用のズボンは夏でもやや厚めの生地が、丈夫なのでおすすめです
インナー類は化繊を多めにして購入するようにしてください
▼関連記事 宮城公博さんとは

沢登りの服装 女性編|沢登り初心者の装備
沢登りの服装で女性におすすめというとタイトなウェアが多い「ファイントラック社」の服装が良いですが、値段が高くファイントラックだけでは破れたときかなりショックです
沢登りの服装といっても基本的には速乾性の高い普通の登山ウェアでもいいので、ミレーやコロンビア、ワークマン、ユニクロを使っている人もいます
盛夏の暑いときの上半身は
- 長そでのドライレイヤー(インナー付き)
- 長そでのアンダーウェア
- 半そでのTシャツ
- レインウェア
インナーとアンダーは100%化繊がおすすめ
一般登山ではメリノウールが良い場合がありますが、沢登りでは乾かないのでやめた方がいいです
足回りは
- インナー(化繊でドライ)
- サポートタイツ
- ハーフパンツ
- ニーパッド(膝当て)
- ネオプレンのスパッツ
という沢登りファッションのウェアリングが人気(ボクの周りにもいます)
カラーはショッキングピンクやイエロー、パープルが人気の色で、暑い夏の沢によく映えておしゃれなのでおすすめ
沢登りでハーフパンツを使って足回りのおしゃれ感を出す人は「ヒザパッド」が必須になります
どうしてもタイツの場合は破けてしまうので、肌が露出しないようにヒザ周りのガードは必須です
[沢登り初心者装備]沢登りのモンベル
沢登りというのは日本独特(台湾にもありますが)の文化のようなもので、その文化的なアクティビティ専門のメーカーがモンベルです
▼モンベルオンラインストア
モンベル以外にも、沢登りのメーカーというと、キャラバン(沢靴やスパッツなど)やファイントラック(ウェア類)もあります
でも装備・服装を総合的に網羅している大きいメーカーはモンベル以外にありません(規模が小さくなると、秀山荘なども各種とりあつかっています)
モンベルのウェブストアでは「シャワークライミング」というカテゴリーがあって、そこに沢登りのアイテムがあります
特に「モンベルの沢靴」は優秀で、沢登りのトップクライマー(宮城公博氏、大西良治氏、服部文祥氏など)にも使われていて信頼が厚いです
この沢靴はマイナーチェンジを毎年のように繰り返していて、日々レベルアップしているという感じを受けます
沢靴というとモンベルだけでなく、キャラバンも有名ですがイメージ的には渓流釣りの沢靴で、登攀のための沢靴はモンベルのほうが進んでいる印象をうけます
それでも最近のキャラバンもラバータイプを作ったり本格的に登攀用の沢靴を出してきているようです
沢登り初心者の場合は選びやすくコスパも良いモンベルがおすすめです
[沢登り初心者装備]沢登りでライフジャケット・ウェットスーツはほしい?
沢登りで初心者がそろえる装備でライフジャケット・ウェットスーツは基本まだいりません
これがキャニオニング(沢下り)になると必要になります
沢下りは登りと違って滝の窯に積極的に入ったり、登りよりカラダが暑くならないので、ライフジャケットとウェットスーツは必要になります
沢登りの初心者の場合はまだ必要ではなく、徐々にレベルを上げていく場合に検討するのがいいです
ラッキーな場合は上級者よりおさがりがもらえることもあるので、初心者のうちは買わないほうがいいですね